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スミダマンのほのぼの奮戦記

~グルメ・旅・仕事・自然・地域~あらゆる出来事をフラッシュバック。

浦和エリア旨い店シリーズ ~鵜飼編~

2023-08-20 06:11:36 | 食~番外編(京都)

ここで座敷を出て夕暮れの保津川に浮かぶ屋形船。

向うに見えるのが、渡月橋。

陽が沈む前のわずかな夕なづむ間、嵐山は静けさに包まれている。

令和の時代なのに平安の貴族がしのばれる風雅な時が流れている。

料理人が火をおこして炭火で鮎を塩焼きしている間、

仲居さんが箸休めの夏野菜、ウニを用意してくれる。

さあ、鮎が焼けました。

上流から一艘の船がかがり火をたいて下ってきた。

鵜飼!!

川べりをたたいて魚をおびきよせ鵜が魚をとる。

暮れなづんで暗闇にかがり火が光り輝き、美しい儀式を見ているようだ。

料理は賀茂茄子の焚き合い、鰻ごはんと続いた。

果物盛合せ。

アイス、羊かん、金時の3択で宇治金時。

濃い抹茶のかかった細かい氷で、このすばらしい至福の晩餐は終った~。

 

 

 

 

 

 


浦和エリア旨い店シリーズ~番外編466~

2023-08-19 06:08:59 | 食~番外編(京都)

京都 吉兆 嵐山本店

京都市右京区嵯峨天龍寺芒、馬場町58

TEL 075-881-1101

定休日 水曜、年末年始(完全予約制)

https://kyoto-kitcho.com/restaurant/arashiyama/

”京都へ行ったら「吉兆」”と長い間、あこがれていた「吉兆、嵐山店」を訪づれた。

保津川(正確には大堰川と呼ぶようだが)渡月橋より少し上に行ったところに静謐で奥ゆかしいただずまいの門から玄関へいざわなれる。

涼し気な夏の座敷のしつらえ

夏仕立の格子状の建具、手の込んだ格子状のものははじめてみた。

「吉兆」は座敷8ケ、各部屋に庭があるのだろうが、この暑い夏にきれいな庭を見せることは、陰でどんなにタイヘンなことだろう。

テーブル席だが、そのテーブルの塗りがすばらしい。

氷室とガラス鉢に緑の葉がおどり目にも涼しく暑さの中スーと心が落ちつく。

食材は海老オクラなど

夕顔の蒔絵が何とも美しい椀。

夏の鱧に梅肉。

これが「吉兆」さんの出汁。

お造里が染附、バカラと2種の器に各々鰈、ツブ貝、とろと色どりに合わせて供せられた。

さすが湯木さんからの器に対する愛情、美意識はすばらしい

いよいよお楽しみの八寸

思わず一堂「エ~!」と声をあげた。

一つは細かい氷に濃いピンク色の蓮のつぼみが活けられ、小さなろうそくの灯が、下から照らす

もう一つの皿にはガマなど晩夏を思わす草々が活けられている。

その足元にほおずきに入った白和え、タマ、牛タン、とうもろこしのすり流しなどが置かれてまるで絵画

これぞ吉兆の八寸


浦和エリア旨い店シリーズ ~番外編465~

2023-08-09 06:13:22 | 食~番外編(京都)

鉄板焼 ときわ (ホテルオークラ京都内)

京都市中京区河原町通二条南入一之船入町537-4

TEL 075-254-2536

 

 

今回1泊2日の京都の旅は学生時代の京都好きの仲間に誘われてきた。

今年の日本の夏はことのほか暑いが、

京都の酷暑は覚悟して来たが想像以上にすごい。

京都の街は日本人は少なく、外国人旅行客がすごく目立った。

ホテルオークラ7階のシックなしつらえの「鉄板焼 ときわ」。

大きなガラス窓からは大阪のアベノハルカスが遠く彼方に、

そして京都の西山を背景に二条城、嵐山方面の絶景が広がる。

前菜は鱧の湯引き、勘八の燻製、京都の夏野菜。

黒の土の器に彩り良く、食欲をそそられる。

鱸の鉄板焼は一転して白い陶磁器の華やかな花柄の皿に

厚い鉄板で皮目をこれでもかとパリッと焼いた鱸。

鉄板焼きの始まりは薄く薄くスライスされたニンニクをカリッと焼くところから。

あまりにも軽い口当たりでたくさん食べられてしまう。

シェフが合間に色の赤味の強いもの、赤ピーマン、赤コンニャクのほうが栄養価も高いとか、

「五山送り火」のあるある話など楽しく話してくれる。

シェフの遊び心でステーキがハート形に並べられ、

流行のSNSにあげてと言わんばかり。

ガーリックライスもまるでミッキー?の顔のよう?

