スミダマンのほのぼの奮戦記

~グルメ・旅・仕事・自然・地域~あらゆる出来事をフラッシュバック。

原美術館

2019-05-30 06:13:51 | 建物

http://www.haramuseum.or.jp/

品川区北品川の御殿山髙級住宅街に

お洒落な美術館があり、

しかも来年12月閉館予定と聞き、

足を伸ばしてみた。

当美術館は原俊夫が設立した

現代美術を中心とした私立美術館で

1979年12月に開館した。

前身は原邦造邸(東京ガス会長、日本航空会長

帝都髙速度交通営団総裁などを歴任)で、

渡辺仁(上野東京国立博物館本館、

銀座和光本館…旧服部時計店など設計)が

建物の設計をし、昭和13年に竣工した。

アールのゆるやかな曲線を描いた廊下が美しい。

ここは朝鮮戦争休戦協定締結の資料、

地図が展示してある。

一番奥まった所にあるサンルーム。

尚、当美術館は40年の歴史に幕を下ろし、

伊香保グリーン牧場内にある姉妹館の

ハラミュージアムアーク(群馬県渋川市)に

集約されるとか。

この日は(4月13日~7月28日)

自然国家(THE NATURE RULES)と題して

崔在銀 発案・構成による

「大地の夢プロジェクト」の

構想を可視化する展覧会をやっていた。

当館にある「カフェ ダール」は

知る人ぞ知る有名なカフェらしい。

都心とは思えない静かな所で、

緑を眺めながらテラス席で

ティータイムを堪能できる。

ここは戦前の個人邸宅の雰囲気を残した建物と

現代美術とが不思議に調和している。

庭にも、多田美波、関根仲尾などの

作品が点々と展示してある。

この庭の隣りには新幹線下りから見える

右側髙台にそびえる御殿山マンションがある。

ミュージアムショップを覗くと

コンセプトがはっきりしていないものが

ゴチャゴチャ並んでいた。

 

 

 

 


建築倉庫ミュージアム

2019-05-29 06:32:31 | 建物

T・Y・HARBORの川沿いウッドデッキを

大通りの方に歩いていくと、

木製の垂木が張り出して

庇の様に出たとても目立つ建物を見つけた。

そうです、この建物は

寺田倉庫本社ビル1階にある

建築倉庫ミュージアム(ARCHI-DEPOT Museum)だった。

ここは建築模型に特化した博物館で

2016年6月に開館した。

エントランスへ進む途中に

「いしぶみ」という題の

利根山光人氏の

大きな壁画と出会った。

このモザイク壁画は

秘められた古代マヤ幻想と

マヤのオマージュだそうだ。

重厚でとても大きな扉を開けるとそこは展示室。

ここ展示室A では

「ガウディをはかる」という

特別企画が行われていた。

入場料はなんと3,000円

しかも支払方法は

携帯電話のみで登録をしないと入れない、

Cashの支払いも受けつけないとの事。

こんな事は初めてで、

デジタル社会もここまで

来てしまったのかと

半ば憤りを感じてしまった。

デジタル社会とは裏返せば

アナログ髙齢者には生きずらい社会。

どこか狂っているゾ!!

今回は粘って入れた。

このデッサンはバルセロナ、

サグラダファミリア教会の塔のものか。

ガウディの作品を下から

じっと魅入っている外国人のカップル。

その姿は後ろから見ると

ポエムの世界だ。

バルセロナ郊外のグエル公園の

巨大な資料と公園内にある

有名なトカゲの像の模型。

ここにはガウディの研究を40年間

研究してきた田中裕也氏の

作品が展示されてあった。

氏は8年の歳月を掛けて

グエル公園の実測の図面を完成させ、

5年という時間を費やし、

サグラダ・ファミリアの

実測図面を完成させた。

又々ポエムの1枚が撮れました。

真白の壁面そして天井に黒い服装の男女。

2人で何を語っているのでしょう?

建築倉庫ミュージアム展示室Bでは

Green&Green Tropical 一木質時代の

東南アジア建築展が行われていた。

この展示会は、価値転換の時代を迎える中で、

東南アジアと日本の若手建築家、

デザイナーたちの活動に

焦点を当て、木質資源を対象とした

デザインのあり方を問うものとして

企画されたそうだ。

マレーシア サラワク州ブソーと

セリオンのログハウス。

畑聰一+芝浦工業大学清水郁郎研究室の

作品模型。

一通り見て回って感じたのはこのミュージアムは

本当にマニアックな所だとゆう事。

当ミュージアムでは企画協力者による

ギャラリーツアーも実施され

参加して来た。

会場は別棟で一斉写真撮影は禁止との為

このブログで紹介できないが、

模型文化、建築家を

ワールドワイドに紹介することを目的とした

建築模型の閲覧機能を持ち、

かつ、その模型の保管もできる

世界初のWEBサービスだ。

(ARCHI DEPOT ON'LINE)。

1空間ユニット1スペース月額500円と

超破格の資料棚だとの事。

作品には今話題の隈研吾氏、

坂茂氏、当社も施工したことがある

山本理顕氏などのものもあった。

ここはスーベニアショップコーナー。


浦和エリア旨い店シリーズ ~番外編256~

2019-05-28 05:56:56 | 食~番外編(都内)

