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スミダマンのほのぼの奮戦記

~グルメ・旅・仕事・自然・地域~あらゆる出来事をフラッシュバック。

ニッセイ基礎研究所 矢嶋康次 常務理事 チーフエコノミスト

2022-11-17 06:17:26 | レポ

久し振りにロイヤルパインズホテル浦和で開催された埼玉日経懇話会で

「新冷戦時代の国際情勢と日本の対応」と題して、

ニッセイ基礎研究所・常務理事・チーフエコノミストの

矢嶋康次氏の講演を聞いてきた。

矢嶋氏は東京工業大学を卒業後、1992年に日本生命保険相互会社に入社。

95年にニッセイ基礎研究所に入所。

少子高齢化、デフレ、グローバル化の中での

企業経営や変革が求められる財政問題、中央銀行の金融政策など

幅広い広域について調査・研究、政策提言を行っている。

今回の講演では、ロシアのウクライナ侵攻を契機とした

国際情勢の変化などを踏まえて日本がどう対応すべきかについて話した。

第2次世界大戦後の冷戦が「西側と東側が明確に分かれて

白黒がはっきりしていた」のに対し、

ロシアのウクライナ侵攻を契機にした現在の「新冷戦」は

「灰色の国が非常に多い状況」と話した。

例えばロシアに対する経済制裁に参加している国は

世界全体で約200の国がある中で約30ヶ国にとどまることが

それを示していると指摘された。

そうした状況の中で世界の分断が進んでいるが、

「日本はこれまでグローバル化の恩恵を大きく受けており、

分断でルートが止まると様々なモノの価格が上昇する」ことが課題となる。

打開策は「エネルギーを含めて根本的に自給率・供給力を高めなければならない。

供給力を増やすために必要なのは国が何かを決め切り、それを推進することが重要。」

特に岸田政権にとって経済問題で最大のテーマは

エネルギーの供給力を上げる政策が打てるかどうかだ。

一方で新型コロナウイルスの世界的な感染拡大と

ロシアのウクライナ侵攻が終わった時には、

全世界で爆発的な需要の盛り上がりと併せて

革新的なイノベーションが起きると予想される。

今後のイノベーションの中心はデジタル化であり、

それに対応するためにもエネルギー、

つまり供給力向上が欠かせないと指摘された。

日本はスマートフォンで始まったデジタル化では米国・中国に完敗したが、

今後普及する5GやあらゆるものがネットにつながるIOTでは、

家電製品や住設機器などの産業をフルスペックで持ち、

サービス産業も世界的に高いレベルにある日本は

大きなチャンスがあると話した。


綿貫哲也マイナビ支社業務推進担当

2022-11-04 06:25:04 | レポ

日経懇話会で綿貫哲也マイナビ支社業務推進担当(前・埼玉支社長)より

「2024年卒・新卒採用成功に向けてのポイント」とのテーマの公演を聞いてきた。

(2022年5月13日(金)付)

氏は1986年に明治大学を卒業され、毎日コミュニケーションズ(現・マイナビ)に入社。

2019年に埼玉支社長、20年10月から支社業務推進担当に就任。

企業の採用コンサルティングや採用担当者向けの

講演などにについて豊富な実績を持っている。

最近の講演はほとんどがパワーポイントを使ってでのスタイルが多くなっている。

これはとてもわかりやすく良いやり方だ。

スタートはクイズから始まった。

Q1、学生が使う就活用語「ガクチカ」の意味は?

①学力のこと

②学生時代に力を入れたこと

③学校から近い会社のこと

Q2、学生が使う就活用語「サイレント」の意味は?

①面接の質問に対して無言になること

②選考の連絡結果が来ないこと

③会社説明会で何も質問ができないこと

※答えは一番最後を見てください。

労働市場はこんなに変化している!

2045年に日本の「15歳~64歳人口」(生産人口)は現在の75%になっている。

・将来的にあまり子供は欲しくないとの回答

2023年卒・22%(男子学生7.5%、女子学生14.5%)

ライフスタイルが変化している。

・産業別就職者数(30年前との比較)

サービス業・情報通信業が増え、製造業・金融業・保険業・

そして残念ながら建設業が減っている。

・次の時代を担う「Z世代」の価値観と働き方

Z世代とは1990年代半ばから2010年頃までに生まれた世代。

不景気の時代に育った人達でルールが変わったと思うしかない。

HPは必ず検索をする。

情報少ないとスルー。

奨学金を返済するため確実に収入を得たい。

・今の会社で何年ぐらい働きたいと思うか?

10年未満の回答は2021年51.0%。

転職は当たり前で、理由はキャリアアップやライフスタイルに合わせるため。

採用活動成功に向けて

・「○○という理由があるから自分はここで働く」という状況をいかに作るか?