一部を薄くおせんべい状におこげに焼いてあり、パリパリと美味しい。

満腹になった後のデザートはまた別腹。

豆乳入りのパンケーキも鉄板で焼いてくれて、果物、アイスクリームと供してくれて大満足。

目で京都のパノラマを堪能し、シェフの女子会用の焼き形を楽しみ、

うれしい「ときわ」ランチでした。

このときわランチも素晴らしかったが、同じくらい料理が盛られている皿も素敵だった。

やはり料理はメニューのレベルとそれが盛られる器が相まって

一つの作品となるのを改めて実感した。

 

 


浦和エリア旨い店シリーズ ~番外編464~

2023-07-21 06:51:51 | 食~番外編(京都)

京すし 千登利亭

京都市東山区団栗大和大路西入る六軒町203

定休日 木曜日、水曜日(不定休)

営業時間 11:00~21:30

https://chidoritei.jp/index.html

明治32創業の京すし専門店。

祇園と宮川町の2つの花街の間あたりにある老舗店。

京すしとは京都の押し寿司のことをいう。

京すし専門のショーケースとは関東人にとっては珍しく見ていて楽しい。

当店一番売りの鯖寿司、小鯛の雀寿司、夏季限定の鱧ずし、それに箱寿司、冬季限定の蒸し寿司等々。

これが店内カウンター風景。

ネクタイしている風格のある男性が当店のマスター。

全席で14席。

テーブル席が10席のカウンター席4席でとても小綺麗な寿司店だった。

外国人客もいるし、あとから常連客らしき方も来るし、観光客も来店して客層は広い。

これが当店のおしながき。

京寿司セットは若狭と稲荷の2種。

特製大名巻はいわゆる太巻。

江戸前のにぎり寿司もやっている。

巻きものは多彩で、鉄火、いか、えび、あなきゅう、梅紫蘇、しいたけ、こうこ、胡瓜と種類は豊富。

鱧寿司は要予約だ。

スミダマンは思い切って京寿司セット若狭を注文。

ご覧のようにボリューム満点で見た目にも絢爛豪華。

鯖寿司、活鱧箱寿司、京ちらし、巻寿司に吸い物付きで3,100円。

特に当店の思い入れのある商品が曽祖父の代から守り継いできた鯖寿司だそうだ。

一方の相方はあまり食欲がなく箱寿司1,800円の半分900円があったので注文。

この京すしは自然の恵みを有り難くいただく古人の知恵が詰まった料理で素晴らしい。

カウンターの上には京都寿司のれん会の重厚な額が鎮座していた。

一度はのぞいてみたいのが、いず重の暖簾元の「いづう」、

寺町にある「末廣」といったところかな。

一昔前までお寿司に付け合わせられた笹の葉でできた飾り物のバランを見事に並べられた額。

よく見るともうこれは芸術品だ。

 


浦和エリア旨い店シリーズ ~番外編463~

2023-07-17 06:48:34 | 食~番外編(京都)

うまいもんや 光琳

京都市東山区宮川筋285

TEL 075-541-8050

定休日 日曜日、月曜日(ランチ)