T・Y・HARBOR

東京都品川区東品川2-1-3 ボンドストリート

TEL 050-5596-7212(予約)

定休日 無休

営業時間  Lunch 11:30~14:00 LO(土日祝~15:00 LO)

Dinner 17:30~22:00 LO

Bar 17:00~22:00 LO(土日祝 11:00~)

River Lounge 17:00~23:30 LO(土日祝 15:00~)

駐車場 有(バレーパーキング 店舗利用で1回 1,000円)

https://www.tysons.jp/tyharbor/

天王洲地域のランドマーク、

海の見える一軒家レストランが今話題の

T・Y・HARBORだ。

1997年オープン、アメリカ料理を中心に

ビアバー、ハンバーガーなどが売り。

全体で350席もある。

入口のゲートの所に席のチェックをするゲートがあり、

350席も有るのにほぼ満席状態。

絶えずウェイティング客が

列を成していた。

我々はタイミング良く

待たずに席をリザーブできた。

ラッキー!

これが満席状態のウッドデッキの

お洒落なテーブル。

天井にはテントが張り出していて

晴天の日は最髙に気持ちが良い。

ここのテラス席はペット(DOG)がOKとの事。

上の写真のカップルは

ベビーカーと思ったら犬のカートだ。

又、下の写真の男性は3匹の

大型ラブラドールレトリバーを持ち込んでいる。

その姿を見ると

犬はファッションのアクセサリー

みたいに思えてしまう。

醸造所を併設したブルワリーレストラン。

倉庫をリノベーションしたカジュアルで

お洒落な空間が広がる為、

只今人気急上昇中とか。

年令、国籍、性別を問わず、

接待もデートもできれば

ファミリーでも来られパーティもできる。

お祝い、サプライズもOKと幅が広いのは

環境が持つ包容力の成せる技か。

因みにアメリカ西海岸の

ブルワリーレストランをモデルに作られたとか。

これが当店のメニュー。

ちょっと細かくて見えないと思うが、

英語と日本語の併用メニューで

見た目が洒落ていたのでアップしてみた。

因みに今月のスペシャルバーガー

(Monthly Special Burger)は

170g 2,100円、250g 2,400円と

イイお値段だ。

(バッファロービーフバーガー、ブルーチーズ、

ベーコン、フライドオニオン、

バッファロースパイシーソース)

サンドウィッチはベーコン、

レタス、トマト、アボカドの

ウィートブレッドサンドが1,600円、

ピザは水牛のモッツァレラチーズのマルゲリータが

ミディアム1,300円、ラージ2,100円。

シュリンプとカラスミのスパゲッティーニ 1,700円

(Spaghettini with Shrimp,bottarga,wild

arugula and mini tomatoes in garlic oil)