・どんな採用手法を取るにせよ「自社の魅力」が伝わらない限り何も始まらない。

・「自社の魅力」①オリジナリティ②かみ砕き③一点突破型

この3要素を満たしたもの。

「自社の魅力」があぶり出せたらそれを使って採用市場でどう戦うのか、戦略を決める。

・母集団(エントリー)が集まるか否かはプレ期間の施策、

特にインターンシップが重要。

・インターンシッププログラムに「①個別のフィードバック

②多様な社員との交流③座学以上の工夫

④企業の特徴を活かした設計」の4つの要素を入れることで志望度がアップする。

・面接では応募者に「ここで働きたい」と思わせる動機付けを行う(≠勧誘)。

 

 

 

クイズの答え

Q1、②   Q2、②

 


武内英樹映画監督 PART Ⅱ

2022-08-09 06:05:18 | レポ
  • 大ヒット作品・映画「翔んで埼玉」の監督を務めた武内英樹監督のお話は

以前あるパーティでのインタビューを通じてブログにアップ

させていただきましたが(2019-6-8付ブログを参照してください)、

今回、本格的な講演を聞く機会があったので再びご紹介いたします。

武内秀樹氏は1966年(昭和41年)生まれ。

千葉県千葉市出身で早稲田大学卒。

90年フジテレビジョン入社。

制作部で96年にドラマ初演出。

その後「神様もう少しだけ」(1998)、「電車男」(2005)、

「のだめカンタービレ」(2006)、「デート ~恋とはどんなものかしら~」(2015)など

数多くのテレビドラマを手がけドラマアカデミー賞での監督賞などを複数回にわたり受賞。

世界のドラマの祭典「ソウルドラマアワード2007」でも

「のだめカンタービレ」が日本人初の最優秀監督賞を受賞。

映画製作では「テルマエ・ロマエ」(2012)、「テルマエ・ロマエⅡ」(2014)、

「翔んで埼玉」(2019)がイタリアの映画祭でマイ・ムービーズ賞を受賞。

「翔んで埼玉」では日本アカデミー賞・最優秀監督賞を受賞。

今春、フジテレビを退社。

この日の演題は「翔んで埼玉ができるまで」と称して

同作品にまつわる制作秘話を中心に大いに語ってくれた。

3年前、同映画は日本にとどまらず世界でも注目を集めました。

どこに居を構えたにせよ存在する地域をめぐる

優劣感情や差別・区別意識そのものの滑稽さを露わにし、

自虐的観念までも打ち破るような痛快なストーリー展開で

多くの人々に勇気や感動を与えたほか、キャスティングも話題を呼びました。

それでは、どのような経緯でこの映画ができたのか、お話してみましょう。

バラエティ全盛時代、フジテレビに入社。

バラエティを志望していたのは私だけ、1/3は営業、1/3は報道という時代でした。

コメディというジャンルは難しい。

笑わせようとしてスベるとダメージが大きい。

その流れの中、2010年に古代ローマのお風呂をやらないか、との話があり、

これが「テルマエ・ロマエ」となった。

「翔んで埼玉」作品の原点との出会いが青山ブックセンターであった。

「翔んで埼玉」この漫画すごい。

コンプライアンスの時代にこんなこと許されない。

出身の千葉ではディスられる。

埼玉がうらやましい。

この企画をフジテレビに冗談半分で出したら通ってしまった。

それから埼玉の取材をすごくした。

草加の友人、埼玉新聞社の紹介、

昔付き合った北浦和の女性、与野在住の女性デスク、

行田出身の沖縄・宮古島のゲストハウス好き等々の人から色々話を聞いた。

その結果、埼玉の良いところはあまり出てこないが、でも住みやすい。

意外に郷土愛がある。

印象的なのは駅を離れると道は真っすぐで真っ平、そして空が広く、ほとんど同じ景色。

海への憧れが強く、何でも揃い、東京に行く必要がない。

以上、埼玉県を取材した結果、どれだけディスっても埼玉は大丈夫。

ということで石橋を叩くように作っていった。

さらに、どうやったら怒らないか考え、ファンタジー・おとぎ話風にした。

宝塚みたいにすればリアリティがなくなる。

そのためにGACKTみたいな浮世離れした俳優が必要だった。

ところがクランクイン20日前に大変なことが起きました。

配給会社の東〇の会長が「この作品には配給できない」と言ってきて

途方に暮れてしまった。

埼玉企業の東武、西武、しまむら、安楽亭などの会社にもほとんど断られてしまった。

また、埼玉県もコバトンは神聖なものだから出せないといわれた。

千葉のチーバくん、深谷のふっかちゃんはOKだったのに。

幸い配給会社はヤクザ映画を手掛けている東映が

危険な映画になっていないという理由で受けてくれた。

いよいよ公開。

埼玉県内はものすごくお客が入った。

東京も入った。