https://a-dos.ne.jp/gourmet/kourin/

祇園の南、花街宮川町で気軽に京料理が楽しめるお店が「光琳」さん。

創業して60年、ここに1995年5月10日に開業したとのこと。

当店は実は昔から「スミダマンのほのぼの奮戦記」にアクセスしてきてくれている

TV-CM、TVドキュメンタリー番組のディレクター&カメラマンのブログ

「JFKワールドWorld」さんのブログを見て知りました。

JFKさんのブログ写真はとにかく素晴らしくてびっくりするほどの美しさです。

是非一度アクセスすることをお勧めいたします。

ご覧のように当店は宮川町の元お茶屋さんの建物を改造して造られた

京都らしい風情漂う京料理のお店です。

入口のところにかかっている提灯のマークが宮川町のマーク「三つ輪」の紋章。

これは寺社と町屋と花街の三者の結合をイメージしたものです。

玄関を入ると手前に小上りのお座敷コーナー4テーブルと奥にカウンター席5席がある。

上り席はいかにも京都の香りがして良い感じだ。

入店した時は1時過ぎだったのに満席であった。

通されたカウンター席から見た厨房風景。

カウンター席は庶民的な感じで気軽に食事ができる。

店内はもとより、トイレに入ったらとてもインパクトがあったので思わずパチリ。

この写真ではシャッターを押した気持ちがちょっと伝わりにくいですネ。

こちらが光琳のランチメニュー。

お刺身天ぷら定食はボリューム感があって1,200円と物価高の京都としてはとてもリーズナブル。

他のメニューも普通の定食屋さんメニューに近く、とても良心的なお値段だ。

ランチメニューに関してはあまり京料理の印象はない。

実は入店前からJFKさんのブログを見て鯛茶漬け定食を注文しようと決めていたが、

お店の人に聞いてみたら今はやっていないとのこと。

仕方なしに鳥山椒揚げ定食1,000円をオーダー。

ご覧のようにボリュームたっぷりで味の方も手作り感があってグッドでした。

お吸い物が水菜(壬生菜)を使い、いかにも京都っぽく、

これで1,000円とはとても良心的ですよネ。

晴れた京都は本当に熱い。

昼間の人気のない宮川町の花街はひっそりしてちょっと寂しいです。


浦和エリア旨い店シリーズ~番外編462~

2023-07-11 06:24:50 | 食~番外編(京都)

天ぷら 京都祇園八坂 圓堂

京都市東山区八坂道東大路西入る566

TEL 075-551-1488

定休日 なし

創業明治18年。

歴史と風情溢れる京都祇園の地に130年以上掲げる圓堂の暖簾。

祇園お茶屋としての伝統と格式を受け継ぎながらも新しい感性を研ぎ澄まし料理屋としてのこだわりと精進を重ねさらなる進化を続けている。

圓堂の八坂本店は北邸、南邸、西邸、と分かれており、今回はふただび2泊お世話に成った

ホテルザ・セレスティン京都祇園の右隣りにある西邸のお店で天ぷらの味を堪能した。

玄関からいかにも京都らしいアプローチを進んでお店に入る。

もう午後6時だというのにご覧のように外は明るい。

西邸はカウンター席がメインの造り。

席は14席あり、料理人の手さばきと庭の景色を楽しむことができる特等席だ。

すでに先客として外国人グループの人達が天ぷらを楽しんでいた。

店内の設えはかなりモダンな造り。

和食天ぷらなのにワイングラスがよく似合う。

鍛え上げられた圓堂の天ぷら職人の目利きと技術を基にお茶屋本来のもてなしの心は

そのままに老舗の伝統に現代の感性を加え、常に圓堂独自の新しい献立でお客を迎えている。

これが圓堂のコースメニュー。

天ぷらづくしの「六波羅」18700円と「八坂」22000円。

天ぷら会席の「清水」22000円と特別天ぷら会席「東山」33000円。

想像していたよりcpは高級だ。

お土産として天むす、天巻弁当、天結び、天ちらし、天巻きがあり、こちらもお値段は高い。

又、圓堂名代の京風天ぷらのかき揚げと厳選した車海老の天ぷらを

持ち帰りやすくしたお煎餅圓堂謹製「天結びおせん」も販売していた。

 

 

それでは天ぷらづくし「六波羅」のスタートです。

まずは先附 京の逸品 水無月豆腐

ながいもじゅんさいにべっこう餡を掛けたもの

器もいいですねー。

天ぷらのお塩は抹茶塩と米粉塩。

そういえば最近米粉を作かった食材を多く耳にする。

清汁仕立ての天吸に海老揚げ団子。

京料理の命、出汁はなんとも表現できぬ深みがある。

これは格物と言われているだけのことはある。

素晴しい。

これは名物のとうもろこしの天ぷら。

なんと上品に仕上げたことか。

パンに海老のすり身を乗せた天ぷらとうにの磯部揚げ。

このパンの天ぷらは圓堂の新しい感性の独創性を感じる。

海老の頭(かしら)

