爆発物解体の日当を皆さんご存知だろうか。これは危険手当も同額である。皆さんはこの金額で爆発物の解体や危険地帯に飛び込んでいけるか自問していただきたい。日当は500円である。現場の公務員はこの金額で命を賭けているのだ。「お金だけではない」と大金をもらっている人間が言うのはいかがなものか。彼らは義務感や責任感で命を掛けているのだ。これを行政のトップが認めないところに今回の尖閣ビデオ流出問題の核心があると思う。命がけで逮捕した密入国犯及び公務執行妨害犯を釈放した法的根拠を政府は示さなければ、現場はやっていられない。
裸の王様の官房長官をはじめてとした政府に現場の状況が理解できていない。これは公務員からスト件を取り上げたために起きていることである。何もストライキを奨励しているわけではない。裸の王様よ現実に海保の船に乗り「中国船と遣り合って見ろ」と海保の職員の声が聞こえてきそうだ。どうせ口先だけしか出来ないのなら現場の身になって行動しろと言っているのだ。
関東軍の暴走も中央が現場を知らないで出す命令にうんざりした現場が起こした。同様に最前線とも言える現場で命を掛けてきた海保の苦労をこの政権は踏み潰した。
件の第五管区の海保職員を逮捕起訴すれば、中国人船長を釈放した説明も同時に行わねば片手落ちになるだろう。まさか正直に「経済界からの圧力もあり、『どうせ指揮権発動するから』と検事総長を裸の王様が脅した」と説明するとは思えない。
この内閣は日本国民より中国の関心を引こうとしているのではないか。アメリカは難題を持ちかけるが非道は行わないので文句も言いやすい。裸の王様にとっては旧社会党時代から味方と思っていた中国が牙をむいてきたので困惑しているとしか傍目には見えないのだよこの政権は。