ダメだったのは関西と神奈川。

結局、興行収入は37億6,000万円。

そのうち埼玉が10億円と局地的豪雨のような記録になった。

MOVIXさいたまは始まって以来の売上となった。

また、各地域でどんな反応するか心配で各映画館へ随分行った。

熊谷、深谷は郷土愛が強いのがわかった。

春日部は牧歌的に大ウケ。

ただ、浦和は私たちは関係ないといった冷ややかさ、プライドの高い街だ。

そんな中、一番盛り上がったのは池袋。

笑い放し、拍手喝采、都民のフリをした埼玉県人だ。

公開中、海外でも大反響。

ニューヨーク、ニュージャージー、バルセロナ、ベネチア、

上海では1,500名収容の劇場が4回満席。

中国人がゲラゲラ笑った。

成都もウケた。

埼玉県の上田前知事、大野知事も公認。

嬉しかったのは知事選のポスターに「翔んで埼玉」を

貸してほしいと依頼があったこと。

そして日本アカデミー賞にノミネート。

これは取ってはいけない作品で、最優秀監督賞をいただいた。

おかげさまで人脈が増え、先日、宮崎県の音楽祭へ親と旅行した時、

知事から「翔んで宮崎」の話もいただいた。

また、先日亡くなった安倍晋三ご夫婦に河口湖でお会いし、

DVDを見てこれはおもしろい、ゴルフ、バーベキューを共にしながら、

「仁義なき戦い」が好きで、映画監督になるのが夢だったと聞いた。

そんなことがあって奈良に献花しに行ってきた。

ぜひ安倍元総理の映画を作りたいと思っている。

映画をやって良かったことの一番は拍手などの映画を見ての反応を感じること。

現在コンプライアンスがキツ過ぎる。

今、表現の自由を奪い過ぎではないか。

「翔んで埼玉」はそのアンチテーゼ。

今年3月末、32年間勤務したフジテレビを早期退職した。

現在20作品ほど制作依頼が来ていて、フリーになって選べるのが嬉しい。

また、「翔んで埼玉Ⅱ」はGACKTが元気になったら再開するかもしれない。

ぜひ見終わった時は笑ってほしい。

笑いは街を住みやすくする。

 


軍事ジャーナリスト 黒井文太郎氏

2022-06-17 07:04:27 | レポ

「ウクライナとプーチンと今後の国際情勢」と題して、

ロシアによるウクライナ侵攻を振り返りつつ、

軍事面から見た今後の国際情勢の見直しや米中の動向、

台湾有事等について軍事専門家の講演を聞いてきた。

軍事ジャーナリストの黒井文太郎氏は1963年、福島県いわき市生まれ。

横浜市立国際関係課程卒業後、講談社を経てフリーに。

以後ジャーナリスト(国際紛争専門)、月刊「軍事研究」記者、

「ワールド・インテリジェンス」編集長などを経て、軍事ジャーナリストとなった。

これまでニューヨーク、モスクワ、カイロに居住経験があり、海外取材多数。

執筆のほかテレビ・ラジオでの解説も行っている。

プーチンは変わったわけでも判断力を失ったわけでもない。

自国民を爆殺して外部の敵を仕立て上げ、愛国心を煽り、

は向かう勢力は無差別砲爆撃し、民主主義者は弾圧する。

彼はKGB時代の大国意識・強権支配意識から何も変わっていないのだ。

プーチン大統領の略歴。

1985年より東ドイツでスパイ活動をやっていた。(32歳)

これが2月24日に発せられたプーチン大統領のウクライナ侵攻の命令内容。

 

 

 

今回はこのレジメをもって講演内容とさせていただきます。

なお、氏は20年間プーチンをウォッチしてきて、

プーチンのことを侵略マインドのある人でヒトラー的。

また、信念の人で今まで負けたことがないと指摘していた。

この6項がこの講演の内容テーマ。

ウクライナ戦争~プーチンは何を考えているのか?

ナチスと共通するプーチンの手法

ウクライナ戦争~第3次世界大戦/核戦争はあるのか?

新冷戦の構図

日本の安全保障はどうなる? 北朝鮮編

日本の安全保障はどうなる? 中国編

ウクライナ侵略で日本の安全保障は?

最後に氏は思いがけない学生時代のエピソードを披露した。

氏が大学2年生の時、シリアに普通の旅をしていた時、

当地のユースホテルで日本人の大学5年生と出会い、

中東PLO事務所(難民事務所)の訪問に誘われ一緒に行った。

35年前の出来事で、この行動がその後の氏の軍事ジャーナリストへの道につながる

決定的で運命的な分かれ道になった。

その相手の名前は清水勇人という人だ。(現さいたま市長)

是非一度お会いしてこのことを話したいと最後に語った。

講演会場風景。


スポーツ・文化評論家 玉木正之

2022-03-29 06:06:06 | レポ

久方ぶりの講演会に出席してきました。

今回はスポーツにまつわる四方山話などを中心に

様々なメディアで発信されている玉木講師で、

演題は「間違えてはいけない!

