明るく正しく強いブログ

朝昼晩、時間を問わず飲んで喰って面白おかしく過ごす人生を歩みたいです。※旧名「日が沈む前に飲む酒はウマい」

私を過ぎていったカルボナーラたち

2017年08月19日 | 洋食屋さん
【見出しのタイトルはインパクト重視で!】
昔うっかり受講した、ライター講座で教わったテクニック(笑)を、今回のブログタイトルに使ってみた。
古い週刊誌でよく見かけた、二流女性タレントの独白記事みたいでいいでしょ。

私がガキの頃、スパゲティはナポリタンとミートソースの二択で、カルボナーラは未知の料理だった。
18歳のとき、初めて食べたカルボナーラは、特にウマいとは思えなかった。値段もラーメンやうどんより割高だったし。
その後、他の店でも食べてみたけど、感想は同じ。まだ、カルボナーラが今ほどメジャーではなかったためか、
「よくわかんねえけど、玉子とベーコン入れときゃいいんだろ?」的な、いい加減な調理もよく見かけた。
今でも営業しているのかは知らないが、渋谷の井の頭線駅近くに、ちょっと珍しい屋台のスパゲティ店があった。
そこでカルボナーラを頼んだところ、麺と一緒に玉子とハムと玉ねぎを炒め、特に味付けもしないまま皿に盛られ、
「ヘイお待ち! お好みでそこの醤油や塩をかけて喰ってくれ」と提供された(苦笑)。
バッチリ固まった炒り玉子と、やや焦げたパスタに、醤油を垂らし…あれこそ、人生最悪のカルボナーラだったな。

初めてカルボナーラを「ウマい!」と思ったのは、今から20年ほど前、友人に連れていかれた吉祥寺駅近くのバー。
ずいぶん前に閉店したため、もはや店名すら覚えていないが、そこのカルボナーラは、とにかく濃厚だった。
クリームソースはもちろん、ベーコンやチーズの風味も、それまで食べたものとは全然違っていた。
それからは、カルボナーラだけを目当てに、何度かその店に通った。
バーなのでウーロンハイは置いてなく、ソフトドリンクを頼むのも、なんだかカッコ悪いかな、と思い、
「すいません、カルボナーラと…マティーニ」などと、酒に無知だったゆえ、謎の注文をしたこともあった。
念のため記しておくが、カルボナーラとジンは合わないから気をつけよう。

以後、カルボナーラ愛好家になった私は、専門店や洋食店に喫茶店など、いろんなお店で食べ回っている。
以下で、今年「私を過ぎていったカルボナーラ」…要するに今年食べた分を紹介していく。
まずは、新宿紀伊國屋書店の地下食堂街にある、生パスタの店『JINJIN』


生パスタならではのモチモチ食感が特徴で、ドリンク付きで760円と、価格もリーズナブル。
ただ、皆さんもお気づきだろうが、脇のトマトソースがジャマなんだ
昔は、メニュー表示も「カルボナーラ(トマトソース)」となっており、
カッコ・トマトソース・カッコトジルの記載が気になり、いまいち食欲をそそらなかった。

続いても、生パスタの店で、兵庫県三宮でみつけた『POTA PASTA』

※追記 現在は閉店した模様

ここは駅近くなのに、値段は380円~とさらに安く、写真の「究極カルボナーラ」はなんと500円!
他には「奇跡のボロネーゼ」550円、「伝説のミートソース」460円など。ネーミングはともかく、安いのは間違いない。
その分、厨房の店員の態度は、あまり良くなかったが、この値段なら文句は言えない。
調べたら、東京の渋谷や大森、北千住にも支店があった。北千住も、店員のガラが悪そうだな(←偏見)。

こちらは、私が学生時代に数度通った、下高井戸にある専門店の某。


昔は違う店名だったが、当時のオーナーから現オーナーが引き継いだらしく、店の場所やメニューは同じ。
若く金がない頃は「ちょっと高いよなあ」と思ったメニューは、その後もしっかり値上げされており、
カルボナーラ並で1300円。トシとった今でも高いと感じてしまった
それより気になったのは、厨房の男性店員(現オーナーか?)の態度。客が来ても挨拶はせず、ムスッとしているくせに、
調理が終わるたびに、フライパンなどの調理器具を洗い場にバターンとぶん投げ、皿を拭く時はガチャガチャ音を出し、
洗い終わったスプーンやフォークは、置き場にガシャーンと、わざわざ叩きつける。
コイツは、大きな音を出さなきゃ気が済まない下等動物なのか?
味は普通だが、高く量少なく、調理人がバカでは、残念ながら二度と行かない店リスト入り決定。
一応、店名は出さないでおくが…あっ、しまった、皿の上の方に書いてあったか(←わざと)。
追記 ネットでも「男性店主の態度が悪い」と批判されていた、上記店舗『虫の巣』は、2023年1月で閉店した模様。
別のオーナーが営んでいた、『ソープオペラ』という屋号の頃は、いい雰囲気のお店だったのに…。


続いては、ちゃんとしたお店を。西荻窪南口のバー『エピグラム』


店内はいわゆるオシャレなバーで、私のような薄汚い男は明らかにアウェイだったが、
店主が陽気な方で、いろいろと話しかけてくれたので助かった。
そんな店主が作るカルボナーラは写真の通り、横長の皿に盛り付けられた、クリーム多めのまろやかな仕上がり。
価格は1000円だが、雰囲気の良いバーで、しかも深夜の時間帯にしては破格。
先述の吉祥寺のもそうだったが、バーのパスタ料理は意外とおいしい!
私が自宅で作るのも、同級生が昔やっていたバーで出していた、カルボナーラの調理方を教わったものだ。

そんな私が、今年最も気に入ったカルボナーラもやはり、西荻窪のバー『最後に笑え』のもの。


以前、当ブログでも紹介したが、こちらは、カウンターとテーブルひとつだけの小さなバーにもかかわらず、
店主の吉田さんの人柄と手製の料理を目当てに、連日、入れ替わりでお客さんが訪れる。
フードメニューは定番・限定いろいろあるが、このカルボナーラ1000円は、すぐに完売した人気商品。
たくさんのベーコンとチーズ、そして濃厚なソースとの組み合わせが最高!
ただし、注文が入ってからベーコンをじっくり炒め、ソースを作り始めるため、提供までにやや時間がかかり、
店主自身も「メンドくさいから当分やらない(笑)」とのこと。それは残念…。
現在ではこのカルボナーラが、日本一ウマいと個人的には思っている。
最近の店主は、メニューに油そばを入れることが多く、実際こちらも絶品なのだが、
年に1度くらいは、カルボをやって欲しいなあ…と切望している。
コメント
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