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読書と旅行と柴犬のブログ
目標は留学生に日商簿記3級合格を!
ヤプログから引っ越してきました。

「食堂かたつむり 」もっと美味しそうな料理がたくさん見たかった

2010-02-19 08:05:04 | 邦画
「食堂かたつむり 」★★★
柴咲コウ、余貴美子、ブラザートム主演
富永まい 監督、119分 、 2010年2月6日 公開
(原題:食堂かたつむり)



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「失ったもの、
恋、家財道具一式、そして 声
残ったもの、
ぬか床とおばあちゃんのレシピ
評判のいい原作の映画化」



失恋がきっかけで声が出なくなった主人公(柴咲コウ)は、
貯金も家財道具も恋人に持ち逃げされ、
田舎に戻り派手な母(余貴美子)と暮らし始め、
やがて古い納屋を改装して
小さな食堂を始める。

原作が評判で読みたいと思いつつ
まだ読めていないが
先に映画で鑑賞となった、

予告も良い出来だったので結構期待したが
フツーの出来、
見終わって思ったのは、この映画の原作が
どんなだろうということ。

本で想像する部分と映画で見えてしまう部分、
これはこれからも折りにふれ感じることだろう。

美味しい料理は人を幸せな気分にしてくれる、
これは誰も否定しないだろう、

強烈キャラの母親以外にも
個性的な隣人が行間を埋めていく、
けれど見終わって印象的だったのは
言葉を全く話さない主人公の表情だった。

言葉が無いことで
表情から読み取ろうとしたからだろうか、
その点では映画は成功している、
ただ「かもめ食堂」の路線を狙ったわけでもないだろうが、
強烈に伝えたいことが無い分
見終えて何も残らない、
「なんとなく幸せ」みたいな路線は
実は結構難しいのだと感じた。


食堂かたつむりとしてはメニューも少なく
せっかくの映画としての視覚的に楽しませる部分が
あまりにも弱いと思った、
中途半端な出来という印象が拭えない。

でも旅行に出かけ
「こんな所に?」と思うような場所に
ひっそりとこんな食堂があれば
入って「おまかせ」で食べてみたい。

★100点満点で65点


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柴咲コウは頑張っていた、良い企画には今後も出て欲しい。

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「ずっとあなたを愛してる 」生きていてもいいですかと誰も怖くて聞けないのだ

2010-02-17 00:09:23 | ミニシアター系映画
「ずっとあなたを愛してる 」★★★★☆
クリスティン・スコット・トーマス、エルザ・ジルベルスタイン主演
フィリップ・クローデル 監督、117分 、 2010年2月6日公開、2008,フランス,ロングライド
(原題:IL Y A LONGTEMPS QUE JE T'AIME)



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主演のクリスティン・スコット・トーマスの熱演が光る。


「空港のロビーに疲れきった表情の
中年の女性がひとり、
迎えに来た女性の車に乗り、
彼女の家に行くが
二人がどんな関係かまだよく分からない、
その後会話から二人が姉妹と知って、
さらに二人の関係が分からなくなる」




どんな罪で彼女は15年もの長い間
刑務所にいたのだろう・・・、
その理由が次第に明らかになる。


自分の罪を許せず、
生きる気力を無くしたようにも見える、
罪は許されるのか、
それは誰が決めるのだろう、

自分の気持ち次第とも思えるが、
その傷が無くなる事はない、
それだけは確かだ。

自分の存在が無意味で、
無価値だと感じたら人は生きていけない、

自分の存在がまがりなりにも
誰かの役に立つことが分かれば
それで少なくとも前に進むことが出来る。

過去は消せないけれど、
人は必ず再生し
よりよい日々を送れると思いたいからだ。

何かになりたかった、
誰かの為に何かをしてあげたかった、
何かになったのか、
誰かの為に何かすることは出来たのか
人は折に触れ
答えのない問いを繰り返すのだ。


何かを強烈に直接的に伝えるような映画じゃない、
けれどトリ肌が立つように
胸を震わせ迫るものがあった。
見方によれば怖い映画であり、
そしてなんとも優しい映画だった。

