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意味がわかると怖い話2388 「スロット」

2016年12月17日 14時41分50秒 | 意味がわかると怖いコピペ
とある小さな会員制カジノには、幾台かのスロットマシンが置かれている。

その内の一台、一番隅に置かれた筐体は、他の台と比べ小アタリが出やすいことで有名だ。

いつカジノを訪れても、その台には必ず誰かが座っているほどの人気ぶりである。

しかし、そのスロットには1つの噂がある。

大アタリ、すなわち『777』を出すと、その人間は数日以内に亡くなるのだという。

俺がこのカジノに通うようになってから、その台で『777』を出した者を二度と見ることは無かった。



今日も例の台には客が座っている。

俺は趣味でギャンブルを楽しんでいるだけなので、趣味で命を落とすような真似はしたくないから、その台に座ることはない。

店内はチップやコインが擦れ合う雑音で満ちている。

『ジャラララララ』

不意に、大量のコインが流れ出る音が響いた。

「あ、あ、ああああぁぁぁぁ!」

直後、男の絶叫がこだまする。

見ると、男が居たのは噂のスロットの前。

そして未だコインを放出するスロットには『7』が横一線に並んでいる。

両手で頭を抱えていた男は慌てて席を立ち、近くのディーラーに縋り着いた。

「頼む! 助けてくれ! 死にたくない……死にたくない!」

必死の懇願をするが、ディーラーは黙って首を横に振るだけだった。

再びふらふらと立ち上がった男は、出口へと駆け出し、カジノから消えていった。



翌日、カジノは1つの話題で持ちきりだった。

昨日の男が自室で首を吊り死んでいたらしい。

なんとも、御愁傷様である。

しかし、カジノ側はなぜアタリの出やすく収益の上がらない台を置いているのだろうか……


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