オリンピックが素晴らしいのではない。

スポーツが素晴らしいのだ!」です。

それにしても、この写真を見ると玉木氏はケンタッキー・フライド・チキンの

カーネル・サンダースにそっくりですネ!

皆様そう見えませんか?

玉木正之氏は1952年(昭和27年)生まれ、京都市出身。

京都洛星中学・高校を卒業後、東京大学教養学部入学。

在籍3年で中退。

在学中より東京新聞紙上で執筆活動を開始。

「週刊ポスト」「文芸春秋」等の雑誌、

朝日、読売、毎日、日経等の新聞などで執筆活動を展開し、

日本で最初のスポーツライターを名乗っている。

冬の北京オリンピック。

こんなに事件の多かったオリンピックも珍しい。

特にフィギュアスケートのドーピング問題。

今時こんなの使っているのか!と検査官もビックリしたのではというほど悪質。

一般的には白黒ではない。

一流選手は灰色の濃い色のレベル。

以前はバスタブに目薬一滴のレベルが、

最近は50mプールに一滴がすぐわかる状態になった。

では、なぜドーピングをするのだろうか?

それは国の問題、国の威信をかけているから。

オリンピック憲章では国家間の競争ではないとうたっている。

しかしIOCはおもしろいから煽る。

人のいやらしい気持ちを煽る。

これが商業主義の原点になっている。

フィギュアの団体戦など意味がわからない。

オリンピックの金メダルは皆が興奮する。

オリンピックはそう思うようになった。

ではスポーツとは何か?

これを知ったのは40歳くらいになってからだ。

オフサイドが反則なのはなぜ?と問われ答えられなかった。

これを機に他にも知らないことが山ほどあった。

これはスポーツではなく体育教育を受けてきたからだ。

たとえばサッカー、バレーボールの意味を知っているか?

バレーボール・・・下に落とさない、打ち合うという意味。

ボクシングの意味?なぜテニスというか?

メジャーリーグのドジャースは、なぜドジャースなのか?

→ブルックリン時代、道が狭い中トロリーバスが来てドッジしろ(よけろ)から。

サッカーのオフサイドはメソポタミア時代から、まんまるなものは太陽。

ローマ時代はカルチョ(太陽の奪い合い)。

隠れて前へ行くのがオフサイドの起源。

その後イギリスで産業革命の時代、農民が仕事を奪われるのがフットボール。

こんな事を知ると歴史が見えてくる。

体育は体を鍛えるだけ。

それをスポーツにしましょうということで、できたのがスポーツ庁。

2度目のオリンピックを呼べば体育から知育・徳育のあるスポーツに変われる。

人間のできることを発見する。

可能性を拡げる。

スポーツは豊かになる。

ところがIOCはお金儲けの為、国対抗をどんどん考えた。

オリンピック憲章から見ればROC(ロシアオリンピック委員会)の方が正しい。

IOCは国対抗にしてオリンピックを通じてマネーロンダリングを行い、

TVはIOC批判ができなくなる利益団体になった。

玉木はこのことを言った為マスコミに嫌われ、仕事が来なくなってしまったとか。

パラリンピックは不思議なスポーツでジャンル分けされ相対化を競う。

オリンピックは、より速く、より高く、より強く、絶対化を目指す。

パラリンピックは速さより、より美しく、

より人間らしく、より素晴らしいものを価値にする。

パラリンピックの中から未来のスポーツの価値が判断できる。

この講演会で出されたお弁当。

コロナ禍では弁当の持ち帰りスタイルが増えている。

 

 


