1964年にスウェーデンで始まった
「刑事マルティン・ベック」シリーズの第一弾です。
日本で20年くらい前に出版されたものは、
原語ではなく英語版の日本語訳だったそうですが、
新装版としてスウェーデン語から直接訳したとのこと。
旧訳版は読んだことないのでどちらが良いとか言えませんが
今回の柳沢由美子氏訳は、とても読みやすくておススメ。
良い意味で時代を感じさせない読み口です。
このシリーズは、4作目の『笑う警官』が最も有名で
私もまずそちらを読んでしまったのですが、
新装版の刊行も『笑う警官』が先だったようです。
まあ、刊行順に読まないとまったく楽しめない
というシリーズではないので、問題なし!
というか『ロセアンナ』も『笑う警官』同様
刑事たちの地味~で地道~な捜査の積み重ねです。
大枠のスタイルは最初から確立していたのだな、と。
刑事一人ひとりの個性や多面的な捜査のアプローチは、
『笑う警官』の方が際立っていたと思いますが。
タイトルのロセアンナは、身元不明だった被害者の名前で。
名前がわかるまでも結構なページ数で、
そこから、どんな女性か、どういう行動をとるタイプか、
事件前後はどんな様子だったのか、
「ロセアンナ」という名前だけの存在に
刑事たちの地味~な捜査によって、
彼女の人となりがどんどん肉付けされていく過程が
なんとも惹き込まれます。
個人的には、スウェーデンの小説という括りでは
ラーソンの『ミレニアム三部作』よりはるかに高評価です。
(というかミレニアムの病的な女性蔑視表現を読んで
スウェーデン怖いいと思って引いていた)
「刑事マルティン・ベック」シリーズの第一弾です。
日本で20年くらい前に出版されたものは、
原語ではなく英語版の日本語訳だったそうですが、
新装版としてスウェーデン語から直接訳したとのこと。
旧訳版は読んだことないのでどちらが良いとか言えませんが
今回の柳沢由美子氏訳は、とても読みやすくておススメ。
良い意味で時代を感じさせない読み口です。
このシリーズは、4作目の『笑う警官』が最も有名で
私もまずそちらを読んでしまったのですが、
新装版の刊行も『笑う警官』が先だったようです。
まあ、刊行順に読まないとまったく楽しめない
というシリーズではないので、問題なし!
というか『ロセアンナ』も『笑う警官』同様
刑事たちの地味~で地道~な捜査の積み重ねです。
大枠のスタイルは最初から確立していたのだな、と。
刑事一人ひとりの個性や多面的な捜査のアプローチは、
『笑う警官』の方が際立っていたと思いますが。
タイトルのロセアンナは、身元不明だった被害者の名前で。
名前がわかるまでも結構なページ数で、
そこから、どんな女性か、どういう行動をとるタイプか、
事件前後はどんな様子だったのか、
「ロセアンナ」という名前だけの存在に
刑事たちの地味~な捜査によって、
彼女の人となりがどんどん肉付けされていく過程が
なんとも惹き込まれます。
個人的には、スウェーデンの小説という括りでは
ラーソンの『ミレニアム三部作』よりはるかに高評価です。
(というかミレニアムの病的な女性蔑視表現を読んで
スウェーデン怖いいと思って引いていた)