社会科学上の不満

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幸せな方々の政権

2010-11-16 00:03:32 | Weblog

 その昔「情報は普通に皆さん周りにあるがそれを情報として捉えていないだけである。」とある専門家の方に言われた。一例としては「『アルプスイチマンジャク』の歌のアルプスは日本アルプスかヨーロッパアルプスかその根拠と共に述べよ」と言う問題を出された。

 山によく登っていた私には確かに「アルプスイチマンジャク」は知っている歌であるが、ただ歌っているだけで疑問にも思わなかった。

 答えは「日本アルプス」である。「イチマンジャク」は漢字で書くと「1万尺」=約3000mとなり5000m級の山々が連なるヨーロッパアルプスではなくなる。意外と簡単なことだが漠然と歌っていたことを恥じ入った覚えがある。

「楽しければいいんだ」と言う方はそのように気にも留めなくて良いのだろうが、騙されても気づかずに幸せに生きていけるのだろう。気がついて騙されていたと騒いでも後の祭りである。これが国家間であればなおさらである。

現在の民主党政権、鳩菅政権2代に渡り日本はこの「幸せな人」政権であった。疑念は国内向けだけであり、近隣諸国は「いい人」と思っていたようだ。それを具現化したのが裸の王様の千毒いや仙谷官房長官の発言にも現れている「20年前ならいざ知らず、(中国は)司法権の独立、政治・行政と司法の関係が近代化され、随分変わってきていると認識していたが、あまりお変わりになっていなかった」と言う9月28日の発言でもよく証明されている。

国際社会は性悪説で動いている、何度言うようだがビスマルクが「外交は右手で握手左手にダガー(短剣)」であり、クラウゼビッツが言う「戦争は外交の延長線上にある」、孫子の「兵は国家の大事なり」を幾ら現場の外交官や海上保安庁や警察庁の外事局が命がけで情報を上げても、平和ボケした政治家が政権を有していれば悲惨な結果を生む。今民主党政権が苦しいのは自業自得である。これは自民党政権に言えることだ。小泉元総理まで北朝鮮の拉致事件を表にも出せなかった。

情報を掴む現場の苦労をもう少し省みる必要がある、そして同時にその情報を分析し体系化する部署や共有するルールが今の日本には整っていないようだ。今回の尖閣ビデオ流出問題より、政治家が洩らす機密で日本の国家としての信用は無くなってきた。9-11の時米大統領の避難先を記者会見で洩らした田中真紀子議員のようにお粗末である。

 

コメント
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