ただの海老の頭も見た目は美しい。

天ぷらの定番でありチャンピオンの車海老。

賀茂なすに大根おろし しょうがのせ。

これは撮り忘れ隣の方のをあわてて撮った為超ピンボケ。

イメージだけでもとアップしました。

スナックえんどう豆のコロッケ 裏ごし豆。

これも圓堂の力作か。

トリフマッシュルームを塩で。

高級食材を多用しているのでこのcpに成ってしまったのか。

ハモを塩で

言われなければ何の天ぷらだか姿ではわからない。

姿といい、味といい天ぷらの傑作。琵琶湖の稚鮎。

旨いに決まっているでしょー。

アスパラ、これは凡作だな。

穴子の天ぷら 抹茶塩と天つゆでこれも天ぷらの定番ですネ。

お口直しの圓堂特製サラダ

さつまいもベースに梅肉ソースで

硝子の器も涼し気でバッチリです。

〆のお食事は天茶・天丼・天ばら・ご飯とかき揚げの中から選べる。

これは卵黄海老天の天丼。

見た目はあまりインスタバエしてませんネ。

それに比べてこのデザートピンクグレープフルーツシャーベットはガラスのカップと相まって見るからに美味しそう。

ここまで所要時間約1時間半の贅沢andリッチな時を過ごすことができた。

いよいよ帰路(といっても出て隣のホテル迄)につく。

空はようやく黄昏色のロマンチックな空に成って来た。


浦和エリア旨い店シリーズ~番外編337-Ⅱ~

2023-06-23 06:08:10 | 食~番外編(京都)

京寿司 いづ重(いづじゅう)

京都市東山区祇園町北側292-1

TEL 075-561-0019

定休日 水曜日、木曜日

https://gion-izuju.com/

八坂神社石段下、丁度四条通のアーケードと交差点の所にある京寿司で有名ないづ重がある。

その隣りにはおたべなどを扱っている遠藤魅春堂がありこらのご夫婦と長い間話し込んだことがある。

とても人当たりが良いご主人でまた会いたくなった。

新型コロナが蔓延し、緊急事態宣言が発令した時にTVで報道されたが店のシャッター

「コロナを恨らみます」と書かれた貼り紙が強烈に印象に残っている。

いづ重さんは創業が1912年(大正元年)と当社と同じ。

現在の店主北村大将はコロナで祇園祭が中止になる寸前の模様とドキュメンタリーにしたNHKの「ノーナレ」の主人公と密着取材されその時からすっかりファンに成ってしまった。