外国人が多いから英語表記…仕方ないか。

T・Y・HARBOR BURGER Regular

S 170g 1,700円。

トマト、オニオン、バターリーフ、

フライドポテトが付いている。

いかにもアメリカンフードで

雰囲気にピッタリとはまっていた。

こちらは豊富なクラフトビール。

さすが醸造所にあるレストランだ。

これは個性的なビールを開発する

T・Y・HARBOR 第2の醸造所

「パイロット ブルワリー」で

作られた限定ビール。

「うまみマッシュルーム ブラウン」

世界が注目している「うまみ」を

隠し味に迎えたブラウンエール。

干し椎茸と鰹節の異なる

旨み成分に塩を加えることで、

麦の美味しさをさらに引き立たせた

味わい深いコク。

様々な料理との相性が楽しめる。

S(250ml)600円。

我々が座ったカウンターバー席の隣りには

さらに広大なレストランが拡がっている。

倉庫リノベーションだけに天井髙は

ものすごく髙く、

これだけでも異空間だ。

日中は明るく大きな空が広がり、

夜は静かな夜景と水の音に囲まれるが、

特に夕暮れ時にカラーが

モノトーンに切り替わる瞬間、

水辺が見える表情は

言葉を失う美しさだそうだ。

この洒落たバーの隣りには

朝8時から営業しているベーカリーカフェ。

ケーキショップにも成っている。

ここへ通じる廊下の照明器具がかわいい。

カモメだ。

カモメが飛んでいる姿のライトだ。

目の前に拡がる運河には

水上ラウンジが浮かぶ。

ここは都内唯一の水上ラウンジ

「River Lounge」だ。

とにかく景色がきれい。

夜景が美しい。

ここは東京ではないみたい、との声。

しかし、この人気の好循環になる前は

業績が伸びず、今では想像もつかないが

2年近く経って店はつぶれる一歩寸前の

状態だったそうだ。

世の中というのは絶えず

光が当たっている時ばかりではない。

その裏には闇の時もあったことを

T・Y・HARBORは知っている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


天王洲アイルと寺田倉庫

2019-05-27 06:11:57 | 旅 ~東京

長い長いゴールデンウィーク。

都内の小さな旅第2弾は

この天王洲アイルと品川五反田エリアを

選んで五月晴れの中を

一日ウォーキングしてきた。

天王洲アイルは京浜運河、

天王洲運河に面した約22ha全域が埋立地。

ここには東京モノレールと

東京臨海髙速鉄道りんかい線が

乗り入れている。

1985年、天王洲の再開発計画がスタート。

1988年からオフィス商業複合ビル

7棟の建設が進められ、

2015年現在の就業人口は約12,000人に成った。

今やシーフォートスクエアを始め

多くの超髙層ビルが林立し、

JTB、日本航空、住友ベークライト、

寺田倉庫、セガホールディングス、

DHLなどの本社がある。

ボンドストリートは、ふれあい橋と

海岸通りをつなぐ200メートルほどの小径。

名前の由来は保税地域(bonded area)で、

その名の通り、昔は倉庫街でした。

今は倉庫をリノベーションし、

天井の髙いショップやレストランがある、

おしゃれなゾーンと成った。

今話題になっている

「The Shamisen」 Shinagawa2019。

この壁画は最近テレビでも紹介された。

作者はカリフォルニア州で生まれ、

バルセロナで育った

アリス(ARYZ)さん。

この壁画は鈴木春信の浮世絵

「見立芥川」を題材にして描かれている。

車と比較すればこの巨大さに驚くはずだ。

生コン工場の塀もアートだ。

さらにプラント施設まで

アートにしてしまったらもっと迫力が出たのに。

その隣の立体駐車場の壁も

レインボー的カラーになっていて

これは参考になる。

「猫も杓子も」(2018年作)