近藤良平彩の国さいたま芸術劇場 芸術監督

2022-03-24 06:24:05 | レポ

昨日紹介した公益財団法人・埼玉県芸術文化振興財団の加藤理事長より

振興財団の概要についての話を聞いた後、今年4月から彩の国さいたま芸術劇場の

第3代芸術監督に就任する近藤良平氏の紹介があった。

近藤良平氏は1968年浦和生まれ、東京出身。

ペルー、チリ、アルゼンチン育ち。

振付家・ダンサー・コンドルズ主宰。

1996年に自身のダンスカンパニー「コンドルズ」を旗揚げし、

全作品の構成・映像・振付を手がけた。

世界約30ヶ国で公演を開催。

NHK連続テレビ小説「てっぱん」、NHK大河ドラマ「いだてん」の振付。

また、埼玉県との共働による障害者によるダンスチーム

「ハンドルズ」公演(2009年~)など多様なアプローチで

ダンスを通じた社会貢献にも取り組んでいる。

さいたま芸術劇場では2006年からコンドルズ埼玉新作公演を行い、

第4回朝日舞台芸術賞、寺山修司賞を受賞、第67回芸術選撰文部科学大臣賞受賞、

第67回横浜文化賞など数々を受賞している。

2022年4月1日彩の国さいたま芸術劇場芸術監督に就任予定だ。

「ダンスのある星に生まれて」と題して

近藤良平氏の芸術監督就任前の抱負を聞いてきた。

・最初に芸術劇場の芸術監督は素敵な仕事と言っていた。

・父親が商社マンという関係で小学生から南米(チリ、ペルー、アルゼンチン)で育ち、

南米の楽器とサッカーをして過ごした。等々

・氏の青春時代の経歴を話した。

・大学時代(横浜国大)、冒険・旅に憧れ、放浪の旅に出て

就職もせずやりたいことをやってきた。

・28歳の時、パフォーマンスに興味ある人が集まってコンドルズを立ち上げた。

キャッチコピーは高学歴低収入。

その当時、男性だけの集団はなかった。

・ニューヨーク、ヨーロッパ、南アフリカを巡り、

お金が無かったので衣装は学生服(学ラン)で通した。

学ランはヤンチャのシンボルであった。

・2005年、当芸術劇場と出会う。

最初は東京から埼玉にお出かけしたという感覚で

埼玉を別のところと位置付けしていたが、

今や50%は埼玉在住のダンス好きな人。

この場所が身近になった。

・自分はダンサー、振付家。

ガリガリ君の50周年の体操、

2008年には半分冗談・半分本気でサラリーマン体操を作った。

これはNHKがNHKを茶化すユーモアでアートに近い。

NHK朝ドラの「てっぱん」では鉄板ダンスもやった。

・芸術劇場のテーマは「クロッシング」。

アーティスト自体が横とつながる、地域とつながる、表現をする人とつながる。

・10月からは劇場が大改修を始めるため、埼玉を回遊する予定だとか。

オープンシアター的なもの、発表の場は色々ある。

・揺れ動いている時代がすごい。

マイナス面が押し寄せてくる。

この時期だからこそ、文化活動をより身近に持ち続けていきたい。

・「人々が行き交う劇場」。

ワークショップをいっぱいやる。

楽しみたい。

ダンス的エネルギー、ダンス的ムーブメントは平和への願い。

・今ニヤニヤしている。

親しくなろうヨ!


岸田文雄内閣総理大臣

2022-01-26 06:37:32 | レポ

昨年末、内外調査会全国懇談会が東京グランドプリンスホテル高輪で

総選挙終わって間もない岸田文雄内閣総理大臣を呼んでの講演会が行われた。

コロナ禍とあって参加者は限定され、抽選で当たった人のみの入場となった。

幸いスミダマンは抽選に当たり、久し振りに全国懇談会に出席してきた。

演題は「新しい資本主義の実現に向けて」。

岸田文雄は昭和32年7月29日生まれで64歳。

開成高を卒業、2年浪人して早稲田大学法学部卒。

日本長期信用銀行に就職後、父・岸田文武の秘書。

1993年、広島県から衆議院議員に当選。

因みに安倍晋三とは同期。

宏池会に所属し、内閣府特命担当大臣、外務大臣、防衛大臣、自民党政調会長を経て、

2021年10月4日、第100代・内閣総理大臣に就任、当選10回。

高校時代は野球部とギターに没頭し、開成の絆を大切にし、

開成OB官僚を率いる開成会の「永霞会」を主催している。

氏出身の岸田一族は多くが広島で被爆し、死に至った人達もいたという。

座右の銘は「天衣無縫」「春風接人」。

政界随一の酒豪といわれている。

・岸田総理が政治で心掛けてきたことは国民の皆さんのためになるか、

良いことかを物差しに心に刻んできた。

そして柔軟に躊躇なく、前例にとらわれることなく、

スピード感を持って機動的に取り組むことを意識していると言った。

・新型コロナ対策、オミクロン株は厳しい水際対策で臨むが

平時の状態になるにはもう少し時間がかかる。

コロナ禍を乗り越えた先に新しい資本主義が。

・競争に任せればうまくいくか?

