GOVAP便り

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80ドルのエンジン草刈機

2014-06-22 20:47:25 | 買い物

まだ雨期になる前の2月末、建材や工具を売る店に草刈機があったので値段を聞いてみました。モンドルキリに来る前にはまったく縁のなかった製品なので値段の検討も付きませんでしたが、「80ドル」の価格は随分と安いように感じられ、ただそれだけの理由で買ってしまいました。家に持ち帰って早速段ボールを開け、英文の取説を見ながら組み立て始めたところ、シャフトを床に置く時にプラスチック製のスロットルレバーを割ってしまいました。水道配管用の塩ビパイプ用接着材が残っていたのでそれを使って接着し、暫く放置することにしたもののころ出鼻を挫かれた思いがして面倒臭くなり、そのまま数か月が過ぎてしまいました。

6月になり、いい加減手刈りでは間に合わなくなるほど草も伸びてしまい、先週になってやっと再び取説を読みながら組み立てに挑戦。しかし、段ボールや本体に貼られたシールの製品モデル番号と取説のモデル番号は違うし、そもそもルーペを使わねば読めないような小さな文字で図などはルーペで拡大しても殆ど読み取れません。日本語の取説を読んでも意味不明だったりすることも少なくありませんでしたが、そもそもメーカー名も書いてない製品の英文取説となると一カ所躓く度にますます疑心暗鬼となるばかり。それでも何とか一日に一カ所ずつクリアーして行ったのですが、最後に接着剤で補修したスロットルレバーを締め付けると無残にも接着部が外れてシャフトから落ちてしまいました。安いと思った買い物でも一度も使わずに壊してしまえばこんなに高い買い物はありません。またしても「安物買いの銭失い」・・・と諦める気にもなれず、買った店でこのパーツがあるかどうか聞いてみることにしました。

冷蔵庫や洗濯機は売ってないこの町でも草刈機の需要はかなりのもののようで、店にはスロットルレバーも在庫がありました。左右の向きが逆のものでしたが使えないことはありません。価格は5,000リエル(1.25ドル)。

      

やっと組立は完了したものの使い方が分かりません。果たして80ドルの草刈機のエンジンは動くのでしょうか?そもそも使った経験のない機械なので不安は募るばかり。それで日一日と先延ばしして来たわけですが、きょうは朝から近所の家のスピーカーからカンボジア歌謡曲が鳴り響いて不愉快だったのでこの2サイクルエンジンの爆音で「倍返し」を試みることにしました。時に怒りの感情は躊躇を乗り越える契機となるようです。

近所の店で500ccペットボトルに入ったガソリン2本を買い、取説に従ってガソリンに対し25分の1の2サイクル用オイルを混ぜました。草刈機に付属している容器に入れると目盛りは450ccを示してましたが。訳も分からずに背負い式の草刈機を買ってしまいましたが、近所で目にするのは片掛けタイプでU字ハンドルを両手で持つタイプばかり。チョークを引いてエンジンを掛け、それから背負うのが結構面倒です。それでも取り敢えず無事エンジンも動き、プレートも回って草を刈ることができました。チョークの戻し具合やらスロットルレバーやハンドルの位置の修正を重ね、1時間半ほど掛けてやっと数平方メートルの草を刈ったところで1Lのガソリンを使い果たしてしまいました。

エンジンを背負っていて手に持つのはシャフトの重みだけなのに想像以上の力が必用で、僅か一時間ほどで腕が痛くて動かせないほどに。手刈り以上の重労働であるなどとは思いも寄らぬことでしたが。

午後になって再び1Lのガソリンを買いに行き、草刈を始めると余程見兼ねたのか隣の青年二人がレンチとドライバーを持って遣って来てエンジンを止め、草を刈るプレートのボルトを締め直し、スロットルレバーの位置を調整して自分たちで刈り始めました。草を刈る彼らのその見事な速さと身動きにはただただ脱帽。たぶん若いころの自分であれば体格も同じほどなのに軽々とシャフトを持って大きく左右に振り、10分ほどで先ほど1時間掛けて刈った面積の数倍を刈ってしまいました。

      

お蔭でシマキンパラが穂を食べに来る草もなくなってしまい、そのシマキンパラを狙う隣の猫の姿も見ることが出来なくなりました。



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