京都五山三位の建仁寺は臨済宗の開祖栄西によって1202年に創建された。
栄西の入寂後、その墓所を栄西直系の弟子達によって守塔された寺院を知足院といった。
これが両足院の前身です。
https://ryosokuin.com/
両足院では初夏の特別拝観として6月1日から7月10日まで公開している。
このポスターも外国人を意識してか部分的に英語で書かれている。
この毘沙門天堂は毘沙門天像が祀られている。
毘沙門天とは仏道を歩む修行者を守護する神のひとりで本来はインドの神様です。
両足院の毘沙門天は勝利をもたらす仏像として地元の人々から深い信仰を得ています。
受付とお授け所。
ここでは記念品の売場にもなっている。
実は数日前にアップした志賀内泰弘著の「京都祇園もも吉庵のあまから帖」に書かれている
建仁寺塔頭の満福院のモデルが当院なのか確かめようと思ったが
受付がとても混雑して忙しそうだったので諦めた。
これが両足院の配置図。
主に方丈と書院でできており、どこの塔頭も小ぶりな大きさで拝観するにはちょうど良く、
ゆっくり落ち着いて見ることができる。
入口から方丈に向かう途中にある閼伽井の庭、禅寺の風情を感じます。
両足院は御本尊に阿弥陀如来が鎮座されている。
知足院から両足院に改称となってからも数々の災害を乗り越え、修復と再建を重ね、
現存する方丈は白木屋大村彦太郎の寄進により1850年から数年かけて再建された。
方丈の前庭
右の庭園が亀山。
向こうに見えるのがしおり戸。
書院前庭の鶴亀の庭。
毎年6月下旬から夏にかけて書院前庭の池畔の半夏生(はんげしょう)が
白く化粧を施し美しい庭へと変化する。
ゆえに両足院は「半夏生の寺」と呼ばれている。
書院から見た鶴亀の庭と半夏生。
両足院の僧侶の弟子のひとりである中国の僧が帰国とともに来日し、
饅頭の文化を日本に伝えたとして、
両足院は饅頭の始祖の寺としても有名だ。
半夏生は半化粧とも言われ、開花の頃、
周りの葉っぱが緑から白く色が変化し、水芭蕉の花が咲いたようになる。
そして開花が終わればまた緑に戻る。
半夏生の特性を巧みに取り入れた書院前庭は人の心の有様を観る禅の心を如実に表現している。
鶴亀の庭には手前に水月亭、奥に臨池亭という茶室もある。
両足院は臨済宗で写経や座禅も熱心に取り組んでいる。
今回の旅で訪問した妙心寺、建仁寺の2つの塔頭の特別公開は
偶然にも沙羅双樹の花と半夏生の花、両方とも白い花に魅了された旅であった。