今回どんな理由でかわからないが店舗をリニュアルされ、一歩セットバックして今年2月14日のバレンタインデーにリニュアルオープンした。

いづ重さんはお店に食べに来る人以外に持ち帰り(テイクアウト)のお客さんが多い。

たぶん地元の熱心な常連客が居て買いに来るのだろう。

新店舗に入った正面にいづ重さんのサンプルが並べられて展示されてある。

売場の奥の格子戸の中の厨房のセンターに居る方が当店店主の北村大将。

切符が良くて一本気。

祇園祭の氏子組織宮本組の若きリーダーだ。

格子戸の上には北村大将が書いたにちがいない墨で書かれた達筆なお品書が並んでいる

彼は字もそうだが絵も素晴しく上手。

新しいお店には小上り席ができ古木を作りながら前店の雰囲気に近い町屋の雰囲気を出そうとしている努力が伝わってくる。

以前との違いは外国人の方のお客がずい分いたことに驚ろいた。

いづ重さんの御品書き。

なんといっても鯖寿司が一番の売り。

同じジャンルにぐち”、あゆ、あじ寿司もオススメ。

もう一つの売りは具材が独特のいなり寿司これも素晴しい。

上箱寿司は味も当然だが見た目が玉手箱のようで美しい、かわいらしい。

確か旧店では見かけなかった写真付英語のメニュー。

内容も詳しく説明されている。

前述した様にインバウンド客が一勢に戻ってきた証だ。

これが上箱寿司 2376円

いづ重さんの酢飯は絶品でいつ食べてもはまってしまう。

鯖寿司といなり。

厚い昆布で巻かれた鯖寿司の昆布は〆の為で食べる食べないは個人の自由。

おいなりさんの油揚げは店の奥にある調理場の大きなおくどさん3つで炊いているとTVでやっていた。

いなり 990円

一緒盛りした大皿も味があっていいですネ。

内装の仕上げをよく見ると随所に京都を感じさせる意匠、ディティールが施されている。

天井を見上げると一本丸太の梁、天井仕上材には竹を敷き柱と柱の間の壁は荒木田が見える土壁。

しかも波が打っている凝りよう。

壁の明り窓もひょうたん型と四角型

やはり荒木田の塗り壁が人の温もりを感じさせる。

どうやら新店は完全に完成する前にオープンしたようだ。

一番奥の雪見障子越に見える坪庭はまだ工事中でわざわざ「作庭中」の置き書きが置いてあった。

いづ重さんは今迄何回もお伺いしその都度写真に納めたのでよければ見て下さい。

・番外編337 2021-4-6付

・京都の街あれこれ PART11 2022-10-4付

(仮店舗 建築中)


浦和エリア旨い店シリーズ ~番外編459~

2023-06-22 06:02:00 | 食~番外編(京都)

船岡山 清水

京都市北区紫野東舟岡町20-2

TEL 075-286-3373

定休日 水曜日

営業時間 昼:12時~ (13時最終入店)

夜:18時~ (20時最終入店)

昨年秋行った織田信長を祀っている建勲神社のある船岡山の麓に

ひっそりと佇むミシュラン1つ星の懐石割烹のお店。

オーナーの自宅の1階でご夫婦で6年前に開店した。

当店はカウンター席のみで7席しかない完全予約制のお店。

この日はスミダマングループのみの予約で貸切状態であった。

このハンサムな方がオーナーシェフで和久傳室町などで修業していたとか。

料理人だから当たり前だが、

カウンター越しで黙々と調理に没頭してあまり余計なことをしゃべらない。

もっと会話が欲しかったナー。

京都・紫野船岡山の麓で大徳寺から譲り受けた水。

地元産の野菜や吟味した旬の食材を丁寧に心を込めた料理をゆっくりとお楽しみください。

さあ、どんな逸品が出てくるやら期待してしまう。

1.1万円(税込)のおまかせコーススタート。

じゅんさいと車海老。

出てきて最初の感想はビジュアル的に美しい。

そして食感が良くモダンで斬新な料理ということ。

オーこれは益々期待が膨らんできた。

キタ!キタ!すごいのがキタ!!

イサキとフキのお吸い物。

この独創的な発想。

これはもうお椀の世界を超えていきなりメイン料理登場といった感じだ。

これ超うまでした。

バフンウニと大トロ本マグロのお造り。

最高級ネタの組合せに思わずため息。

盛り方にも美的なセンスを感じる。

そしてこのクレソンが付け合わされた鰻の料理がこの日のチャンピオンだ。

うなぎの街浦和から来てこの料理を口に入れた瞬間思わず浦和では味わえない旨さに

「何この美味しさ!」と唸ってしまうほどだ。

何か当店の料理は既成のジャンルを超えて違う世界に挑戦しているように感じてしまった。

また、器のお皿もいいですネー。

絹もずくとたたきわらび。

ちょっと最初の料理とイメージがかぶっているのが惜しまれる。

湯葉と空豆。

京都人はあんかけが大好きと言われるが

本当に上品な優しいあんかけ風の仕上がりで胃に負担がこない逸品だ。

グリーンピースの炊き込みごはん。

これは高級食材を使わず、素材の持つ力を十分引き立てた

意外性を感じさせるレシピだ。

味の方はって?

旨いに決まっているでしょう。

味噌汁 ピンボケですみません。

わらびもちと日向夏のゼリー。

両方とも当店手作りの作品で特に日向夏のゼリーは素晴らしいの一言。

こんな美味しいデザート何個でも食べたい。

最後に抹茶の濃茶。

スミダマングループにお茶を嗜む方がいて思わず「これは裏千家の作法だわ」と。

大将に聞いたらお寺で裏千家を習っているとか。

泡の立て方が違うそうだ。

京都の料亭、割烹の楽しみ方にその店の設えがある。

当店はぐるり見渡してこのお面と盆栽とお人形の3点のみのシンプルさ。

逆にこれが空間に強いインパクトを与えている。

大将の美意識に近いものを感じて嬉しくなった。

 

 

