三ツ谷洋子のスポーツ21・ブログ

Jリーグ開幕前から理事として17年間かかわったスポーツビジネスコンサルタントの三ッ谷洋子が日々の話題を取り上げます。

「五輪ボイコット」幻のモスクワ、28年目の証言

2008年11月05日 | 2008年
最近、読んだ本のタイトルです。
著者の松瀬学さんは、元共同通信記者のノンフィクションライター。

1980年のモスクワオリンピックでは、
日本政府は米国のボイコット政策を支持しました。

帯にはこうあります。
 オリンピック不参加という
 日本スポーツ史上最悪の「敗北」。
 あのとき何がおこっていたのか。

さらに背表紙には、こう書かれてます。
 「スポーツ」と「政治」の関係を
 あらためて問うドキュメント

今、なぜ28年前のモスクワなのか、は別にして、
私はモスクワオリンピックを取材し、
大会前後を含めて5回も現地に足を運んでいることもあり、
興味を持って読みました。

内容はインタビューを基にまとめられています。
選手として、高田裕司(レスリング)、瀬古利彦(マラソン)、
長崎宏子(水泳)、山下泰裕(柔道)。

この他、スポーツ団体や博報堂、NHKプロデューサーなど
立場の異なる人々が、当時を振り返っています。

中でも最も強く印象に残ったのは、
巻末にまとめられた、日本体育協会臨時理事会と
JOC(日本オリンピック委員会)臨時総会の議事録です。

当時、日本体育協会の国際担当参事で、
現在はオリンピック評論家の伊藤公さんのメモをもとにしています。

不参加の決議に至るまでのやりとりが詳細に記されています。
日本のスポーツ界を代表する人々は、
国の補助金が打ち切られることを恐れ
最終的に政府の方針に賛成しました。
政治の圧力に負けたのです。

この苦い経験から、
各スポーツ団体は会長人事の際に
政治家ではなく民間人を起用するようになりました。

それがいつしか忘れ去られ、
今やあちらの団体もこちらの団体も
政治家が会長を務めています。

スポーツを国家戦略にしようという流れにある今日、
スポーツ人は政治との関係を十分に認識し、
スポーツのために守るべきことを忘れないようにすることが重要です。

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株式会社スポーツ21エンタープライズ】 
  代表取締役 三ッ谷洋子
  スポーツビジネスコンサルタント
  スポーツビジネスプロデューサー
  地域づくりアドバイザー

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