鮎川俊介の「幕末・明治の日本を歩く」

渡辺崋山や中江兆民を中心に、幕末・明治の日本を旅行記や古写真、研究書などをもとにして歩き、その取材旅行の報告を行います。

2014.夏の取材旅行「青森~竜飛~十三~鰺ヶ沢」 その2

2014-08-31 08:21:37 | Weblog
この取材旅行で携行した本は『北前船 寄港地と交易の物語』加藤貞仁=文 鐙啓記=写真(無明舎出版)というもの。帯には「大阪から北海道まで日本海回りで往復、米やニシンを中心に古着や石材、日用雑貨など、あらゆる商品を売買した北前船は『動く総合商社』だった!」と記されています。その「動く総合商社」北前船の寄港地を実際に走破して、文章と一千点余の写真でまとめた「歴史探訪ガイド」が、この『北前船 寄港地と交易の物語』。出版元である「無明舎出版」は、秋田市にある地方出版社であり、手元にある「2008夏」の新刊案内(大きさが新聞の一面ほどもあるもの)を見ても、読んで見たいと思わせる魅力的な本を多数出版しています。目次を見てみると、「若狭」「越前敦賀」「九頭竜川流域」と、私の出身県である福井県に関することも記されており、コラムで「三国の船箪笥」というのも取り上げられています。今回取材先として目指したところは、「津軽」「男鹿・能代」「由利・土崎」にあたります。「目次」の次のページの「主な北前船寄港地と関連地」を見ると、北海道の沿岸から日本海側、そして瀬戸内海地方と、寄港地や関連地が数珠なりになっています。おそらく2008年の夏に購入した本ですが、「北前船」というものを、実地踏査を踏まえて総合的にまとめあげた本として、その豊富な写真とともに楽しく読んだ記憶があります。訪ねた道府県市町村は「18道府県182市町村」に及ぶという。巻末に載っている「主要参考文献」や「一般公開されている北前船関連施設」も、大変参考になるものです。今後も私の貴重な「先達」(せんだつ)となる本だと考えています。 . . . 本文を読む