1971年に開業したドバイ博物館。1787年に建造された
アル・ファヒディ砦の一部を利用したもので、ここは首長の居住場所だった。
この建物はドバイに現存する一番古い建物で、30分でドバイの歴史が
一気に学べるドバイツアーの定番的存在だ。
外には古代からアラビア海、インド洋で活躍した伝統的な
木造帆船「ダウ船」がモニュメントとして展示してある。
このダウ船は現在でも造船しているらしい。
入口の扉はまるで堅牢な要塞のようだ。
昔の首長もこの様な粗末な椰子の家で生活していた。タワーみないなものは
ウインドタワーで熱気が下りると冷却される仕組みになっている。
この砦はその後刑務所になり、そして統治者の住居、政府になった。
現在は博物館となり、年間で100万人以上来場している。
昔のドバイにはフラミンゴが生息していたらしく、その剥製が
空を飛んでいるのが如く展示してある。
1930年代から1990年代まで変わったドバイの歴史、街の風景が
パネルで分かりやすく展示してある。1966年に海底油田が
発見され、1979年から高層ビルが建ち始めた。こんな短時間で
こんなにも変わってしまうものかとドバイのダイナミズムに驚きを覚える。
伝統的な王様の衣装、昔のスーク(市場)の様子や、人々の生活
砂漠やオアシスの日々、真珠の歴史などを蝋人形を使って
ドバイの発展の模様を展示している。
最後にスーベニアショップに出てくる。
こちらはオールドドバイアルファヒディ歴史地区(バスタキア地区)を散策。
ここを歩いて行くと時間を超えて昔のアラブの街に迷い込んだ気分になった。
城壁の壁は一見するとブロック状の石を積んで造ったようだが
よーく見ると珊瑚の化石を積んで出来ている。
狭い道幅に同じ色彩の古い建物が迷路の様に続いている。
近代都市ドバイの中でここだけは歴史を感じさせる施設で、
今中東にいるんだという実感が湧いてくる。
日中は11月というのに40℃を超える直射日光。涼を求める為の
パティオが必要なのがよくわかる。因みにドバイでは雨が降るのは1年で3日位だそうだ。
隣りにはモスクが見えた。UAE国民のほど全てがムスリム(イスラム教)で
あるが約78%がスンニ派で22%がシーア派となっている。
スンニ派とシーア派の違いは大きく5つ。
1、後継者についてシーア派は預言者ムハンマドの義理の息子に
対して、スンニ派は指導者は世襲される必要がない。
2.義理の息子イマーム・アリーとその子孫をシーア派は崇拝し
年に1度巡礼する。
3.イスラム教社会の約90%はスンニ派。中東諸国の政権は
2派に分かれている。イランとイラクはシーア派でUAEはスンニ派。
4.礼拝スタイル スンニ派は両腕を組んで、日に5回拝礼、シーア派は
腕を組まないで日に3回拝礼。
5.シーア派の方が階層構造による統制が強く、生存する
宗教指導者らを信奉している。スンニ派は過去の宗教指導者たちが
記した学術書物に従っている。