グローバル化は弊害を生んでいる。

貧困格差が生まれている。

新しい資本主義は中間層を分厚くする。

国家資本主義に挑戦し、グローバルに日本がリードする。

市場競争に任せるのではなく官民共同していくとこが大事。

中心のコンセプトは「成長と分配の好循環」を成し遂げること。

成長はイノベーション、デジタル化が重要。

その為の民間投資を呼び込みたい。

地方から中央へデジタルの力でボトムアップ。

5Gなどのデジタルインフラを2022年にサービス投資したい。

この春にはデジタル推進員を1万人にするなど規制の見直しをおこなう。

・また、気候変動問題について脱炭素化など数世代にわたるテーマにも取り組む。

・次に分配戦略をどうするか。

一部の人、一部の企業にいっている富を官民役割分担して幅広く成長の果実を分配する。

デジタルフォーメーション、

グリーンなど人への未来への投資を進める。

賃上げを税制などあらゆる戦略で進めていく。

人の力を如何に引き出すかが大事だ。

・次に外交問題。

伝統的に宏池会はリアリズム外交(太平、宮沢内閣)。

新時代のリアリズム外交を展開していく。

1つ目は地球規模課題への解決。

2つ目は国民の命を断固として守る。

3つ目は不変的価値の重視(拉致問題など)。

・そして自由で開かれたインド太平洋のテーマはパートナーとして米国、豪、

インドのクアトロ、そしてアジア諸国とともに、

中国とロシアとどう向かい合っていくのか?

・備えの強化として経済安全保障を1年かけて取り組む。

講演を終え、時事通信社解説委員からの質疑応答時間に入った。

質問テーマは日銀との関係、今後の政局について。

一連の話を聞いての印象はとても真面目に答弁してくれた。

逆に総理に就任したばかりのせいか、

まだ余裕が十分持てないといった感じ。

腹に秘めたヤル気は満々といったものが伝わってきた。

 

 

 


政治ジャーナリスト 田崎史郎氏

2021-09-04 06:47:18 | レポ

(この講演会は7月13日(火)に行われました。)

政治記者暦43年、多くの政治家とのつながりを築かれ、

テレビ出演等でおなじみの田崎史郎氏は1950年(昭和25年)福井県に生まれた。

1973年に中央大学法学部を卒業し、時事通信社に入社。

経済部、浦和支局を経て1979年に政治部。

平河(自民党担当)記者クラブで田中角栄元総理が率いる田中派などを担当。

1993年政治部次長、編集委員、整理部長、編集局次長を経て2006年解説委員長。

2015年から2018年まで特別解説委員を務めた。

現在、駿河台大学客員教授を務めている。

演題は「菅政権の行方と衆議院解散・総選挙」

・氏は坂戸市に住む埼玉県民。

ご当地、浦和支局にも勤務した。

・毎週、TV、マスコミで出演して知名度が上がった。

これは自分なりの生き方を貫いてきたからメディアから声がかかるようになったのでは。

TVのコメンテーターは批判することを仕事としているが

自分は政権を叩くことが自分の仕事ではない、と考えており、

それが結果的に良かったのではないか・・・。

自分のやり方は取材をして事実をつかむ徹底した現場主義者だ。

政界では人脈形成をしてきた。

不遇の時のお付き合い、終わったと思われた時、

ダメと言われた時のお付き合いがとても大切。

安倍、菅とは人間関係を築いてきた。

自民党、公明党に比べると立憲民主党とのお付き合いはゼロに近い。

政治記者生活43~44年、政治家1000人以上と会ってきたが、

あの人には敵なしと思ったのは田中角栄だ。

安倍前総理とは病気で第一次総理を退陣したとき、

3ヶ月に1回位の記者を交えた5人位の食事会を提案。

その後また総理に復活するとは思わなかった。

その当時安倍の所に行かなかった記者、去った記者、また来た記者をインプットし、

信用できる人、出来ない人がわかった。

昨年8月28日の退陣表明は掴んでいた。

1996年初当選の菅総理とは1998年から安倍と同じような関係が続いている。

総理とは1ヶ月に1回は会う。

1週間に1回は電話している。

この人は他の議員とは違う。

口が重く、この人の言うことは信用してよい。

この人の言うことを軸に進めて良い。

次にコロナについてマスコミの話題になった羽鳥慎一キャスターのモーニングショーで

玉川徹レギュラーコメンテーターについて相当怒っていた。

コロナワクチンの件で数のことは誰もわからない。

後での講釈は誰でも言えて楽だ。

彼が出演する時はもう出ないとまで。

ワクチンはなぜ遅れたのか?

無料接種についての法律クリアー、ファイザーの日本における治験問題、

誰がやろうが2ヶ月過ぎてスタートになる。

遅くなったのは野党にも責任がある。

次に都議選からの衆議院選の話題になった。

この選挙は勝者なき闘い。

どこも勝たなかった。

自民党は負けた。

どの政党に負けたか、それは都民ファースト。

この件で小泉進次郎から電話があった。

次の衆議院選には都民ファースト的な政党はない。

自民党の次回総選挙の鉄板数は200議席で公明党と合わせて230人が鉄板。

この目標数は菅総理は言わない。

これは恩師の故・梶山静六氏の教えだ。

解散時期についても具体的に予想していたが、

その後の横浜市長選挙で影響が出たのではないか?

