4ヶ月ほど前、「私が一番ウマいと思う餃子」というタイトルで紹介した、
国分寺『ぴぐもん』が、なんと、先月の中旬に閉店していたことが判明。
残念ではあるが、同じオーナーが『ヤマタニ餃子店』というお店を、世田谷区の千歳船橋で営んでいるので、
その、わたくし正田が認定する(←価値ナシ)世界一ウマい餃子は、今後も食べられるのが幸い。
なお、ヤマタニ餃子店は、ぴぐもん閉店の1ヶ月前に、隣駅の経堂にも支店を出しており、
昨日、その経堂店に行ってみたところ、予想どおりオーナーがいた。
「どうもお久しぶりです」と挨拶し、さっそく餃子&ホッピーセットを注文。
久々にオーナー自らが焼いた餃子を食べたが、やっぱりおいしい。
※写真は撮り忘れたので、以前の流用
さらに、ホッピーの中外を数回お替わりしたあと、ぴぐもんにはなかった「旨辛水餃子」を追加注文。
ピリ辛スープでさらに酒がススム。ただ、この日のヤマタニ餃子・経堂店は、私以外は女性客ばかり。
17時に早くも酩酊(開店は15時)している男に対し、世田谷マダムの視線は冷ややかだった気がする。
さて、ここからが今回の本題。
私が一番ウマいと思う餃子店は「ぴぐもん=ヤマタニ餃子店」なのだが、
私が一番好きな餃子店は、もう何年も前から、高円寺の『赤天』だったりする。
好きになった理由はいろいろあるのだが、まずは、お店の外観を見ていただこう。
(C)高円寺庚申通り商店街
庚申通りの終わり、早稲田通りに出るちょっと手前に店舗がある。
営業時間は、基本的には夜の2時間半だけ、そして、店内席数はカウンターの5席のみ。
上着などの荷物が多い冬場や、デブの客がいれば、さらに席数は減る。
なので、お客の大半はお持ち帰りを利用するため、地元民でも店に入ったことがある人は少ないとか。
気になるメニューは、さすがは「餃子専門店」と掲げているだけあって、品数を絞っており、
餃子とビールのみ。ストイックだ。
1人前7個250円で、店内・持ち帰り問わず、2人前以上からの注文。
消費税や野菜の高騰のため、ここ数年で30円ほど値上げしたが、創業から36年間で、50円しか値上げしてないそう。
個人店なのに、大手チェーンの『餃子の王将』より安い(東日本の王将は6個で259円)のはすごいね。
価格は安いが、店主は一切手抜きなく、早朝から閉店後の深夜まで、ほぼ一日を仕込みに費やしている。
国産の肉と野菜を使用した具材はもちろん、皮までもが自家製だ。
先述の通り、席数が少ないにもかかわらず、入店できる幸運に恵まれた際は、
店主渾身の餃子を、ビールとともに(※お酒がダメな方はお水で)食べさせていただこう。
ビールは中瓶のみで1本500円。以前はキリンラガーだったが、最近はサッポロの赤星が多い。
卓上には、醤油と酢と自家製ラー油の他、自家製の黄色い味噌ダレが。
味噌多めが私の好みだが、酢をたっぷり使うのが店主のおススメらしい。
いずれにしても、赤天オリジナルの味噌ダレは必須だと思う。タレだけ売って欲しいくらいだ。
私はだいたい、餃子が焼けるまでは、各種調味料を混ぜて味噌主体のタレを作り、
それをハシにつけ、ツマミ代わりに舐めながら、ビールを飲む。セコイだろうけど、ウマいぜ。
しばらくすると、餃子が焼きあがる。2人前で14個だ。
こちらは3人前の21個。
他にも写真はあるが、いかんせんメニューは餃子だけだし、ほぼ同じアングルなので、掲載は控えておく。
パリッと焼けた薄皮の中には、野菜多めの具が詰まっている。軽い歯触りとあっさりした味付けなので、
冗談ではなく、何個でも食べられる。
実際、いっぺんに10人前食べた猛者もいるそうだし、私自身も、5人前たいらげる女性客を、この目で見たことがある。