実はこの日は葵祭の関係もあって昼・夜と京料理のお店が続いてしまい、

いかがなものかと気になっていたが、

たまたま料理の発想、大将の年齢、そして経験の違いが出て、

それぞれの素晴らしさがまだ舌に残っており、

両料理人には失礼だが京料理の食べ比べができてしまい、

思わぬシナジー効果を楽しむことができてしまった。

これは相方ハイレベルの料理が提供していただいたおかげと

「畑善」さんと「船岡山清水」さんに感謝を申し上げます。

 


浦和エリア旨い店シリーズ ~番外編458~

2023-06-16 06:00:21 | 食~番外編(京都)

京料理 畑善 御所南

京都市中京区丸太町富小路通東入桝屋町338

TEL 075-211-6022

定休日 火曜日、第3月曜日

https://tabelog.com/kyoto/A2601/A260202/26035296/

葵祭路頭の儀を御所で見てから一斉に約7,000席の人が跳ねることを考えて

御所の南側丸太町通りに面したここ名店畑善さんを予約しておいたが、

あいにく天候不順のため、葵祭は翌日に順延になってしまった。

この予約は我ながら良い日程と自負していたのに…。

畑善さんは京都屈指の料亭「音戸山山荘畑善」として京都鳴海にあった。

それがなぜか2020年9月16日に現在地に移転しオープンした。

こちらの料理長は円熟さを増し、優しい笑顔が魅力な方だ。

玄関を上がるとこじんまりとした土間に京都らしい設えを施した空間が出迎えてくれる。

カウンター席と味のある椅子とテーブル席のある部屋は和洋折衷的な空間の趣きのある部屋だ。

当店は完全予約制でスミダマングループはこの個室に通された。

京都の料亭、割烹は単なる料理を味わうのみでなく、

部屋の空間の設えなどトータル的な雰囲気の中で楽しむところで

その背景に都の歴史の背景が重なってくる。

 

 

それでは予想以上の素晴らしい昼のミニ懐石料理6,000円コースをご紹介いたしましょう。

先付 白魚、豆腐、筍、車海老、新緑餡掛、木の芽

器は京焼筍型。

いきなりハイレベルな京料理、

しかも円熟な何とも言えない優しい丸味のある料理にオォーといった感激。

器の拘りもあって素晴らしい。

向付 鯛昆布〆、剣先烏賊、鮪焼霜、みょうが、湯葉、より人参、山葵。

器は伊賀。

お造りも細かいところで手が込んでいる。

軽い炙りが上品な味変を作り上げている。

焼八寸 鱧、木の芽焼、わらびいか、筍の田楽、たらの芽、松笠風、酢蓮根。

器は京焼織部。

この天ぷら本当に素晴らしい。

上品な盛り付けでインスタ映えも箱庭風。

青もみじと松の葉が季節の空気を現わしている。

当店の店主はすごい腕の持ち主だ。

蒸物 ぐじ湯葉蒸、ゆりね、桜麩、栗麩、三つ葉、露生姜。

器は京焼。

なんとも奥深い優しい味の茶碗蒸しだ。

しみじみ集中して味わないとその繊細な旨みが味わえないほどデリケートな味だ。

椀 合わせ味噌仕立て、焼湯葉、粉山椒。

御飯は大好物の鯛と竹の子のお釜の炊き込みご飯。

器はゆきむら。

香の物 水茄子、胡瓜

これはすごい絶品中の絶品。

これは百聞は一見にしかず、食べてみないとその美味しさはわからない。

果物 苺、でこぽん、はちみつゼリー掛。

今回、給仕をしてくれたのは若い可憐なお嬢さん。

ひょっとして店主のお孫さんかもしれない。

スミダマンが出てくる料理、出てくる料理のお品書きを聞くものだから、

帰りがけに店主からこのような達筆のお品書きをわざわざ書いてくれた。

もう感謝、感激。

スミダマン、ウルルン状態です。

今回は葵祭の都合で当店を予約しましたが、

人の温もりのする料亭の素晴らしさがわかりましたので、

必ずもう一度来ることにします。


浦和エリア旨い店シリーズ~番外編425-Ⅱ~

2023-06-14 06:19:24 | 食~番外編(京都)

キィジーヌ フランセ ボルドー

京都市北区大宮玄琢南町35-1

TEL 075-492-6901

定休日 月曜日

http://www.kyoto-bordeaux.com

(2023-1-14付ブログ参照)