こんな映画に出会いたくて
何度も何度も映画館へ通っているのだろう、

多くは役不足だったり、
下らなさすぎたりだけれど
それでもどこかに見所はある、
そしてごく希にこんな映画に出会うのだ。

久しぶりに見てからすぐには
感想も書けなかった、
まだ消化しきれていないけれど、
とりあえず素晴らしい映画体験だったと。


★100点満点で90点


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クリスティン・スコット・トーマスがほぼノーメイクで登場するが、しみじみ美しい。
それは内面からわき上がるものが確かにあると感じるからか。

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書籍「スカーペッタ(上・下」すでに大河ドラマのノリ、感慨深い味わい

2010-02-16 00:09:46 | 読書の時間
書籍「スカーペッタ(上・下」★★★☆
パトリシア・コーンウェル著、講談社刊


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「ケイとルーシー、そしてベントンと
マリーノというお馴染みの登場人物の
それぞれの過ごしてきた時間を改めて感じつつ、
新たな事件に全員が巻き込まれ、
解決していくもはや定番のノリ」



シリーズもこんなに長くなると
マンネリは仕方ない、
このシリーズもケイがバージニア州検屍局長を
辞めたあたりからしばらくは失速気味だったが
最近はまた盛り返してくれている。


これは読み手の期待も高く
ハードルが高くなっていることもあるだろう。

検屍しないスカーペッタは
捜査官のような存在で
彼女ってこんなだったっけ?と
何度か思ったことは事実、
モルグでどんなことが行われ
そこからどんなことが分かるのかは
未知の世界で好奇心を刺激されたのが
このシリーズの肝の部分だったはず。


最近では海外ドラマで
スマートで視覚的な作品もあって
この小説が先駆けとなった検屍という行為も
他でも知ることは出来る、
だったらこのシリーズに望むのは
もっと別なもの、そうだここには魅力的な
登場人物が沢山いる。

これだけ長いシリーズになると
それぞれの登場人物のセリフや何かを
思い返すシーンでは
こっちも色々あったなと思い返す、
すでに自分自身も身内か友人のように。


今回は早々に捕まる容疑者が
ケイとの接見を要望したことで物語が始まり
容疑者の周囲で起こる出来事の謎を
いつものメンバーが少しづつ解いていく、
以前ならその謎解き部分に驚きがあったが
今は「そう来たか」と
親密な感じさえする。


このシリーズは新しい活躍の場を得たようで
これからまたしばらく楽しませてくれそうだ。
また1年くらい楽しみに待ちたい。


★100点満点で75点

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ケイ・スカーペッタシリーズ以外も出ているが、他はあまり出来が良くない。
このシリーズでこのまま進んで欲しい。



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「インビクタス/負けざる者たち」不屈の精神は穏やかで強靭なものだった

2010-02-13 21:09:14 | 大作映画ハリウッド系
「インビクタス/負けざる者たち」★★★★☆
モーガン・フリーマン、マット・デイモン主演
クリント・イーストウッド 監督、134分、 2010年2月5日公開、2009,アメリカ,ワーナー
(原題:INVICTUS)




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「南アフリカ共和国大統領となった
ネルソン・マンデラ(モーガン・フリーマン)。
彼が仕掛けた新たな挑戦とは、
国代表のラグビー・チームのキャプテン、
フランソワ・ピエナール(マット・デイモン)に依頼し、
チームを立て直し、95年に自国で開催される
ラグビーワールドカップでの優勝を目指すことだった」



先日wowowで「マンデラの名もなき看守」という映画を見た、
黒人への差別の感情を隠しもしない看守が
次第にマンデラの人柄に心を動かされるというものだった、
その映画ではマンデラが獄中で過ごした27年間のうちの
数年を描いてしたが、それでもその途方もない時間を
感じずには居られなかった。


