soramove

読書と旅行と柴犬のブログ
目標は留学生に日商簿記3級合格を!
ヤプログから引っ越してきました。

書籍「化け物心中」読み物として新鮮で面白い!

2021-01-10 13:15:05 | 読書の時間

書籍「化け者心中 」 – 2020/10/30発売

蝉谷 めぐ実  (著) 単行本 : 288ページ

時は文政、所は江戸。
当代一の人気を誇る中村座の座元から、
鬼探しの依頼を受け、
鳥屋の藤九郎は、
元女形・魚之助とともに
真相解明に乗り出す。

読むのは現代ものが
ほとんどなので、
最初は語り口などが
独特で違和感があったが、
細かい描写や描かれる風俗が
すんなりと自分の頭にも
映像を結ぶのは
やはり作者の語りの力だ。

鳥を愛でる風習があったということや、
歌舞伎の人気ぶり
当時の風俗が生き生きと描かれ
勝手に自分も頭の中で
登場人物が動き出すのを
同時に楽しんだ。

「鬼はどこにいる?」
人間の心の中には
誰しも鬼の一匹や二匹・・・・。

認められたいだとか、
かつて出来たものが
今では出来ないことを
誰かのせいにして
なんとか生きていくこととか

とりたてて大きな事件など
起きなくても
心をざわつかせることは多い。

鬼とまではいかなくても、
いつもならこんなことで
腹を立てたりしないことも
虫の居所が悪いのか
思わぬ方向に感情が
流されていくこともある。

穏やかにいきたいねぇ

作者はこれがデビュー作とある、
次も読みたい。

犬の散歩で今日も神社へ、
人は多くないが
それでもおみくじを結ぶところには
沢山のおみくじが、
「大吉」なのに
失せもの 出ず
旅行運 良い方角無し
とか、なんなんだろうね。



最新の画像もっと見る