この猫のオブジェは2018年夏に

長野県御代田町で開催された

「浅間国際フォトフェスティバル」のために、

フランスのグラフィックアーティスト

「ダミアン・プーラン」によって

製作された作品です。

猫が人間をデジカメで撮っている

ユーモアと皮肉が

こめられた光景です。

他にもビルの壁面が黒字に白の

市松的デザインの建物、

ポケットパークのベンチの壁が

子供の絵でデザインされているもの、

通りの一角がベニヤ板で仕切られた

素敵な空間など、

このボンドストリートは

アートの臭いでいっぱいだ。

壁の一部のさりげないワインの看板も

すごくお洒落に見えてしまうから不思議だ。

全面、温室風な2階建ての建物も

このボンドストリートの風景に

とってもマッチしていて

小さいのに存在感があった。

天王洲運河の上に架かる歩道橋の

「天王洲ふれあい橋」。

レトロなピントラスト構造が特徴で、

連続性のある水辺スペースが

快適さをもたらし、

新しい都市空間の創造を目指す

天王洲アイルの独自性を

強力にアピールしている。

運河の水辺にはボードウォークが整備され、

大きな背もたれの

お洒落なベンチが並んでいる。

ここは日本ではなく、

アメリカのウォーターフロントの

空気が流れている。

手前にボードウォークが低い階段を上がると広場が、

そしてその周辺は髙層ビルが並んでいる。

倉庫風の低層の建物と建物の間の

脇道が路地になっていて、

これが又、雰囲気があってイイんだナー。

建物の壁にはフィンランド生まれの

サナ・レートの作品が並んで展示されていた。

T-PASSAGEでは世界最古のワイン、

ジョージアワイン展が開かれていた。

今の時代、しっかりした所でやるよりも

倉庫みたいな仮設的な所の方が

お洒落に感じるトレンドなのかな。

この建物では1階がファッション雑貨関係、

2階がデンマークの家具販売をやっていた。

1つ1つの商品よりも

その空間の楽しさを感じながら

ウィンドショッピングしてみた。

白というよりホワイトの鉄筋のエントランス。

やはりジョージアホームランドのワインと

書かれたゲート。

いかにもアメリカのにおいがする。

ウォーターフロントの水辺サイドは

ぐるりとボードウォークになっていて

すごくお洒落で素敵な空間が続く。

晴れた日の大きなパラソルも

とても似合っている。

日本を代表する建築家、隈研吾氏監修の

天王洲運河に浮かぶ船上スペースの

「T-LOTUS M」。

運河からの風と水面の光に包まれた、

都心では類を見ない空間だ。

T-LOTUS Mの隣りにはポップ調の

派手なカラーの建物が浮いていた。

この建物の用途はよくわからないが、

外装のデザインを見ただけでも

楽しくさせるハウスだ。

ボードウォークのポイントの場所に

英語のみで書かれた標識、

案内ポールが立っていた。

これもオシャレでパチリしてしまった。

こうなるとゴミ箱までオシャレ。

大きな缶には手書きの絵が

描かれてあり、これが又アートだ。

このスタッフの出入口も

オシャレさを感じて目に付いた。

又々パチリです。

 


浦和エリア旨い店シリーズ ~その430~

2019-05-25 06:12:39 | 食~うなぎ・寿司・天ぷら

江戸前 栄寿司

さいたま市浦和区髙砂1-4-1(ABCビル1F)

TEL 048-834-3100

定休日 月曜日

営業時間 昼:12時~13時30分 夜:5時30分~10時

栄寿司さんは田島大牧線の拡幅に伴って、

大分以前に日の出通り(東口サイド)から

ここ(西口サイド)に移転して来た。

メイン通りからちょっと入って所にあり、

間口も狭く、通りすがりの人が

飛び込むには難しいロケーションだ。

入口を入ると、しばらく廊下の様な通りを歩く。

この空間は和の空気が流れ、

素敵な空気が流れている。

アールの天井も優しく

お客様を包み込んでいる様だ。

久し振りに訪れた栄寿司さんのオヤジさんは

一見頑固そうで、あまり喋らない。

その為ブログ用の店内写真を撮る時は

わずかな瞬間をねらってシャッターを押す為、

この様にボケたり、ブレたりした

写真になってしまう。

アルコールも入って座も和んでくると

話も弾んでくる。

それによると大将は2代目で同じ中学の先輩、

女将はやはり同じ中学の

後輩であることがわかった。

3代目も入って彼もずっと若い後輩になる。

店内は、もちろん寿司屋の顔のカウンター席と

若干のテーブル席、

奥には落ち着きそうな半個室席がある。

大きさは丁度良い規模で

とても落ち着くお寿司屋さんだ。

髙級お寿司屋さんの気に成る所は値段。

最近は見なくなったが

「時価」と書いてあるのはちょっと身構えてしまう。

当店ではそば屋さんの様な

御献立表があり、ひとつの目安になる。

並寿司で1300円、上ちらしが2300円。

これは昼のランチを対象としたメニューかも。

このお品書きは酒の肴には

ピッタリなものが続く。

ここには値段が書いてないので、

いくらだかわからない。

これがこの日のお通し。

ものはなんだか忘れたが、

左側には白魚が見える。

酒肴の定番 ホタルいか酢味噌

ホタルいかの旬は3月~5月。

普段は深海で生活している

ホタルいかが産卵のために

海岸付近へ一気に集まってくる。

若竹煮。春の旬の野菜の代名詞 タケノコ。

この時期はどうしてもタケノコは外せない。

お好みでお願いした握りを連続アップ。

やはり当店は浦和エリアではレベルの髙い

寿司店だと再認識した。

変わった所で〆た鯛の握り。

色合いがとても美しい。

酢〆は江戸前寿司の比較的古い

調理法で主に光物に用いられる手法。

小肌、キス、サバ、アジ、サヨリなどで

使われることが多いが、鯛とは珍しい。

当店オリジナル巻物。

これも内容を聞いたが忘れてしまった。

比較的巻物は各店で個性的なものを

持っている所が多い。

 


森鴎外と夏目漱石

2019-05-24 06:15:54 | 旅 ~東京

ここ文京区森鴎外記念館(大観音通り側)は

明治の文豪、森鴎外の旧居「観潮楼」跡地に

平成24年11月、誕生150周年を記念して開館した。

当館は建築家・陶器二三雄氏の設計で、

第12回文の京都市景観賞・景観創造賞(2013年)、

第55回BCS賞(2014年)、

日本芸術院賞(2015年)等、

数々の賞を受賞した評価の高い建物だ。

2枚目の写真は薮下通り側入り口から撮ったもの。

https://moriogai-kinenkan.jp/

鴎外は1892年(明治25年)

