バリウム日記 がんの早期発見をめざして

医療に関する話題提供をはじめ、日々学んだことを配信できればと思います。

最近、胃がん症例が少ない!!

2009年04月08日 | すきくぴの独り言
こんばんは。
本日は胃がん症例に出くわさないという話しでいきたいと思います。
年間2万例以上、胃検診を行っていますが、最近胃がんに出くわすことが少なくなりました。
理由として
受診者全体が毎年受けられる人ばかりであること。⇒発見されても小さな早期胃がんばかり。
が言えます。
特に早期胃がん診断能が向上してきているため、発見されても早期胃がんばかりになってきています。
近頃、特にその傾向が強く感じます。逐年受診されているのにも関わらず、進行がんで発見されてしまった症例はまれになってきました。
これも早期胃がん診断能が向上したためでしょう。

しかしながら最近では、胃がんに出くわすこと自体が少なくなりました。
早期胃がん診断能が衰えているのか。それとも本当に臨床上では認識できないほど、シビアな、小さな胃がんの診断となってきているのか。

基準通り撮影を行う。透視観察の徹底。
スタンダードな考えは変わりませんが、新たな胃がん発見の糸口をつかむ必要があるのかなとも考えたりします。



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7 コメント

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ひょっとしたら・・・ (kz)
2009-04-11 01:04:04
こんばんわ
少し間隔があきましたが、またまたお邪魔します

関係あるのかないのかわかりませんが、
最近経験した出来事をひとつ

先日、検診バスをレンタルしました
技師さん付きで^^
僕は現場に出向いてなかったんですけど

特に撮影方法を指定しない形だったにも関わらず
熱心な方だったようで
「おっしゃる撮り方に対応しますよ」と
当院のルーチンを尋ねてこられたそうです

イマドキにもかかわらず
うちでは立位充満を完全に廃止していません

指定せずに撮ってもらうことのできる内容を伺った上で、当院の技師が、「うちでは立位充満と、最後によく進展させた状態での幽門前庭部後壁の二重造影を撮影しています」
そう答えたので、レンタルバスの技師さんは不慣れにもかかわらず、その2種類の撮影を追加してくださいました

後日、いろいろ事情がありまして
僕はその検査の医師読影に立ち会うことになったのですが、、、
驚愕しました^^;
発泡剤なしで、球部まで充満されて、すでに流出の始まっている状態でしかも胃角部大わん側に蠕動が入っているのにオープニングに立位充満^^;

その後、発泡剤を飲んでもらってローリングされているんでしょうね、体裁は保つ形になりましたが・・・
胃体下部、いや胃体中部~胃角部大わん後壁はブラインド

ラストの幽門前庭部後壁二重造影もどんなに蠕動が入っていようとお構いなし><

不慣れな撮影方法を指定するものではないなと痛感しました。

充満像で大わんはバリウムの荷重による進展をさせなければ意味がありませんし、ラストの幽門部も、AP方向に観察すると横胃の方の前庭部ってタンジェントに走行しているせいで、純粋な後壁情報を得ることが難しいからバリウムの重みを使って伸ばした上で・・・って意味だったんですけど^^;

新・撮影法ってやつは
バリウム検査の酸いも甘いも経験した上で行き着いて意味のある撮影方法なんではないでしょうか
ひょっとしたら、経験の浅い技師さんにイキナリ新・撮影法を叩き込んだとしたら今回のようなことになるのではないでしょうか・・・

早期の胃がんの発見件数が減ったというのと
なんか関連があるような気がしたのですけど・・・

深読みしすぎですかね^^;

レンタルしたバスの施設のルーチンが新・撮影法1の8枚法でしたので余計にそう思うのかもしれません^^;
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胃癌健診の目的 (VYB)
2009-04-11 22:16:27
kzさんよりVYBは医者か!?と言われてしまいましたがはずれです。私VYBは放射線技師です。スキクピさんkzさん今後も放射線技師のVYBをよろしくお願いします。
さて突然ですがスキクピさんはどういう目的で胃透視をされているのでしょうか?このブログの過去の内容から想像するに、ずばり「0-Ⅱcを発見する!」これにつきるのかな?その目的に対してまずは「Ⅱc型を見慣れる」たしかに理にかなってますよね。そしてきっとこういうもの(つまりⅡc)をみつけるためにはどういった機材・薬剤を使用し、どのような撮影法がいいのかを検討し、実践しているのでしょうね。きちんとしたプロセスを経て結果を導き出す、すばらしいことです。さて「よりQOLの高い(内視鏡治療や縮小手術が可能な)胃癌の発見」を目的とした場合、まずどうしたらいいでしょう?当然のことながら内視鏡治療可能な癌はどんな癌なのか?縮小手術可能な癌とは?逆に定型手術が必要な癌はどんな癌?手術不能な癌は?そもそも内視鏡治療ってどうするの?縮小手術とはどんな手術?それに対して定型手術とは?目的とする癌がどんなものかを知らないでやれバリウムがどうだの撮影法がどうだの言えないですよね?たけさん・マルコさん、そう思いませんか?(すみませんこの場をかりて・・・)kzさんは立位充盈像を撮影されているということでしたがきっと何らかの目的に対して充盈像が必要であり、充盈像の意義と充盈像でみつかる癌がどんなものかを理解したうえで撮影されていることだと思います。決して「読影医がどうしても必要というから・・・」
などという安易な理由からではないことを願います。
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すみません (kz)
2009-04-12 12:50:55
VYBさんがおっしゃることはもっともですが
術式の詳しいところまでは理解しておりません

