北朝鮮と韓国がまたモメた。北朝鮮が韓国の領海に侵入したようだ。極東の軍事バランスが崩壊の間際にある。これを立て直すことが現菅政権には不可能ではないか。民主党が沖縄の基地問題でアメリカとモメたことは、極東アジアの安全保障の綻びと近隣諸国は判断したのだろう。仙谷官房長官の国際感覚ゼロの言い訳を聞きたくはないのは私だけではないであろう。また菅総理の外交音痴は救い難いと多くの国民は思っている。
中国に対抗するシナリオを政府は有しているのか疑問だ。おそらく現場レベルでそれなりにあるのだろうが国家戦略として体系的に統括している部署はないであろう。国家戦略局というお行儀のよい官僚ばかりで本当に国家戦略が、現実性の高い戦略が構築できるのであろうか?現在の国際情勢はヤクザの抗争となんら代わらない。情報局やスパイ防止法がなく、汚い仕事を行う部隊もない日本で「国家戦略」とは如何に。滑稽でしかない。
戦略を構築する情報はどのように収集し、分析するのであろうか。そして自分たちの情報を如何に守るのだろうか?
先の大戦中、イギリスはドイツの新聞だけでドイツの基地を特定した。何気ないトラックの数や物価の地域差等を分析して。Uボートの出港スケジュールは筒抜けだった。別にドイツ海軍にスパイがいたからではない。クリーニング屋のシーツの仕上げスケジュールの2日後と分析していた。戦後はチェコ・スロバキアに配備された当時最新鋭のMig戦闘機の部品を作業員が拾いハンガーとしていたものを入手、その部品の強度、材質、加工の制度、厚み、形状、色や塗料等からMig戦闘機のスペックを割り出した。日本にこのような情報を分析するセクションがあるのだろうか。
情報セクションがない「国家戦略局」滑稽としかいいようがない。EUが日本とアメリカと連携するそうだが、これは外務省の成果である。前原外務大臣と外務省の成果である。外交、軍事、経済がそろっての国家戦略ではないのか。