ひよりの音楽自己満足

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Lu7 L'esprit de l'exil

2011-03-03 06:22:06 | フュージョン
 キーボード奏者の<梅垣ルナさん>、そしてEUROXやEGQ等のギタリストとして、また作曲家としても活躍されている<栗原務さん>のユニット<Lu7/エルユーセブン>。2002年12月に1stアルバムを発表され、2005年1月にこの2ndアルバム「L’esprit de l’exil」が発表されます。
 ぷよぷよした人形のジャケット。愛嬌があって暖かみや優しさが感じられますね。それでいてちょっと暗いのは機械的な緻密さも感じられます。
 このアルバムには曲ごとに多才なミュージシャン方が参加されています。ヴォーカルの<糸賀徹さん><長谷川和美さん>、ドラムスの<嶋村一徳さん>、パーカッションの<鈴木裕文さん>、ヴァイオリンの<関根安里さん>、ベースの<Mark Arvine Hmiltonさん>、そして1stに引き続きベースの<永井敏巳さん>と<バカボン鈴木さん>です。
 アルバム1曲目は「Itsumo Hajimari」。静かに重厚なコーラス風のサウンドが荘厳にながれ、そしてベルの音やバグパイプ風サウンドがゆったりとケルト風にながれて。
 2曲目は「Canary Creeper」。クリスタルなサウンドとヴァイオリンのリフから男性の力強いスキャットと女性の美しいスキャットがながれ、そしてギターのリズミカルなアイリッシュ風のパワフルなリフがながれて。その後モーグの力強いフレーズやギターの伸びやかでメロウなフレーズがながれ、ユニゾンリフへ。中盤ではキーボードのエモーショナルなソロからギターとユニゾンのテクニカルなリフ、そして男性と女性の力強いスキャットが爽やかにながれて。聴いているとなにか勇気が湧いてくるような、パワーをもらえるような気がします。
 3曲目は「Golem」。マリンバ風のサウンドからミドルテンポで跳ねるようなアフリカンリズムで、ギターとキーボードが妖しいアラビアンリフを奏でて。その後パワフルなユニゾンリフからベースのうねるテクニカルなソロが。そしてピアニカ風サウンドのテクニカルなリフのあと、ギターのエモーショナルかつテクニカルで流麗なソロが。終盤ではユニゾンのアラビアンリフからピアノがゆったりと伸びやかに妖しいフレーズを奏でて。
 4曲目は「Bluetail of Passage」。ギターのソフトなサウンドの爽やかなフレーズからはじまって、アップテンポのパワフルなドラムがはいってキーボードの明るくリズミカルなリフがながれて。伸びやかでたおやかな感じの曲調で心地いいっす。中盤では爽やかなユニゾンリフからギターソロへ。序盤は伸びやかにエモーショナルで徐々にアグレッシブに弾きまくって。続いてキーボードの弾きまくりのテクニカルなソロが。終盤ではユニゾンリフからギターの流麗なソロも。
 5曲目は「Air Flow」。キーボードのクリスタルサウンド・アコーディオンサウンドのしっとりとしたリフがゆったりとながれ、そしてミドルテンポのパーカッションリズムにのってアコギのリフがゆったりとながれ、そしてシンセとユニゾンで。中盤ではアコギのソロからキーボードとユニゾンのゆったりとたおやかなリフが。そしてシンバルロールからキーボードリフがだんだん早くなって。終盤ではミドルテンポでゆったりとアコギのメロウなソロが。ラストはユニゾンでゆったりとたおやかなリフがながれて。
 6曲目は「Secret Recipe」。雷鳴が響き、ギターがゆったりと哀愁ただようリフを。そしてギターとキーボードのユニゾンリフをバックにヴァイオリンの伸びやかな音色がながれて。その後ミドルテンポでオルガンリフからヴァイオリンとベースのユニゾンリフ、ベースのテクニカルなリフが。そしてギターの伸びやかで妖しいフレーズ、ヴァイオリンとベースのユニゾンリフがながれて。中盤ではギターがゆったりと幽玄なメロディを奏で、ヴァイオリンも加わってユニゾンで。そしてオルガンのアップテンポのリフからベースとヴァイオリンのユニゾンリフ、オルガンとギターのユニゾンも。終盤ではヴァイオリンとベースのテクニカルなユニゾンリフからおっかけリフも。
 7曲目は「L’esprit de l’exil」。ゆったりと情緒たっぷりにしっとりと荘厳にはじまります。そしてミドルテンポでギターの伸びやかな音色が幽玄にながれ、キーボードのエモーショナルなソロ、ギターのしっとりとしたソロがテクニカルなフィルも交えて聴かせてくれます。その後ギターとシンセの伸びやかなフレーズからゆったりとしかもテクニカルなモーグソロへ。中盤ではオーケストラサウンドがはいってダイナミックに盛り上がって、そしてアップテンポのリフからギターの流麗でテクニカルなソロが。その後オケサウンドのリフ&ブレイクから一転フルートサウンドがしっとりとながれ、そしてギターとオーケストラサウンドがユニゾンでゆったりとスケールの大きなながれを。とってもドラマティックです。終盤ではハープの透明感のあるサウンドとフルートサウンドが響き、一旦Fin 。そして再びクリスタルサウンドが響いて、オーボエ風の音がゆったりとながれ、そしてギターの伸びやかな音色がたおやかにながれて。
 8曲目は「Mariana’s Garden」。アップテンポのキーボードリフからラテンリズムでめっちゃ楽しくはじまり、ギターの軽やかなフレーズが爽やかにながれ、キーボードのリズミカルなフレーズがノリノリで楽しくながれて。中盤ではキーボードの軽快でテクニカルなソロのあと、キーボードがシロホン風サウンドでギターとユニゾンをキメたあと、ギターがフィードバックサウンドから伸びやかでテクニカルなソロ、そして再びキーボードが軽やかでリズミカルなソロを。ラストはギターの爽やかなリフからユニゾンリフ、そしてキーボードのリズミカルなリフが。
 9曲目は「Dance Rituelle du Feu (Ballet Musique”El Amour Brujo”)」。アップテンポのテクノリズムからいきなりドラが♪ジャーン!って響いて、そしてギターのフィンガリングからアップテンポのノリノリリズムがはいって、ギターのパワフルなリフが。その後モーグのエモーショナルなソロ、ギターの伸びやかで妖しいソロと続き、モーグソロとギターのテクニカルなソロの掛け合いが。あのクラシックの“くまばちが飛ぶ”みたいなスリリングな感もありますね。終盤ではギターとキーボードのユニゾンフレーズからギターのテクニカルなソロが。
 10曲目は「Ripple (Mizu no Wa)」。ピアノの美しいソロからはじまって、アコギとユニゾンでゆったりとしたリフを奏で、そしてピアノのしっとりとしたリフをバックにヴァイオリンの艶やかな音色がながれて。中盤ではピアノのアップテンポのリフのあと、アコギのしっとりとした幻想的なソロが。その後ピアノの力強いリフ、アコギとのユニゾンのしっとりとしたリフと続き、ヴァイオリンの伸びやかで叙情的なソロが。
 このアルバムも明るく楽しいノリノリの曲や、しっとりとじっくりと聴かせてくれる曲、そして美しくドラマティックな曲などを、様々な音色で色彩豊かに聴かせてくれますね。今回は1stで感じた“鋭さ”よりもより人間的な暖かみや優しさ、柔らかさが感じられますね。ジャケットのぷよぷよ感みたいな。そしてテクニカルで流麗なソロもたっぷりと楽しめて、ほんっと聴き応えのある素敵なアルバムですね。