胃透視する資格がありませんね

大変ご迷惑をおかけしました

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Unknown (VYB)
2009-04-12 14:04:31
kzさま こちらこそ大変失礼いたしました。目的を持って取り組む際、どうすればその目的が達成できるかを考え、検討し、プロセスをふんで進めていく。そんな感じの話しがしたかっただけです。資格がないとかそういうつもりではなかったのですが気を悪くさせたみたいですね。申し訳ありませんでした。管理人のスキクピさんにも迷惑かけてしまいました。申し訳ありませんでした。以後投稿はいたしませんのでご安心ください。
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他の施設さんとの考え方の差 (すきくぴ)
2009-04-12 15:52:20
こんにちは。
最近ブログのアップにまで手が回らない状態ですみません。

kzさんが言われているように
おのおのの施設で考えている撮影手技や撮影枚数、そして撮影順の組み立てなど・・・。
他の施設の技師さんに撮り方を伝える難しさはあるようですよ。

うちの撮影者たちの撮影手技はある程度、固まってきている感があります。そして逐年受診者の方ばかりのため、なかなか発見数に繋がっていないような気がしたのです。


今後あらたな新人に、胃透視を伝える予定です。
kzさんの言われているように、新撮影法をきちんと伝えていこうと思います。初めはうまく撮れないでしょうが
そこは褒めて伸ばしていこうと考えています。

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施設ごとの特徴  (すきくぴ)
2009-04-12 16:12:59
VYBさん、こんにちは。
すきくぴです。コメントありがとうございます。


先日、胃の勉強会があったのですが
そこでは撮影法ではなく、胃に関する英語の訳や、胃手術の術式など。撮影に留まるのではなく、いろんな方向からの話しを聞く事ができました。


確かに言われているように、胃がんの定型手術など知っておいたことに越したことはないように思います。

胃がんの定型手術は
①胃の2/3以上を摘出
②2群リンパ節までの郭せい
③消化管の再建 (だったと思う・・・。)

これは先日の勉強会で学んだことを書きだしてみました。


少々戸惑っていることをお話しますが、各々の施設で必要としている事柄とそうでない事柄など。
それぞれで求めているものが違うと思います。

申し訳ないですが私は、外科医が知っておくべき術式を、放射線技師が知っておかないと、がん発見ができないわけではないかと思っています。


しかし知っておいたほうが、撮影手技のバリエーションや考え方に幅を持たすことができるような気はします。

自施設で必要としない事柄については中々定着しないものです。
けれどできるかぎり、勉強会に参加するからには、いろいろな方から学び、肥やしにしていきたいものです。

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VYBさんへ (マルコ)
2009-04-13 13:38:30
初めまして、ご挨拶が遅くなり申し訳ありません。これからよろしくお願いします、と思ったら「もうコメントしませんので‥」なんて寂しすぎます(涙)
前回の投稿も拝見させていただきましたが素晴らしい志をお持ちですし、きっとVYBさんは上部消化管造影撮影に関してかなりの技術と知識をお持ちの方だとお思います。

今回のコメントでいただいたお話ももっともだと思います。より高いQOLが求められている現在では、どういった癌にはどういった治療が施されるのかということも知っておくべきなんですね。治療のことを念頭においておくことで撮影の手技もおのずと精度の高いものになっていくのだと思います。
恥ずかしながら僕は胃の治療についての知識は浅く、まだよくわからないところが多いです。また治療以外にも胃の疾患について、正常な胃について、撮影技術についても知らないことがたくさんあります。でもこうやっていろいろな場面でで教えていただきながら、胃の撮影に関して必要な知識を勉強し吸収して目標に向かって前進していけたらと考えています。
ということで、またVYBさんの素晴らしいコメント待っていますね。よろしくお願いします!
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