バリウム日記 がんの早期発見をめざして

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技師1次読影の基準化

2009年07月21日 | 胃X線読影
今日は、日本消化器がん検診学会雑誌2009.vol.47 No.4に掲載されている記事で、特に興味をもった文章について話します。

特に印象に残ったのは、技師1次読影の基準化について書かれた内容です。


撮影技師が、追加撮影した病変に対して、どのような所見であったかを記入する。いわゆる技師所見レポートの有用性が高く評価されている昨今ですが、
具体的な基準化がなされていないのが現状です。

基準化がないと、どうしても撮影者個々の力量に左右されてしまい、統一された所見レポートを作成しにくいようです。
そんな問題を解決させるために、読影の基準化を行ったのが、S病院さんでした。


私は、内容の良さに感動しました。

フローチャート式で説明されておりなおかつ、症例写真を掲載しながらのカテゴリー分類は、非常に読影の手助けになると思いました。
隆起性病変なら、立ち上がり→大きさ→表面性状など。
病変に対する読影の一連の流れが理解しやすいです。

陥凹性病変であれば、陥凹面の形状と辺縁の性状→ひだ→陥凹表面→陥凹周囲の粘膜という順に記されていました。

読影に慣れ親しんでいる人は今更、わかっていますよ。と答えるかもしれません。
しかし前述したとおり、撮影者全員が読影に精通しているわけではないのが現状です。


まだ見ていない方は、一度見てみてください。
撮影者みなが共通の知識をもって読影できる、確かな基準化がなされている内容だと思います。まだ検討段階のようですが、今後の発展に期待です。


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