GOVAP便り

プノンペンからモンドルキリに、その前はTAY NINH省--AN GING省--HCM市GO VAP

メコン河の出口

2010-05-21 23:01:04 | 旅行
先週依頼したVISAの延長が出来上がっている筈なので(昨日20日が期限切れ)、きょうは仕事を休みサイゴンまで受け取りに行くつもりでした。が、来るはずの連絡は今朝になっても来ず、携帯メールで問い合わせると「まだ」との返事。と、いうことはもしかしてきょうから不法滞在?と慌てなければならないところですが、事情も分からず手元にパスポートもないわけでどうにもなりません。

昨夜はベトナム語の文章を読んでいてちょっと目を閉じて考えようとしたところ、そのまま歯も磨かず、シャワーも浴びず、洗濯も途中のままで眠ってしまいました。ところが運悪く、朝になって水道の蛇口を回しても水が出ません。VISAが出来てないのにサイゴンに行っても仕方ないことだし、部屋は断水・停電。

机の上にチャヴィン(Tra Vinh)の地図があったので、チャヴィンまでバイクで出掛けることにしました。前日の激しい夕立の後で空気は爽やか。空の青さと雲の形もこの時期ならではのものです。Bam Congフェリーの上から見るメコン河は先週にも増して鮮やかで、今度こそは緑色のメコン河を写してみせる、とカメラを取り出し、液晶画面を覗くと「カードを入れてください」の表示。メモリーカードを外したまま置いてきてしまったようです。

フェリーを渡ってからサデックを通りヴィンロンまでは50kmほど。ヴィンロンの町に出る手間にチャヴィン方向に分岐する国道がありました。国道沿いには水田が広がり、水田の奥くにはバナナやヤシの木が見えます。稲は30cmほどに伸び、一面の緑の中を走り続けると、VISAの延長のことなど気にもならなくなりました。

途中、二度ほど雨に濡れ、道路沿いの店で休みました。雨が降っても陽は差したままなので道路は直ぐに乾きました。昼過ぎにはチャヴィンの町に着き、市場の周りで昼食をどうしようかとウロウロしているとパンを売ってたオバサンが、こちらの気を察したかの如く「このパンに肉を挟もうか」?と声を掛けて来ました。パンか麺類であれば胃への負担が少ないようで食べた後で痛むことがありません。

チャヴィンには何度か来たことがありますが、バイクで来たのはこれが初めて。地図はあるものの殆ど用をなさない地図です。チャヴィンはメコン河の支流に挟まれた省で2つの河口が南シナ海に注いでいます。

先日はメコン河の入り口を見たので、今回は出口を見てみよう、などとも思い、河沿いの道を探しましたが地図にはありません。仕方なく、とりあえずは南端に位置するDuyen Haiの町まで行き、そこできょうは一泊してみようかと思いました。

3年前だったかにも一度来たことのある町ですが、相変わらずの感じでここに泊まる気にはなれません。Hotelと名の付くものが一軒、Nha Nghiが2軒ありましたが。チャヴィンの町まで引き返しても50kmちょっと。1時間半もあれば戻れるので日が暮れる前後には着ける距離です。そう思って走り出したものの途中で気が変わり、Tra Cu方向と書かれた道を行ってみることにしました。

たぶん地図では省道914号と記されてる道だと思います。幹線道路でないためか自動車を一台も見ることがありませんでした。道沿いの家々も多くはニッパヤシで葺かれたもので何処か長閑な印象です。水田の稲穂は見えず、養殖池や休耕田が目立ちます。このTra Cu県では少数民族のクメールが人口の60%を占めているとのことです。

子供達がサッカーをして遊ぶ姿が見えたのでバイクを止め、田圃に下りてみました。ベトナム語で話しかけられたのでベトナム語で答えていると余りにも下手糞なベトナム語だったからか「オジサン、ハノイの人でしょ」と問われ「いいえ、外国の人です」とへんてこな答えを返してしまいました。「この辺は何もないよ。Dinh Anまで行かないと。この先のDinh Anには魚の・・・(?)があるから」と教えてくれたので、そこまで行ってみようと思いました。

サッカーに参加するように誘われましたが、苦笑しつつそれは断り、歩き始めると彼らは再びサッカーボールを蹴り始めべトナム後ではない言葉を交わし合っていました。