また来てしまいました。

前回の初訪が料理の内容もレストランの雰囲気も

心温まるおもてなしのサービスも全てが素晴らしかったからだ。

しかも宿泊ホテルから歩いて3~4分というロケーションの良さもあった。

ひっそりした鷹ヶ峰の住宅街にある当店は1978年(昭和53年)開業の京都随一の高級フランス料理店だ。

玄関を入ると一瞬ここはパリ郊外のフレンチレストランにいるような

錯覚に陥る重厚なエスプリを感じる。

こちらはウエイティングルーム。

控室なのに本当にお洒落な空間ですね。

アールの壁といい、壁の柄といい、小さな明かり窓といい、

サブルームにはもったいないような部屋だ。

前回も紹介したが、8席のテーブル席がある特別室。

ここの空間も落ち着いていて食事に、会話に大いに盛り上がるに違いない。

こちらがメインのゲストルーム。

赤いじゅうたんに渋い赤と黒のストライプの椅子が溶け込んで

高級感ある大人の雰囲気を作り上げている。

この日はスミダマングループを入れて3組の客と前回と全く同じ。

しかもテーブルも同じところだ。一瞬、半年前にタイムトリップしてしまったかのようだった!

ちなみに当店は全部で50席ある。

2枚目の写真の奥に写っている女性が当店のママだ。

トイレに行った帰りに厨房をちょっと失礼してパチリしてしまった。

奥に写っている男性がたぶん息子さんシェフ。

この方もフランスで長く修行してきた。

厨房の中はとてもきれいに整理整頓され、

先ほどまで料理を作っていたとは思えない綺麗さに当レストランの姿勢を感じてしまった。

テーブルにセットされたすごい数のフォーク、ナイフ、スプーン、

そして俗に言うショープレート(化粧皿)。

実は当店を知ったのもTV番組から。

昨年放映されたBS11の常盤貴子が案内役の京都画報「京都のパン文化の中」で、

当店オーナーと京都の老舗有名パン屋の「進々堂」との関係でボルドーの紹介があったからだ。

綺麗に磨きこんだ化粧皿もそうだが、

この砂糖とミルク、爪楊枝入れの器の銀製品の使い込んだ美しさは、

昨日今日オープンした店とは風格が違う。

アミューズ 根セロリのムース

鮮やかな赤い色が美しい。

フランス産の白アスパラとズワイガニにオリーブソース。

上品な逸品だ。

これがオーナーシェフの大溝隆夫氏と京都のパンのパイオニアメーカー進々堂とで

料理に合うパンを開発した自慢のパン。

このあと2種のパンをいただいたが、このパンが圧倒的に美味しかった。

出ました赤い糸の花のガラス皿。

白身魚と○○○○のマリネ。

白ワイン仕立ての帆立と木苺のソース。

この料理もとても洗練されたものだ。

野菜のスープ。

オマール海老にボルドーの特製ソース(金美人参)と付け合わせ(ピーマンなど)。

ボルドーを紹介したTVではこのガレットの進々堂フランスパンを

アピールしていましたがいまいちだったかな。

これがメインの牛ヒレ肉エシャロットのソース。

量もちょうどよく、これは絶品中の絶品だった。

前回と同じ各チーズ4種お好みでチョイス。

今回も欲張って全てちょっとずついただきました。

本当に当店はアットホームなおもてなしが気持ちをうれしくさせてくれます。

次はクルミの進々堂パン。

もっと違うパンいかがですかとすすめられたので遠慮なく「そうですか」といただきました。

やはり最初のパンが一番でした。

デザートのショコラフランボワーズムース、りんごのソルベ、フランボワーズのクラニア。

最後の〆としてホームメイドケーキ6種の大盤振る舞いサービス。

好きなタイプのケーキがいくつもあり、目移りしてしまいました。

玄関入口のところに飾られていたパリ(?)の街の絵。

オーナーシェフも息子さんシェフもフランスに修行いっていたので

きっと思い出のある絵画なのだろう。

前回も紹介させていただきましたが、玄関を入って客室に行く途中の壁に掛けられていた

各種表彰状、勲章、新聞記事、写真など。

まさにボルドーさんの輝かしい歴史そのものだ。