30才で文京区千駄木に居を構え、

60才で亡くなる1922年(大正11年)まで

30年間にわたり家族とともにここで暮らした。

観潮楼は団子坂上(別名・汐見坂)に位置し、

家の2階からも品川沖が見えたと言われ、

鴎外により「観潮楼」と名付けられた。

しかしその後の火災・戦災により

焼失してしまった。

旧正門の礎石、敷石、大イチョウ、

三人冗語の石などは現在も残り、

東京都指定旧跡「森鴎外遺跡」として

文化財保護の対象となっている。

尚、園庭内にある三人冗語の石とは

明治29年に創刊した雑誌「めさまし草」で

鴎外・幸田露伴・斉藤緑雨は合評形式による文芸批判

「三人冗語」を掲載した。

「三人冗語」同人や、鴎外の家族を

この庭石の前で撮影した写真が残っている。

園庭通路にある詩碑「沙羅の木」

鴎外の33回忌にあたる昭和29年7月9日に

鴎外の長男から文京区に寄贈された。

この発案は詩人の野田宇太郎で、

作家の永井荷風に書を依頼し、

建築家の谷口吉郎の設計協力を得て、制作された。

当館は、東京都文京区と台東区をまたぐ

「谷根千(やねせん)」と呼ばれる地域にあり、

特徴的な凛とした建物だ。

路地の様なレンガの小道の先にある、

見上げるほどの大きな扉が

館内への入り口だ。

館内に足を踏み入れると、スポットライトに浮かぶ

鴎外の横顔のレリーフが出迎えてくれる。

展示室は地下1階にある。

常設部分では津和野の幼少期から豊穣の時代、

晩年まで、鴎外の生涯を写真、

自筆原稿、書簡、遺品等で

たどることができる。

陸軍軍医でありながら、

小説家、戯曲家、翻訳家と様々な顔をもつ

鴎外の偉大な功績にふれることができる。

さらに、年2回ずつの「特別展」と

「コレクション展(通常展期間中)」を開催し、

所蔵資料を中心に鴎外の多彩な活躍や

他の文人との交流、

そして新たな鴎外の魅力を紹介している。

現在(4月6日~6月30日)は

「一葉、晶子、らいてう」

特別展が開催されていた。

「獲易からざる才女」樋口一葉、

「何事にも人真似をしない」与謝野晶子、

「書いてゐる事は八面玲瓏」平塚らいてうの

3人の女性文学者たちだ。

大正3年、彫刻家の武石弘三郎により

製作された森鴎外の胸像が

B1F展示室入口で観覧者を迎えている。

森鴎外は本名「森 林太郎」。

現在の島根県津和野町に代々津和野藩の御典医を

務めた森家の長男として生まれた。

明治14年に東京大学医学部を卒業。

軍医として陸軍に入り、ドイツへ留学。

明治40年には陸軍軍医総監。

陸軍省医務局長に就任し大正5年まで務めた。

その間、小説・戯曲・詩歌などの創作、

翻訳や評論を発表し、

明治・大正を代表する

知識人として活躍した。

またこの家には鴎外を訪ねて、

永井荷風、芥川龍之介、

伊藤左千夫、石川啄木、斎藤茂吉など

多くの文人が訪れた。

観潮桜は、森家の住まいのみならず

文人たちの社交場でもあった。

1階には園庭の見える空間で

お茶やお菓子を楽しめる

「モリキネカフェ」と

オリジナルグッズをはじめ、

鴎外著作や関連書籍、

展覧会図鑑などを

販売しているミュージアムショップがある。

一方、森鴎外記念館から徒歩数分程度の所に

 夏目漱石旧居跡(区指定史跡)がある。

夏目漱石(本名:金之助 慶応3年~大正5年)は

この地に漱石がイギリス留学から帰国後の

明治36年3月から39年12月、

現在の西片1丁目に移るまで、

3年10ヶ月住んだ家があった。

(家主は東大同期の斎藤阿具氏)。

当時、東京帝大英文科、

第一髙等学校講師として教職にあった漱石は、

この地で初めて創作の筆をとった。

その作品「吾輩は猫である」の舞台として、

"猫の家"と呼ばれ親しまれていた。

この地で「倫敦塔」「坊ちゃん」「草枕」などの

作品を次々に発表し、

一躍文壇に名をあらわした。

ここは漱石文学発祥の地である。

漱石が住む13年程前の明治23年10月から

1年余り鴎外が住み、文学活動に励んだ。

鴎外はここから団子坂上の観潮桜へ移っていった。

二大文豪の居住の地、

漱石文学発祥の地として、

近代文学史上の重要な史跡である。

旧居は愛知県犬山市の

「明治村」に移築保存してある。

現在この地は日本医科大学同窓会館

(文京区向丘2-20-7)に成っている。

森鴎外の観潮桜入り口前には

文化の香りがする標識、

地図が立っていた。

確かにここは髙台で昔は品川沖が

見えたというのも頷ける。

文京区は多くの文化人が住んだ

「文の京」である。


根津神社のつつじまつり