早いケースで9/6(月)あるいは9/9(木)解散の10/3(日)投票。

次に菅総理の政策について。

デジタル改革、グリーン社会の実現などがあるが、本当にやりたいことは厚労省の改革。

安倍総理時代、PCR検査を増やせと指示。

厚労省もOKを出したが返事が返ってこない。

どうなっているのだと言うと、ちゃんとやっていると馬耳東風。

菅は「怒りがわいた」と言っていた。

役所の人は権益争いばかり。

コロナで得た最大の教訓は厚労省の改革だ。

国家公務員を減らし過ぎた。

成り手も減っている。

そして最後に次の総理は誰という誰でも興味を示すテーマに移った。

注目は安倍の動きだ。

政治をよく見ている。

安倍は自民党は人材の宝庫と言っている。

そんな中、田崎に対して露骨に3人否定している。

政敵・石破茂は評価していない。

岸田文雄は心の借りがあるが良い人がネック。

下村文博の評価はピント外れで面白くないと一番厳しい。

河野太郎、小泉進次郎は一定の評価はしているが案外仕事ができないナ。

上から見ていると仕事内容がよく見える。

萩生田光一はのびてくる。

茂木敏充は頭が良く優秀だが自民党で一番人望がない。

人間性に問題がある。

加藤勝信は安定感はあるが泥をかぶらない。

立憲民主党の枝野幸男はペーパーのまま記憶する男だ。

 

 

 

私は政治記者を43年間やって言い聞かせていることがある。

政治は川の流れである。

流れている、変化している。

しかし、誰もいなかったらどうしよう。

その時は国家観があるのは安倍だけ。

最後はまた安倍になってしまう。

 


