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映画「白いリボン」その白いリボンが象徴するものは?

2011-01-21 19:09:02 | インポート
「白いリボン」★★★★
クリスティアン・フリーデル、レオニー・ベネシュ、ウルリッヒ・トゥクール、
フィオン・ムーテルト、ミヒャエル・クランツ、ブルクハルト・クラウスナー出演
ミヒャエル・ハネケ監督、145分、2010年12月4日公開、
2009,ドイツ、オーストリア、フランス、イタリア,ツイン
(原作:原題:DAS WEISSE BAND)





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2009年カンヌ国際映画祭パルムドール受賞作品。

「モノクロのチラシには
無表情の少年の頬に涙が流れ
明るい内容の映画じゃないだろうな
そのくらいしか分らずに劇場へ、
息詰まるような濃密な時間を過ごした」



その小さな村は大地主が支配し
教会の教えが村人の生活の規範を支えていた、
それは1913年のドイツの田舎では
珍しくないことだったのだろう。

堅苦しい挨拶、親と子の間でも
親密さより主従関係を明確にさせるような
明確な上下の関係が厳しく律せられていた、
息苦しい雰囲気、モノクロの画面
そして事故なのか
悪意のある事件なのか
いくつかの事柄が小さな町を揺るがしていく。

この村で何が起こっているのだろう、
何もかもが胡散臭く
見せかけの整然とした生活が
もう爆発寸前のようだ。



話は現在から当時を振り返り
年老いた教師が自分の記憶を頼りに
その頃の村の様子を語るのだが、
やはりそれは彼の視線であり
結局殆どの事件は解決されたのかどうかも
分らないままだ。

何が起きたのかは明確だ、
でもどうしてもそこに自分達は
「何故」や「誰が」と
答えを求めてしまうが

自分達は時々そんな常識的なことなんか
ぶっ飛んでしまうような
不条理なことが起こることも、知っている。



「白いリボン」は映画の中では
子供を罰する象徴として
子供の腕に巻かれている、
でもそんなふうに明らかに分るような
「悪」よりもっと大きな
「悪意」が世界にはあり

それは第一次世界大戦の号砲とともに
始まったのだ。


文学作品を読んだような
明確な何かは提示されないが
それがかえってこの映画の印象を強くする、
気軽に見られるような映画じゃないが
これも映画の力、
満足感に浸りながら劇場を後にした。


★100点満点で75点


soramove
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ミヒャエル・ハネケ監督は常々「私の作品は観客にポップコーンを食べさせない。」と
言っているようだが、この映画では何かものを食べる音は禁物です。

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