2019-05-23 06:00:33 | 旅 ~東京

今年で第50回の根津神社で行われた

「つつじまつり」(4月6日~5月6日)に行って来ました。

つつじは花の種類が多く、

早咲きから遅咲きまで次々に開花し、

長い期間にわたって楽しめるのが

つつじの魅力だそうだ。

根津神社は文京区根津にあり、

元准勅祭社で東京十社の1つだ。

東京十社とは、

明治元年、准勅祭神社として幣帛を捧げられ、

東京の鎮護と万民の平安を

祈願されたお社を東京十社と言う。

その十社は芝大神宮、品川神社、

赤坂氷川神社、日枝神社、白山神社、

王子神社、神田神社、亀戸天神社、

富岡八幡宮とここ根津神社だ。

根津神社の境内案内図。

当神社は日本武尊造祀の古社で、

古くは根津権現とも称された。

社殿の7棟は国の重要文化財に指定されている。

鳥居をくぐり、表参道を進み神橋を渡ると楼門に出る。

この門は重要文化財で朱塗りの立派な門だ。

境内には露店の甘酒茶屋、酒まんじゅう屋があり、

祭りの雰囲気作りに一役買っている。

こちらは神楽の舞殿。

こちらも雰囲気のある建物だ。

周りのベンチで休憩している高齢者が印象的だ。 

参道には長蛇の列ができ、

なんだこれは!といった驚きだ。

どうやら令和の元号の

御朱印をもらいに来た人が大勢居る為に

列が進まない様だ。

現在の社殿は宝永3年(1706年)の創建で、

本殿、拝殿、幣殿はやはり重要文化財だ。

この3殿は権現造の傑作とされている。

又、本殿に入る唐門も重要文化財だ。

境内にはつつじの名勝つつじ苑がある。

約2000坪のつつじ苑にはシロヤシロなど

約100種3000株のつつじが

今が見頃といっせいに咲き誇っていた。

このつつじ苑には小髙い丘になっており

200円の入苑料を払って中に入れるが

この日は30分待ちのウエイティング。

次の予定もあり、入苑するのを諦めて、

外から観ることにした。

ちょっと残念は気持ちは今でも持っている。

その美しさはご覧の通りだ。

この美しいつつじの丘を撮ろうと

大勢の人が声を上げてつつじ苑の方向に

ファインダーを向けている姿が

とても異様な風景に見えた。

この西門と透塀も重要文化財。

境内のわずかなスペースには

この佃煮屋さんをはじめ、植木市や骨董市、

そしてまつりに欠かせない屋台なども開かれていて、

たいへんな賑わいだった。

根津神社の境内、つつじ苑の隣りには

乙女稲荷があり、小さな千本鳥居が

ミニ伏見稲荷のような光景をつくっている。


浦和エリア旨い店シリーズ ~番外編255~

2019-05-22 05:07:17 | 食~番外編(都内)

オールディダイニング  グランドキッチン

東京都千代田区丸の内1-1-1

(パレスホテル東京内1階)

TEL 03-3211-5211

営業時間 6:00AM~11:00PM

ここはオープンキッチンならではの

ライブ感あふれる開放的なオールディダイニングだ。

しかし、重厚感のある大人の空気も流れている。

照明はやや控え目で外からの自然光を

意識しているようだ。

席数は全部で162席、個室も2室ある。

私達が通された席はテラス席で50席ある。

パレスホテル東京の特徴は

なんといっても皇居周辺の緑とお濠の水。

このテラス席はお濠に面していて

その素晴らしさを満喫できる。

写真をよく見るとわずかにお濠と緑が映っている。

この時期は寒暖の差が激しい季節で

デザインテックなストーブがまだ設置され

テラス席の雰囲気にアクセントを与えている。

メニューは文字が小さくて読みづらいが、

読者の何かの参考になればとアップしました。

因みにランチコースのトラディショナルランチは

なんと8000円だ。

ウィークエンドランチコースプレミアムが6000円。

ウィークエンドグランドキッチンが4000円。

それ以外にアラカルトでタパス、

アペタイザーとサラダ、スープ、

パスタ、リゾットとナポリ風ピッツァココット、

タジン、プランチャ、グリル、

ライトデッシュとフェヴァリット、

パレスホテルトラディショナルメニュー、

ベジタブルセレクションデザート&チーズ。

このメニューにはなんだか聞き慣れない

料理名が並んでいてちょっと抵抗感を感じた。

もちろんパンは自家製。

名は忘れたが左の柔らかいパンと右の硬いパン。

それにオリーブオイルを付けて食する。

柔らかいパンはとても美味しいものだった。

パレスホテルトラディショナルディナーメニュー、

シーフードピラフ シャトーソース  2400円。

ピッツァ マルゲリータ

(トマト、バジル、モッツアレラ、パルミジャーノ)

