最近、自分の撮影した写真にがんがありません。
今年はトータルで10例くらい早期胃がんを発見していると思いますが、昨年のペースには届かない気がします。今年のがん発見率は0.30%くらいでしょうか。
検診で、より小さな早期胃がんを発見するためには、本年で発見された写真だけではなく、前年以前の撮影画像を検討することが、レベルアップに繋がると思います。なぜ、前年で胃がんと診断できなかったのかを考えることが大切です。
前年以前は、がんが小さ過ぎて見えなかったのか・・・。それとも写し出されてはいたが、指摘は困難であったとか・・・。検討すれば、いくらでも勉強になると思います。
前年以前の撮影画像を検討することは、非常に勉強になります。
他人が撮影された写真の胃がん症例をみたとき、この部位に存在する胃がんはどのタイミングで発見できるのかをつねに考えていくわけです。
あたかも自分ががんを見つけたかのように、イメージしていくのです。
一般の症例検討会では、X線、内視鏡、病理組織像などを比較検討していきます。
残念ながら、私はそのような検討会には興味を持たないようです。
もしかしたら、これ以上の読影知識を身に着けないような気がしてなりません。
一日50人以上を撮影する、検診施設で業務を行っている施設に所属しているため、そのような気持ちになるのでしょうか。
精密X線写真にはあまり興味を持たない自分がいます。
実際の現場では、特に高齢者相手には、精密X線写真のような画像を描出することはできません。
私は環境的に厳しいルーチン画像で、小さな胃がんを発見することに興味を持っております。
明日も出張先で40人以上撮影する予定です。明日も一人あたり約4分半で撮影します。
いかに短時間で、しかし高度な透視技術で小さな胃がんを発見する!!!
それは内視鏡にも匹敵する。それが私の胃がん検診に対する気持ちであります。
検診ルーチンでは精密検査のような、キレイな写真を撮影することは難しい場合が多いです。
しかし、たけさんのおっしゃるように、病変があった場合には、それに対する質的診断可能な写真を撮影しないといけませんね。
がんなのか潰瘍なのか、それとも瘢痕なだけなのか。
はっきり区別のつく写真を撮影しないといけませんね。