高濃度バリウムでの撮影は微細な病変を映し出してくれます。ここでは以前紹介した症例の、基準撮影ではなく追加撮影の写真を提示します。
病変は前壁に存在しました。
内視鏡結果には 0-Ⅱc 印鑑細胞がん 粘膜内に留まる胃がんと掲載されていました。外科的手術を行う予定のようですが、その後の詳細はつかめていません。申し訳ないです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hiyoko_thunder.gif)
ちなみに基準撮影も合わせて載せておきますね。
前壁の基準撮影です。
基準撮影の背臥位の第2斜位像です。
追加撮影の写真です。
この2分割した背臥位の第2斜位像では、基準撮影後、ローリングをさらにもう一回加えたあとの写真です。
はじめは後壁側に存在する病変なのかなと思いながら、追加撮影しました。背臥位の段階で、異常所見に気づいてはいました。しかし実際には、前壁に存在する病変でした。
誠にお恥ずかしいです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hiyo_oro.gif)
この症例のように高濃度バリウムは、前壁病変を後壁の撮影時で、存在を知らせてくれることもあります。スタンプ像として描出されることもあります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hiyo_uru.gif)
話は変わりますが HPや書籍をみると、内視鏡写真のほうが、バリウム検査に比べてがん発見率が優ると書かれています。私もそれに関して否定はしません。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/cat_3.gif)
しかし、この症例のように高濃度バリウム製剤を生かし、新・撮影法をきちんと行い、かつ透視観察を併用すれば、バリウムを用いる胃がん検診でも、相当数の早期胃がんを発見できると思います。
個人成績の早期胃がんの比率は、90%に届く勢いですし、知人ではあわや100%に届く方もいます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/cat_5.gif)
胃がん検診で行われる胃透視も、捨てたものではありません。撮影者や読影者間の技術格差が課題です・・・。
病変は前壁に存在しました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/57/b3/3e450abd72cb546320e87cbff1502ae4.jpg)
内視鏡結果には 0-Ⅱc 印鑑細胞がん 粘膜内に留まる胃がんと掲載されていました。外科的手術を行う予定のようですが、その後の詳細はつかめていません。申し訳ないです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hiyoko_thunder.gif)
ちなみに基準撮影も合わせて載せておきますね。
前壁の基準撮影です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7e/d8/9ae6787b7ee0cfd74ffa043aa2ad1507.jpg)
基準撮影の背臥位の第2斜位像です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/64/b7/2c4bd3ebb22c0323e65492653b0bc058.jpg)
追加撮影の写真です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/78/dc/04f6f70854208e4938dbd833561fb5bf.jpg)
この2分割した背臥位の第2斜位像では、基準撮影後、ローリングをさらにもう一回加えたあとの写真です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/cat_6.gif)
はじめは後壁側に存在する病変なのかなと思いながら、追加撮影しました。背臥位の段階で、異常所見に気づいてはいました。しかし実際には、前壁に存在する病変でした。
誠にお恥ずかしいです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hiyo_oro.gif)
この症例のように高濃度バリウムは、前壁病変を後壁の撮影時で、存在を知らせてくれることもあります。スタンプ像として描出されることもあります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hiyo_uru.gif)
話は変わりますが HPや書籍をみると、内視鏡写真のほうが、バリウム検査に比べてがん発見率が優ると書かれています。私もそれに関して否定はしません。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/cat_3.gif)
しかし、この症例のように高濃度バリウム製剤を生かし、新・撮影法をきちんと行い、かつ透視観察を併用すれば、バリウムを用いる胃がん検診でも、相当数の早期胃がんを発見できると思います。
個人成績の早期胃がんの比率は、90%に届く勢いですし、知人ではあわや100%に届く方もいます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/cat_5.gif)
胃がん検診で行われる胃透視も、捨てたものではありません。撮影者や読影者間の技術格差が課題です・・・。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/cat_6.gif)
自分の撮影した写真を評価、検討する機会が持てるのは幸せなことです。勉強になります。
ご希望にありました、背臥位の第2斜位像をUPしましたので、合わせてご覧ください。
たけさんのような熱心の技師さんが、もっと増えると嬉しいですね。
私のほうこそ、まだまだ未熟であります。
こちらこそよろしくお願いします。
もとにくさんのおっしゃるとおり、前壁撮影では病変が、椎体と重なっています。正解です。
リクエストにありましたように、病変部へマーキングした写真を掲載することにしますね。わかりやすい記事でなく、すみません。
これからも何かあれば、指摘してください。
ありがとうございます。
それぞれ解説します。
実は左上は、二重造影法の第2法を意識したものです。しかし実際には枕の位置を変えずにそのまま撮影したこともあって、真の二重造影法第2法にはなっていないですね。すみません。この手技を手抜きせずに撮影していれば、前壁病変であるということが一目瞭然であったと思います。
今思うと、説得力に欠ける追加撮影ですね。申し訳ないです。次に生かしていきたいと思います。
今度は左上を見てもらいたいです。
これは、椎体との重なりを避けて撮影した、二重造影法の第1法を意識して撮影しました。病変全体の様子がわかりやすいと思います。
次、4分割の下の部分に着目してください。
下の写真は、枕による圧迫撮影を心見てみました。
一応、圧迫の力加減を呼吸で調節した2枚なのですが、いかがでしょうか。
今考えると、空気量を調節した写真もあれば、検討しやすくなると考えます。
自分は病変の存在には気づくが、追加撮影の説得力に欠けていますね。次回の課題ですね。
ご指摘があるほうが、私自身も勉強になります。
今後ともよろしくお願いします。
僕はたけさんの意見と近く、この病変の存在部位は胃角部(体下部寄り)のほぼ大弯に近いところではないかと考えます。
4分割の左上の画像でバリウムを流そうとしたとのことですが、腹臥位の第二斜位像になっているので大弯線は内側に入ってきますよね。ですので写っている病変部はほぼ大弯ということで矛盾しないのではないかと思います。
前壁撮影の軽度の第二斜位像でも極端に右腰を上げた画像ではないのですが、牛角胃なので大弯側がある程度入り込んできても不自然ではないかと思いますがどうでしょう?(牛角胃での後壁撮影では胃のねじれで小弯側が入り込んできますよね。それと同じ理屈で前壁撮影では後壁が入り込んできているんじゃあないかと思うのですが‥。←違ってたらご指摘下さい。)
また背臥位第二斜位の画像で描出されているのはスタンプ像ではないと思います。理由は病変部の上側からうっすら流れてきているバリウムに対して、病変部にバリウムがはじいたり溜ったりしていることです。かなり細かな粘膜面の模様も描出されていますし、スタンプ像ではまずこういった写り方にならないかと思います。
これを踏まえて位置の同定をしてみると病変部は気持ち前壁寄りかもしれませんが、ほぼ大弯にあたるのではないかと考えます。