ハーフ 1400円。

どうも仕事柄、照明器具がとても気に成る。

ここのはあえて表現すればトラディショナルモダン

といったものが伝わってくる。


パレスホテル東京

2019-05-21 06:34:02 | ホテル・旅館

https://www.palacehoteltokyo.com/

当ホテルは名前の通り皇居の隣にある最髙級ホテルで

老朽化したホテルを建て替えて2012年5月17日に

パレスホテル東京としてグランドオープンした。

ホテル概要は地下3階、地上23階、

部屋数は290室。

設計は三菱地所設計で施工は大林組。

旧パレスホテルは1961年に開業。

皇居に隣接した髙層ホテルであることから、

宮内庁と協議のうえ、

客室の窓からは宮内庁病院や

皇宮警察本部など皇居内の施設が

直接視界に入らないように

設計されている。

こちらも皇居そばとあって色々な所に

奉祝を表すものがあった。

これはその1つで

「慶祝 令和元年」。

デザインは派手さを抑えた上品な感じで、

一流ホテルの品格をこんなところにも感じさせる。

米有力紙フォーブス・トラベルガイドは

2019年のホテル、レストラン、スパの格付けを発表。

ホテル部門では日本からは

昨年より4軒多い33軒が選ばれた。

パレスホテル東京は5つ星の最髙ランクを

5年連続獲得している。5つ星ランクは

他には4軒しかない。

(リッツ・カールトン京都、マンダリン・オリエンタル東京、

ザ・ペニンシュラ東京、シャングリ・ラ・ホテル・東京)

1階のフロント、ロビー、ラウンジ。

なんと言ってもパレスホテル東京の素晴らしさは

皇居と言う最髙のロケーションを背にしていることか。

ホテルの隣はお濠が控え、

緑が多く目に入ってくる。

(住所 丸の内1-1-1)

パレスホテル東京が目指すのは、

よりきめ細やかな心遣いでかたちにする、

落ち着きと品格に満ちた最上質の日本。

訪れる人々の心をときほぐし、

ゆるやかに流れるくつろぎの

時間とともにお迎えすること。

そして当ホテルのコンセプトは

「グランドレジデンス」。

パレスホテル東京でのウエディングのフォトスポットは、

お濠が見え、どこまでも続くこの階段らしい。

2階の宴会場フロアーのシャンデリアと廊下。

シャンデリアなど照度器具はホテルの雰囲気を

造る重要なファクター。

当ホテルにもその拘りが伝わってくる。

宴会場には入れなかったが、

すべての宴会場の窓からは

広がる木々の緑が見えるらしい。

是非見てみたいものだ。

当ホテルには11軒のレストラン、

飲食のお店がある。

食通たちに愛されたパレスホテルの

伝統を継承しながら、

新たな感性で創り上げられる

パレスホテル東京の料理の数々を

楽しむことができる。

その内いくつかを紹介しましょう。

いぜんから定評のあるフランス料理の「クラウン」。

エントランスはインスタ映えのするデザインだ。

正面の光はワイングラスに見えてしまう。

6階のラウンジバー「プリヴェ」。

雰囲気の一端がちょっと垣間見えた。

なんとなく大人の香りを感じる。

やはり6階の日本料理「和田倉」。

入って行く所の壁面が和田倉と言うと

江戸城の石垣に見えてしまうから不思議だ。

外のアプローチに出ると

建物の壁が一面迫力のある石垣状態。

やはり江戸城の石垣は

設計の中で生かしたいという思いが

あったのだろう。

 


令和 IN 皇居

2019-05-19 06:08:23 | 旅 ~東京

令和の新しい時代を迎えて3日目。

連日報道された皇居がどんな雰囲気なのか、

肌で感じたくなり久し振りに皇居へ向かった。

東京駅のドームのコンコースには

「祝 令和元年 天皇陛下御即位おめでとうございます」の

横断幕が迎えてくれた。

永年工事が続いていた東京駅丸の内の駅前広場も

工事が完了し(平成29年12月7日)、

広々とした空間に生まれ変わった。

 この通りは行幸通りといい、

大正12年の関東大震災の復興再開発の際に作られた。

(大正15年7月開通)

