「県政オンブズマン静岡(静岡県庁の光と闇)~よりよき未来のために~」管理人のブログ

注)teacupブログから移転の2022年5月以前の投稿には、文字コードの違いから多くの文字化けがあります。

暫定規制値を超えないから安全という根拠はないのに安全宣言の怪

2011-05-18 19:44:00 | ノンジャンル
検査したら規制値超えそうだから荒茶の検査をしたくない(http://navy.ap.teacup.com/hikaritoyami/776.html)というだけでも呆れる話だが、今日は静岡空港アピールで熊本訪問し戻ったばかりの知事が、かつての菅のカイワレパフォーマンスを彷彿させるお茶がぶ飲み安全宣言を茶娘十数人とともに法被姿で行った。

既に静岡市で生葉から138.77Bq/kgの放射線セシウムが検出されていることは県自体が公表の事実である。
だいたい、福島の原発事故後に設定された我が国の暫定規制値500Bq/kgを下回ったことと「安全」とが同視できるものなのか。

そもそも、WHOの基準では野菜が10Bq/kg、水は1Bq/kgが基準だ。
500Bq/kgというのはWHOの「餓死を避ける為に緊急時に食べざるを得ない非常事態時の数値」1,000Bq/kgの半分であって、知事の「安全」と言い切る根拠がまったく不明だ。(発がんとの因果関係が不明ということと安全であるということとは別である。)
さて、県は相変わらず他の農産物はもちろん懸念が広がる海産物、特に海藻類でさえ検査しようとしない。
環境モニタリングが異常値を示さないからというが、大気中の値と土中・水中の値は別物、これではもう1回福島で爆発がない限りしないというに等しい。
既に拡散している可能性が高いのだから調べるべきである。
最近の調査の中にはセシウムは検出されているが要素が検出されていない例が多々見られるが、これなどは半減期の極めて短いヨウ素だけが検出値以下となったとも読み取れる。すなわち、検査の時期を失したということだ。
刻一刻と行政の不作為による被害が広がっていく。生命への危険の除去を最優先としないとは、いったい何のため、誰のための行政なのだろう。

<参考リンク>
http://icbuw-hiroshima.org/wp-content/uploads/2011/04/322838a309529f3382702b3a6c5441a31.pdf
「評価の根拠に不確実性があるため、乳児、子ども、青少年に対しては、1kg あたり4Bq 以上の基準核種セシウム137 を含む飲食物を与えないよう推奨されるべきである。成人は、1kg あたり8Bq 以上の基準核種セシウム137 を含む飲食物を摂取しないことが推奨される。」(ドイツ放射線防護協会)

静岡県、検査をすると規制値超えるので放射能検査対象から除外するよう国に要望

2011-05-18 07:30:00 | ノンジャンル
まったく呆れる。

昨夜のネットの毎日新聞社のニュースで、国(厚労省)が16日に安全管理のため荒茶(加工後飲用前の段階の茶葉)も検査対象にとしたことに静岡県が反発したというものだ。

荒茶にすると生葉の放射性物質が濃縮(約5倍といわれる)され規制値を超えることが見込まれるための反発だ。
県は、
「荒茶は消費者が直接口にするものではない」
「生葉と飲用茶で規制値を下回った茶葉が、荒茶で規制値を上回る矛盾が生じる」
というが、
生葉に比べれば荒茶の方こそ消費者に近いものであり、
荒茶で上回るのは理であり科学的事実であって、矛盾ではない。

見ざる言わざる聞かざるで、なにか問題が起きない限り農水産物を検査しないという静岡県の本性をみたような出来事だ。

こんなことでは、静岡県の検査自体の信頼も揺るごう。