金沢駅を降りると目の前にこの大屋根が迫ってきた。
木々を組み合わせた柱は鼓を表しているらしい。
「もてなしドーム」という愛称で人々の出会い、交流、憩の場として
又、誰ともやさしく包み込む空間として親しまれている。
この大屋根はアルミ合金の立体トラスとガラスによる緩やかな曲線からなる
日本最大級のドームで、雨や雪が多い金沢を訪れた人々に
そっと傘を差しだす金沢人のやさしさ、もてなしの心を表現するものとして
建設されたそうだ。
駅前の高層ビル、金沢は北陸最大の町だが人口は46万人
江戸時代の頃は江戸、大阪、京に次いで日本で4番目の大都市だったと
タクシーの運転手が言っていた。
加賀藩主前田家の居城、金沢城、石川門
行った4月12日はちょうど桜が満開。将に春爛漫。
こんなに眩い桜と城は久し振りに見た。
あまりの美しさに心踊るような気持ちになった。
やはり日本人と桜は他の花とは違う特別なものと新ためて感動した。
日本三大名園の一つ、兼六園のシンボルことじ灯篭と虹橋
実際は思っていた、イメージより小さい
冬、雪に備えてこの松に行われる雪吊は兼六園の冬の
風物詩として有名だ。
天保8年(1837年)に堀りひろげられた霞ヶ池をパノラマで撮った
兼六園から見た桜満開の金沢の街
向こうの山にも山桜が咲き、この美しさを伝えたく
パノラマ写真を撮ったが、生の美しさはなかなかうまく
撮れないのが残念だ。
金沢城公園と兼六園の間にある百間堀
明治44年幹線道路に転用された道だがそこに咲く桜も素晴らしかった。
復元された右から「河北門」「菱櫓」「五十間長屋」「橋瓜門続櫓」
この場所には終戦後から平成7年まで金沢大学があったが
復元整備事業が進んで現在は金沢城公園と改称された。
河北門から見た菱櫓、城の甍が美しい。
菱櫓から続く堀の入口と出口から撮った桜並木
地元のガイドの人に勧められて行ってみたが
人が少なくとても素敵な並木道だった。
丁度その桜並木の所でTV撮影をしていた。
関係者に聞いてみたら金沢市長と有名女優との地元TVインタヴューだったとか。
金沢城公園と兼六園を中心とした市街地の航空写真
右の上の現在地と書かれている所でこの写真を撮った
いもり坂を下る途中(旧第6旅団司令部の先)
玉泉院丸庭園の整備工事を行っていた。
平成27年春完成予定とのこと。
いもり坂口から見たいもり堀園地。こんもりした
木立の道から急に視界が開け、春爛漫の金沢の街が見渡せる
この堀園地に展示されている金沢城石垣の積み技法
上「切石積み」本丸への入口など城の重要な
部分の石垣に見られる真中は「粗加工石積み」
割石を加工し、形や大きさを揃えた石材を用いて積む技法
下の写真は石切丁場での角石
いもり坂口から金沢21世紀美術館へ行く途中で
桜まつりのイベントに遭遇
そういえば金沢市内各所でイベントをやっていた。
イベントの中で出会ったゆるキャラ。
来年春に開業する北陸新幹線のゆるキャラだと地元の人が言っていた
新幹線開通の期待を地元の人は真剣に訴えていた。
2004年に開館した金沢21世紀美術館の案内図。それぞれのジャンルを
ゾーニングして円で囲んだすごくわかりやすいデザインだ
妹島和世+西沢立衛/SANAAの設計
コンペディションで決めたようだ
誰もがいつでも立ち寄ることができ、様々な出会いや体験の場と
なるような公園のような美術館を目指している。
この美術館はグッドデザイン金賞、日本建築学会賞を受賞した。
建物は裏と表のないガラスのアートサークルが採用され
トップライトや光庭など明るさや開放感にも配慮している
「気軽さ」「楽しさ」「使いやすさ」がキーワードの今までにない美術館だ
レアンドロ・エルリッヒの作品「スイミング・プール」
何度もテレビで見たがこの美術館にあったのか。
知らなかった
地上から見下ろすと、あたかも深く水で満たされたプールのように見える
水の下に人がゆらゆらとしながら動く印象はミステリアスだ。
プールの下に入る入口
入る前、いったいどうなっているのだろうという好奇心にかきたてられる
この写真を見るとその仕掛けがなんとなくわかるでしょう
水の部分の厚みはわずか、水面に波を立てるのがミソだ。
この一枚、すごく芸術性を感じて気に入っている
印象派の絵画のようだ。
金沢21世紀美術館から鈴木大拙館へ向かう途中に、見つけた
純日本式建物の茶房
金沢の歴史を感じさせる
静かな住宅街の中に佇む鈴木大拙館
谷口建築設計研究所 谷口吉生氏の設計で
平成23年7月竣工 10月18日に開館した
周囲の環境にピッタリはまった素晴らしい建物だ
鋭角なディテール。設計者の思いが伝わってくる
鈴木大拙館、入口の看板
鈴木大拙は明治3年、金沢市下本多で生まれた
第四高等中学、帝国大学哲学科を卒業
世界的な仏教哲学者となり昭和41年95才で没した
館内は鈴木大拙を知る「展示空間」鈴木大拙の心や思想を学ぶ
「学習空間」そしてそれぞれ自らが考える
「思索空間」の3つの空間で構成されている。
ここは水鏡の庭
この池で物思いに耽っていたのは全て外国人だった
鈴木大拙がいかに外国人にも影響を与えていたかが分かる
思索空間の建物、この部屋にいると心が静まる
思索空間の外部回廊から水鏡の池をじっと見つめる外国人カップル
金沢市民の台所「近江町市場」エムザロ
約2.8haの敷地に約170店の商店
飲食店が軒を連ねている。
名前の由来は近江商人が作ったことによる
地元では「おみっちょ」と呼び親しまれている。
牡蠣のみを扱っている海産品店
石川県特産の加賀野菜や海産物を扱う店が多く
市民の台所としてだけでなく、金沢ならではの
観光名所としても知られている。
春の旬、竹の子が山積みになって売っていた
この市場には海鮮料理を扱う飲食店もいくつもあり
本当に飽きさせない魅力的なエリアだ
かにの専門店、金沢は越前ガニでも有名だ
反対側の金沢駅前に行くと変わったモニュメントがあった。
駅前の大きな屋根を支える柱トラス
柱はガラスタイルで化粧してあり、いい感じの空間だ