この通りは天皇の行幸(いわゆる外出)及び

信任状捧呈式に向かう外国大使の専用道として使われた。

もう一枚の写真には逆に行幸通りから見た東京駅。

約100年前(大正13年)に辰野金吾が設計し、

創建された当時の姿を忠実に再現する為、

5年以上をかけ平成24年リニューアル工事が完了した。

最近都内でチョコチョコ見かけるゴーカートの一団。

この日もコスプレに変した外国人グループが

春の風を受けながら気持ちよさそうに滑走していった。

行幸通りと日比谷通りの交差点で交通事故と遭遇。

何台ものパトカー、救急車が停車している中、

現場検証が行われていた。

車の損傷が結構ひどい。アレアレ!

これより和田倉門に入る。

石垣の所には特別史跡、江戸城跡の案内板が。

それをじっと読む人々。

本当に皇居の整備は素晴らしい。

これが皇居前広場の案内図。

写真が出ているのは二重橋、和田倉噴水公園、楠木正成銅像、桜田門。

この広場は昭和24年に一般開放された。

その後、昭和44年から北の丸地域が解放され

広く国民に親しまれている。

内堀通りに面した濠の角にそびえる櫓が桜田巽櫓あるいは桜田二重櫓だ。

江戸城本丸の東南(辰巳=巽)の方向にあることから名付けられた。

富士見櫓、伏見櫓と並んで

江戸城に残る江戸時代の櫓のひとつで、

三の丸に位置している。

江戸城桔梗濠に面した門が桔梗門で

桜田門外の変で井伊直弼が暗殺された外桜田門に対して、

内桜田門と呼ばれている。

この門を入ると江戸城三の丸ので、

大名などの登域は大手門と、

この桔梗門と定められていた。

現在では、皇居一般参観の入域門となっている。

 

 

 皇居前広場から見た丸の内の超髙層ビル群。

通常のサイズでは全部が入りきれないので

パノラマで撮ってみた。

日本でも有数の美しい近代的風景だと思う。

昭和10年に建設された宮内庁の庁舎。

現在の宮殿とは渡り廊下(紅葉渡)で接しているとか。

住所は東京都千代田区千代田1番1号。

なお、皇居全体が一地域で「千代田区」だそうだ。

ここは江戸城西の丸造営直後に築かれた坂下門。

江戸時代は大奥に近く、

西の丸通用門として利用されていた。

文久2年1月15日(1862年)、

老中・安藤信正がこの門外で水戸浪士に襲われた

「坂下門外の変」は有名。

現在は皇居乾通り一般公開、正月、

天皇誕生日の一般参賀の時のみ、くぐることが可能だ。

いよいよ二重橋エリアへ。

その手前にはこんな立派な車止めが並んでいる。

しかしそれ以外に丸いベンチとしても使われているようだ。

行った時は多くの機動隊の警察官が

二重橋前の広い広場に一生懸命

コーンを並べていた。

聞いてみたら明日(5月4日)に一般参賀が

予定されており、その準備との事。

翌日の報道によると14万人の人々が

参賀に参加されたとの事。

その列は東京駅まで続いたらしい。

二重橋のたもとにある、

警視庁 丸の内警察署の祝田町見張所。

古風だが重厚な造りでお洒落な建物だ。

日の丸が立てられているのが

新しい令和の時代を祝しているようだ。

ここ皇居外苑から二重橋の眺めは皇居を象徴する景色だ。

この前が皇居の正門で

手前に見える橋が「正門石橋」、

奥の橋が「正門鉄橋」。

後方には現存する数少ない

江戸城の櫓の一つ「伏見櫓」が見える。

その右手には樹木に隠れて見えないが宮殿がある。

正門鉄橋は、かつて木橋で、

その下に橋桁をささえるもう一つの橋が

あったため「二重橋」と呼ばれている。

本当に久し振りに二重橋をしみじみと眺めることができ、

新時代「令和」を実感することができた。

ここに来てみて意外だったのが

もっと祝賀モードに溢れていると思ったが、

この親子が日の丸を持って記念写真を撮っていた位で

あとは普段と変わらない光景であったことだ。

若者のグループがいきなり前へ出てきて

ご覧の様なパフォーマンス。

一体何を表現しているのかわからないが、

その息が合った姿はお見事でした。ヤルー!

こちらは外国人グループの観光客。

ツアーガイドさんが説明しているのは

2日前に行われていた天皇即位についてらしい。

手にした新聞記事でわかる。

これが正門石橋と正門鉄橋。

この二つの橋を総称して、

「二重橋」と呼ぶ人も少なくないそうだ。