元新日本プロレスリング社長 ハロルド・ジョージ・メイ氏

2021-08-30 06:18:50 | レポ

約1年半の長いコロナ禍にあり、

これまでの仕事の進め方の変革を迫られることが多くなってきました。

そんな中、タカラトミーやコカ・コーラ社時代に

発想の転換を図ることでプロジェクトの成功を収めた体験談や

トップリーダー論について熱く語ったハロルド・ジョージ・メイ氏の話を聞いてきた。

「日本人にはない着想が面白く、ユーモアに富んだ話が聴けた」

「自然と引き込まれていく話術は素晴らしくプレゼンスも勉強になった」と

大変好評な講師です。

氏は1963年生まれのオランダ人。

父親の仕事の関係で幼少期を日本で過ごす。

ニューヨーク大学修士課程修了。

ハイネケン・ジャパン、日本リーバ(現ユニリーバ・ジャパン)、

サンスター、日本コカ・コーラを経て、

2015年にタカラトミー代表取締役となり、大幅黒字回復を成し遂げる。

18年に新日本プロレスリング(株)社長兼CEOに就任。

20年、同社退任。

著書は「百戦錬磨 セルリアンブルーのプロ経営者」がある。

講演の演題は「リーダーシップに本当に必要なこと」という

経営者にとっては誰でも関心のあるテーマだ。

ハロルド・メイ氏は日本語はペラペラ。

パワーポイントは文字を使わない。

絵、数字、グラフで表現。

パワーポイントの1ページが大事だと言っていた。

オランダではリーダーシップをにわとりで表すとか。

ハロルド・メイ氏は2つの経験をしてきた。

半分は3社の外資系サラリーマン。

もう半分は3社の日本企業で働いてきた。

社長には3種類(3タイプ)があるという。

キーワードは「変わる」だそうだ。

1の種類は創業者、2代目、3代目のオーナー型。

キーワードは「キッカケ」だそうだ。

プラス面は絶対的権力があり、クライシスの時に役立つが、

マイナス面は経営的、人的スタイルが乏しい。

また、己の信じた道を貫く熱意が大事。

2の種類は生え抜き社員、内部昇進型。

キーワードは「安定」。

プラス面は安定感があり、社内調和に優れているが、

マイナス面はリスクを避け改革意識が低い。

3の種類はヘッドハンティング、落下傘型経営者(プロ経営者)だ。

キーワードは「変化」。

このタイプのプラス面は即戦力、短期実績(1~2年)が出せる。

そして客観的感覚を持っているが、

マイナス面は受け入れられるのに時間がかかるという点だ。

コロナによって世の中は変わった。

今までのビジネスのやり方には二度と戻らないだろう。

さらに年功序列型、終身雇用型、出勤することに価値があることから、

ジョブ型、成果主義、セルフマネジメントに移行していく。

リーダーシップとは引き出す力が重要。

リーダーシップに欠かせないのはイニシアティブが最も大事。

それには危機感の共有、聞く耳を持つこと、数字を使うことが必要だ。

リーダーとは時間軸が長いこと。

人に託すことができること。

そして嫉妬心を抑えられること。

妨げを取り除く機動力があること。

嫌なことを言えることが重要だ。

そしてタカラトミー時代のリカちゃん人形とハローキティ人形の話になった。

次にコカ・コーラ時代のミネラルウォーターの話、発想の転換、

見る角度を変えてみるとこうなるといった実例の話になり

説得力のある話が続いた。

最後に日本の経営が危ないという危機感のもと、

プロの経営者はどんな人かというと

1、顔や雰囲気が怖い人で

2、日本語を全く喋らない外国人社長で

3、前職で有名企業の社長を務め、明らかな実績を出した人で

4、ロジックなどを活用し、説得力、納得できる戦略などが説明できる人

・・・なにかハロルド・メイ氏、自分の事を言っているようだった。

 

 

最後に一緒に感じ合い、どうしたらできるか一緒に考えよう。

10%upを目指すより10倍upを目指す方が効率が良いと主張して話を〆た。

 

 

講演が始まる前にいただいたロイヤルパインズホテルのお弁当も一緒に紹介しましょう。


同志社大学法学部教授 村田晃嗣氏

2021-07-10 06:17:06 | レポ

本日の講師、村田晃嗣氏は1964年(昭和39年)生まれ。

神戸市出身、87年同志社大学法学部卒業。

95年神戸大学大学院法学研究科博士課程修了。

米国ジョージ・ワシントン大学留学後、95年広島大学総合学科部専任講師、99年助教授。

200年同志社大学法学部助教授、05年より現職。

11年法学部長、13年から16年学長。

18年日本放送協会NHK経営委員会委員。

本日の演題は「変動する国際情勢と日本の課題」です。

新型コロナの関係で講演会の会場設営もすっかり変わった。

講師のレクチャーテーブルの前にはアクリルボードが。

座席の配置もソーシャルディスタンスで1テーブルに1人と会場は今までの倍の広さが必要になった。

アクリル越しの講師の顔は光で反射していまいち見ずらい。

 

 

 

それでは講演レポートを始めます。

講演日は4月19日(月)でした。

・米国の中国政策は半世紀ぶりに転換した。

アメリカの政治は自分が信じたい事を信じる人が増えた。

まだwithトランプ、withコロナの中で生きている。

・安倍内閣、菅内閣は中国とケンカしたくない。

トランプが中国とケンカしてくれたおかげで日本は溜飲を下げた。

・トランプ政権時代、アメリカは景気が良かった。

失業率も低く、岩盤支援層は堅固だった。

又、戦争もしていなく戦死した軍人は誰もいない。

しかしコロナによって一掃されてしまった。

貧しい人種、たとえばヒスパニックは白人より12倍コロナに感染した。

コロナによって死ぬのは老人で世代格差も生まれてきた。

子供を持つ女性もトランプ離れ、ということで岩盤支持層が崩れてきた。

因みにアメリカはコロナで42万人以上亡くなり、

第一・第二次世界大戦とベトナム戦争の合計死者より多い。

トランプはコロナという戦時大統領としては戦争政策に失敗した。

・一方バイデン大統領は78歳という高齢で1期4年で終わるだろう。

コロナが無ければトランプは勝っていた。

民主党は勝てない選挙で良い候補者が出てこず消化試合のはずだった。

・民主党は中国に甘いのではないかと思われていたが、対中姿勢は厳しい。

世論調査では中国の軍拡は本物で70%が危険と思っている。

軍部エリート、政治エリート、経済エリート、金融エリートの順で

中国を許せないと考えている。

バイデン政権では日米、NATOなどの同盟派(クリントン、オバマ政権で働いていた人々)、

新疆ウイグル、香港などの人権問題を重視している人権派、

日本にとってそう悪い話ではない(2050年カーボンニュートラル)環境派がいる。

中国は強いけど脆く、脆弱な国だ。

危険な年は2029年、2049年(建国100周年)、

アメリカにとってEUはガタガタしているし、豪は大国とは言えない。

インドはロシア、イランなどと歴史的友好国で日本が一番大事な国。

アメリカが心配しているのは日本がどこまでついてこられるか?だ。

・ここで対中戦略について匿名のワシントンレポートの紹介があった。

対中政策のゴールは何か?

中国共産党(9,100万人)をつぶすことなんかはできない。

落としどころは習近平以前の2013年に戻そう、だ。

できない事の計画を立てるのは戦略ではない。

・アメリカは菅内閣がいつまで続くか?

総選挙を乗り越えてもらいたいと思っている。

菅はスキャンダルをマネージメントできるか?

逆に党内にライバルがいないし、野党の支持率が低いのは良い。

日米関係にとっては2024年9月、11月(アメリカ大統領選)までに

次のリーダーを育てることができるか?が重要なテーマだ。