「県政オンブズマン静岡(静岡県庁の光と闇)~よりよき未来のために~」管理人のブログ

注)teacupブログから移転の2022年5月以前の投稿には、文字コードの違いから多くの文字化けがあります。

天下り三セクの赤字に12億5千万円支援

2008-12-03 21:43:24 | 日記
今日は県民との意見交換との名目で下田総合庁舎において知事と地域の観光協会や経営者らとの意見交換が行われた。
普段なら庁舎内で開かれる会議によって何の影響もないのだが、さすが将軍様。
昼休みを告げる庁舎の12時のチャイムを止めてしまった。
12時半からの会議の前の将軍様御休息中にチャイムなどお聞かせするのは御迷惑になるとの下々の配慮らしいが、これを当たり前と思う意識が理解できない。
ただ、この意識が空港立木問題の知事への報告の遅れや耳触りのよい楽観的報告につながったのだろうと思うと、彼の裸の王様ぶりが招いた自業自得ともいえなくない。
県庁はもはや県民のためというよりも将軍様のために将軍様の方を向いて存在しているということなのだろう。
さて、今日の新聞各紙には赤字続きの第三セクター天竜浜名湖鉄道に12億5千万円支援するとの記事が。
09年度から5年間で12億5千万円を県が半分、残りを6市町で折半するということだが、この鉄道、利用者年間約160万人のうち63万人程度が通学での利用というから確かに公共交通機関として重要である。
問題は天下り第三セクターという特異性だ。
この天竜浜名湖鉄道といえば、かつて県職員からこの鉄道の社長として天下った中山祐次がまず思い浮かぶ。
02年に発覚した県の裏金事件の時には天竜浜名湖鉄道社長から県代表監査委員として渡りをしていて隠ぺいに大いに貢献したが次々にぼろが出て県監査の御用機関ぶりの露呈と県職員の相次ぐ逮捕者によって最後には事実上更迭された経過は当ホームページでも取り上げたところである。http://www2.ocn.ne.jp/~sizuoka1/uragane.html

その天竜浜名湖鉄道であるが、ちなみに、県税による援助は毎年行われており、本年度県予算でも天竜浜名湖鉄道への助成は5千万円に及ぶのだが、さすがに今般の多額の補助金支援方針を受け「第3セクターとしての特有の甘えを排除する」などとして人件費抑制にも取り組むようであるが、何をいまさらであろう。

しかし問題はこれで終わらない。
今後は、通学の利用どころか40万人程度の利用でその多くが物見遊山の観光客に天浜線を優に上回る県税を投入し、天下り第3セクターの富士山静岡空港株式会社を支援することが決まっており、もはや財政規律も優先順位もあったものではなく、役人系列企業の擁護姿勢が顕著である。
開港延期も民間企業と違って税金で面東ゥてもらえるので損害もないことも別格だ。
一方で地方の住民の足となっているバスは撤退し、医療機関への足にも不便をきたしている。
その医療においても今日の御用新聞にさえ載っていたが、2日に厚生労働省が発表した人口10万人当たりの病院勤務医師数では全国都道府県順位でワースト5というありさま。
特に賀茂地域では専門的な医療機関がなく多くの患者が東京や神奈川の病院のお世話になっておりその交通費の負担に苦しんでいるが、県の関心はもっぱらイベントで御用新聞社を潤すとか公共事業で土木業者を支援するとか天下り企業や支援業界のことばかりである。

向く方向を間違った行政は社会全体が順調な時は問題ないが、これから続く不況下では明らかに罪だ。
国も県もすべてが再構築のときに来ている。