GOVAP便り

プノンペンからモンドルキリに、その前はTAY NINH省--AN GING省--HCM市GO VAP

ホアルー国境ゲートからロクニンへ

2014-01-23 00:25:17 | 交通

昨日、国道76線を南西に下りスヌウルの手前74号線を南に折れ、ベトナムとの国境を通過してビンフック省ロクニンまで行って来ました。ベトナムの銀行に立ち寄らねばならない事情があったわけですが、モンドルキリから日本人が通過できる一番近い国境ゲートはこのロクニン県のHoa Lu International boader gate(カンボジア側はクラチェ州のTrapaing Sre Boader gate) になります。モンドルキリ州と接するベトナム国境ゲートは二つあるのにども二国間ゲートのためベトナム人とカンボジア人以外は通過できず、150㎞も走らねばならないわけです。

それでもプノンペンまでの距離380㎞に比べれば遥かに近いし、この国境ゲートからHCM市までは150㎞なので、サエンモノロムからホーチミン市まで300㎞となり、プノンペン―ホーチミン市間の277㎞と大して変わらないことになります。たぶん何時の日にかはホーチミン市―モンドルキリを結ぶバスなども運行されるようにはなるのでしょうけど、10年以内にはなさそうです。

2011年の5月にベトナム側から自動車でカンボジアに入ったことのある国境ゲートなのですが、バイクでカンボジアからベトナムで入れるかどうかが問題でした。カンボジア側からバイクで出国するのは大丈夫なのですが、ベトナム側のお役人がバイクでの入国に何を言うのかはかなりの程度担当者の気分次第という側面あります。ドンタップ省とロンアン省では失敗しているだけに駄目なら引き返す覚悟で出掛けました。

国境ゲートにはキャッサバを積んだトラックがカンボジアからベトナムに入り、ベトナムからは雑貨品を載せたバイクがカンボジアへ入っていました。ベトナム側の立派な建物とは対照的にカンボジアの出入国事務所はいたって簡素で出国も入国も同じ窓口。事務手続きの量からすればこの方が遥かに合理的ではあります。

バイクをベトナム側の建物の脇に止めて、事務所に入りました。大きくて閑散としたベトナム側の建物の中で他に通過手続きをする人間は見当たらず、パスポートの全頁をチェックされ、それでもすんなりと入国スタンプを押して貰えました。次に手荷物検査用センサーの所には担当者がおらず、どうしたものかと迷っていると担当者が来て「リュックを開けてここに並べろ」とのこと。「こんな屈辱、ベトナムでも初めてだぜ・・・」との思いでリュックに詰めた着替えを机の上に取り出しました。ふと、成田や羽田で入国の際に関税でスーツケースを開けさせられている途上国からの旅行者の姿を思い出しました。

手荷物検査が終わりホットしてバイクを取りに向かうと、バイクの脇に手荷物検査をしばかりのその係官が立っていました。「こりゃ拙い」と思って暫く間を置こうと思いましたが、公務員のお兄さんは携帯電話で長電話の様子。仕方なく何食わぬ顔でバイクにキーを差し込み、振り向かずにその場を立ち去りました。

国境を越えて真っ直ぐ進む道が国道13号。12㎞ほど走った最初の町が目的地のロクニン県のTx.Loc Ninh。この町にはサコムバンク、ACB、アグリバンクのオフィスがあります。ロクニンという地名には聞き覚えがあり、ベトナム戦争時の激戦地で最初の戦闘は47年前の1967年だそうで、1972年の戦闘では米空軍の支援を受けた南共和国軍が戦闘に敗れて基地を放棄したとのこと。

国境から町までの間にはゴム林が広がっていました。おそらく40数年前は原生林が生い茂った風景だったのでしょうけど。ただのベトナムの田舎町としか感じられない町ですが、立ち寄ったゴム林の横にあるカフェのオバサンから、50年前に両親がクチから此処に移り住むようになったという話を聞いてからは少し違った景色が広がりました。

来週からテト休みに入る町には旧月用の花が並べられていました。



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