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褒めて躾けるか、叱って躾けるか

2010-03-05 | 育児
 褒めることや叱ることは、子どもを躾ける上でとても重要な役割を担っています。これをうまく使うことが求められます。

 躾けには、強い衝撃と繰り返しが必要です。

 叱ることは、褒めることよりも強い衝撃を受けます。そのため、叱る方が効果があるように錯覚してしてしまいます。

 叱られることを好む人はいないでしょう。叱られた状態は、自分にとって決して安全で安心できる状態ではありません。ですから、避けたいところです。

 避けるための行動の一つが、相手の願いに合わせることになります。
つまり、叱られたくないからそうするという状態を作り出します。
 また、時には、叱られないようにその場を逃れようとする知恵もつけます。それが、嘘やごまかしです。それでもまだ、叱られ続けると、自信をなくしたり、自分を傷つけたりすることにもなります。
 この状態は、叱る側の本意ではないと思います。

 「叱る」という強い衝撃を与えて、願い通りに動く子どもには、したくありません。

 そこで、登場するのが「褒めること」です。

 褒められることは、子どもに安全で安心な状態を提供することになります。これは叱ることよりも弱い刺激になるため、繰り返しの回数を増やさなければ、なかなか身につきません。時間がかかるのです。
 ただ、その分、褒められたいから嘘やごまかしをする姿は少ないでしょう。まして、自信をなくしたり、自分を傷つけたりすることはないでしょう。
 また、褒められる行為は、叱られる行為よりも別に得るものがあります。
例えば、
・気持ちよさが味わえること
・相手があれば、その関係がよくなること
・自信につながること
などです。ですから、それに目が向けば、子どもは褒められなくてもできます。また、この時の心地よい状態を繰り返すことが癖となり、褒められなくても願う行為ができます。

 それでも、私たちは「叱ること」と「褒めること」と比べると即効性の高い「叱ること」を使って子どもを育てることが多いようです。それは特別ではありません。それが当たり前なのです。それには理由があります。
 それは、叱らなければならない子どもの状態は、叱る側にとって、決して安心したい状態ではないからです。早く安心した状態になるために、即効性の高い「叱ること」を利用するのです。それも意識するのではなく、無意識のうちにしてしまうのです。だから、当たり前なのです。無意識ですから、厄介です。

 ただ、「叱ること」の危険性を十分知った上で、意識的に叱ることができれば、その効果は高まります。
 なぜならば、意識的に叱るということは、感情的ではないからです。つまり、無意識的に叱っている状態は感情が動いているためにその感情が次の行動に影響を与えてしまいます。

 感情が働かない状態であれば、叱った後にすぐ褒めることができます。つまり、「叱った顔」をすぐに「褒める顔」に変えることができます。

 子どもは叱られた直後が一番変化します。ただし、子どもの中には、叱られたときの感情が残っています。その行動の変化を捉えて褒めれば、子どもは早い状態で安全・安心な状態になります。
 「叱った顔」をすぐに「褒める顔」になるため、子ども自身不安定な状態が短く、安全で安心な状態に早くなるので、効果が高いということになるのです。

 つまり「褒めること」と「叱ること」をうまく使い分けることが子どもをうまく躾けることになるのです。使い分けるということは、叱ったり褒めたりする側の心の状態をコントロールすることになります。

 叱りたくなる感情は子どもに伝えたいものです。また、頑張ったときに嬉しくなる感情も伝えたいものです。

 一つに偏ることなく、教師として常に冷静な自分でありながら、様々な感情を自由に操ることができたら、きっと豊かな子どもに育つのではないでしょうか。


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