この建物は墨田区横綱2丁目にあるAXSビル(1996年竣工)。
建築業協力賞を受賞したビルだ。このビルに佐藤総合計画がある。
創立は昭和20年10月。創始者の斉藤武夫氏の基本理念は
建築は万人のものである。「作者の強い個性をあまり主張し過ぎては
いけないと思う。むしろ控え目に風土と市民の演ずる舞台の
引き立て役であるべきだ」。現在所員数は277名。
1Fエントランスロビーの川の流れの様なベンチもなかなか凝っている。
囲いの壁には作品の写真が展示してある。
佐藤総合さんでは「隅田川の明日を考える」プロジェクトに取り組んでいる。
「隅田川を再び表に反転させたい。東京という都市が自然と共に
文化を育み、生活する魅力の高い、世界に誇れる美しい都市となるために。」
・再生に向けた5つのキーワード
① 安全で楽しい都市を美しく守る
② 美しい自然、生物が集まる環境をつくる
③ 人が行き交うにぎわい。・・・ハレの場の顕在化による盛り場の復活
④ 生活の混在、川と共存する都市住居群
⑤ 水上交通網の活性化、インフラとしての都市河川の顕在化。
佐藤総合計画は建築とそれに関する都市や環境のデザインを
主なる業務とする総合設計事務所で、社会や都市活動全体を
支える環境づくりの視点を常に持ち続けていきたいと考えている。
エントランスから階段を登っていくと打ち合わせコーナーになっている。
美的感覚が必要な設計事務所はやはり洒落た空間を随所に作っている。
その主旨は「対話、コミュニケーションの深さこそが作品の質を決定する。
そのプロセルこそがよりよい建築環境を生む原動力であり、
現在でも最も大切にしているもの」
2階廊下壁面には創業以来今日までの社の歴史とその時々の
作品の写真が展示してあった。それは戦後の荒廃から70年。
日本の発展進歩を各建物が語っている様な気がする。
2010年の創立65周年を記念して、1Fギャラリーを
「On time Gellery」として佐藤総合さんの今を発信する場として
約3ヶ月に1度新たな情報を発信している。又27回目の社内表彰発表、
特に提案性、デザイン性に優れたものとして厳選された作品も紹介展示している。
気に成った天井のディテール。尚、シンボルマークの「AXS」とは
計画という行為をArt(芸術)とScience(科学)の融合(X)としてとらえるの意。