ただ自分が自分でいるだけで
国家反逆罪で終身刑判決を受けるという
かつての事実がなんともやるせない気分にさせた、
だからか、マンデラにラグビーチーム立て直しを依頼された
フランソワがマンデラがかつて収監されていた
独房の小ささを自分の両腕を広げて確かめた時
胸が締め付けられた。


どうしてこんなに許せるのだろう。

解放され大統領と言う権力の頂点を手に入れた彼が
その力で白人を排斥することなく、
南アフリカというひとつの国の国民であることを
なんとか白人にも黒人にも意識してもらいたいと
ラグビーというスポーツを通して
ひとつの挑戦を行うのだが
「偉人」という言葉をふと思い出した。

そういえば子供の頃、
伝記というジャンルで数々の偉人の生涯を読んだ、
みんな死んだ人たちで後世にその業績を讃えられた話だが
マンデラという人は今も健在で
先日解放20周年を祝ったばかりだ。

映画で見た黒人の住むスラムはまだ存在している、
そうだこの話はまさに現在の出来事、
事実を描いた映画だから
大袈裟でドラマチックな展開はない、

それでもラストのラグビーの
ノーサイドのホイッスルが鳴るまで
息を詰めるようにスクリーンを見つめた。

そしてマンデラという
不屈の精神を持った人が起こした
奇跡を目の当たりにして
彼のような立派なひとでない普通の人でも
「何か」変えられる手助けは出来るのだと感じた。

黒人と白人が拳を上げるのは
お互いを傷つける為でなく
試合で勝った喜びを分かちあうというもの、
ラストの演出まで心憎い。


27年間という想像を絶する年月と
マンデラがその後何をしたかを目にして
断続的に涙腺を刺激する、
心が熱くなる映画となって完成した。

★100点満点で85点

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79歳という驚異の監督と現代の偉人の物語、
力をもらえた映画だった。


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「ラブリーボーン」喪失と可能性を秘めたファンタジー

2010-02-12 00:09:57 | 大作映画ハリウッド系
「ラブリーボーン」★★★★
マーク・ウォールバーグ、レイチェル・ワイズ、スーザン・サランドン、シアーシャ・ローナン主演
ピーター・ジャクソン 監督、135分、 2010年1月29日公開、2009,アメリカ,パラマウント
(原題:THE LOVELY BONES)




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「スージーは14歳で近所に住む男に殺害された、
この世とあの世の中間の天上から
まだ終わらない家族の危機をなんとか防ごうとする、
ファンタジー色の方が強い作品となっている」



ミステリーとホラーをファンタジーで包んだ意欲作。
中途半端な感じも否めず、
評価は分かれるだろうが、
自分は楽しく見た、色々詰め込もうとして
未消化な部分もあるが、本来人間ってそんなものだよね。



子供を失うことで崩れていく
これまでの日常、
それでも毎日は繰り返されるが、
その喪失感は埋まることはない。

人の狂気はどこにでも存在し、
いつ豹変するか分からない、
出来れば誰だって穏やかに暮らしたいのに
他者と過ごす社会生活の中で
調和というものはいかに脆いものか実感する。


あの世があるなら、
そこは今超過密な人口じゃなだろうか、
その全ての目がこの世を見つめているなら
因果応報、
きっと誰かがひとりひとりを見つめ、
多くの健全な魂が集まり
「悪」を見過ごすことは無いのかもしれない。

マーク・ウォルバーグが苦悩する父親を好演、
ただしそのうち銃をぶっ放すんじゃないかと
どうしてもアクション俳優の面影が拭えない

少女の死から始まる物語は
人の魂の不死を思わせる、
美しい映像で語られるファンタジーは
しっかり心に届いた、
あと何かがもう少し違ってたら
名作となりえたかもしれない。

★100点満点で75点★


soramove
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☆シアーシャ・ローナン☆
つぐない(2007)映画の重要な役をこなしていた
奇術師フーディーニ ~妖しき幻想~(2007)ニコール・キッドマンと共演

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