普段の私はだいたい、2×2の4人前にビールが2~3本。最高記録は6人前。
席数が限られているので、食べたらさっさとお会計し、退店するのがマナーだ。
赤天の魅力は、餃子自体の安さや美味しさもさることながら、
外から店内が見えないゆえの神秘さ(?)や、運よく座れたことへの優越感(??)なども含まれるのかもしれない。
無論、ここは席さえ空いていれば気軽に入れるし、タチの悪い常連客なども、見たことはない。
店主も、一見頑固そうな印象を受けるが、実は気さくな方で、いろいろと話しかけてくれる。
そう、この店主のキャラこそが赤天最大の魅力であり、私を長年、惹きつけている理由でもある。
ただ、さっき「一見頑固そう」と書いた店主は、実際に頑固というか、ちょっと怖い面もあったりする。
そのひとつが「マスコミ関係の取材は一切お断り」。
私が尊敬している某著名ライターが、こちらの店に何度か通ったあげく、雑誌への掲載をお願いしたら、
「取材のために来ていたのか!」と烈火のごとく怒鳴り散らし、追い払われたらしい。
店主が怒鳴ったのを見たことがないので、その逸話を聞いたときは、エライ驚いたもんだよ。
取材禁止の理由は「イヤだから」だって。店主はほとんど、質問には答えてくれないんだ。
私も今まで、下記のような質問をしてきたが、すべて「イヤイヤ…」と手を振り、回答を拒否されてしまった。
○一日にどれくらい餃子を作るんですか?
○餃子の作り方は? せめて原材料だけでも。ダメなら味噌ダレの作り方だけでも…(←しつこい)。
○餃子とビール以外は置かないんですか?
○赤天という店名の由来は?
○そもそも、店主のお名前は?
○神戸に『赤萬』というよく似たお店がありますが、関係はあるのですか?
餃子の作り方を聞くのは我ながら図々しいが、名前すら教えてくれないとは…。
店主は、自身のことを僕でも私でもなく、なぜか「餃子屋」と呼ぶ。これは、餃子職人であることの誇りかもしれない。
あと、最後の神戸赤萬との関係をたずねたら、ちょっと不機嫌になった。他店のことはあまり話さない方がいいみたい。
ちなみに、こちらが赤萬餃子の写真。
メニューは餃子とビールのみ、注文は2人前からで1人前7個、自家製味噌ダレなどの共通点の他、
皮の三ヶ所をつまんで三角状に具を包んでから二辺を併せる、という餃子の形成方法も一緒だった。
赤萬は赤天より16年早い1965年創業だが、かつて名古屋に赤天という餃子店があり、店主はそこで修行したという噂もある。
いろいろ謎の多い赤天だが、これからもせっせと通い、すべての謎を店主から聞き出してみたいものだ。
赤天
東京都杉並区高円寺北2-41-16
高円寺駅から徒歩約8分
営業時間 18時半~21時 売り切れによる早じまいもあり
定休日 水曜、年末年始
※一応、電話予約もできますが、大人数で訪れるのは控えましょう
国分寺『ぴぐもん』が、なんと、先月の中旬に閉店していたことが判明。
残念ではあるが、同じオーナーが『ヤマタニ餃子店』というお店を、世田谷区の千歳船橋で営んでいるので、
その、わたくし正田が認定する(←価値ナシ)世界一ウマい餃子は、今後も食べられるのが幸い。
なお、ヤマタニ餃子店は、ぴぐもん閉店の1ヶ月前に、隣駅の経堂にも支店を出しており、
昨日、その経堂店に行ってみたところ、予想どおりオーナーがいた。
「どうもお久しぶりです」と挨拶し、さっそく餃子&ホッピーセットを注文。
久々にオーナー自らが焼いた餃子を食べたが、やっぱりおいしい。
※写真は撮り忘れたので、以前の流用
さらに、ホッピーの中外を数回お替わりしたあと、ぴぐもんにはなかった「旨辛水餃子」を追加注文。
ピリ辛スープでさらに酒がススム。ただ、この日のヤマタニ餃子・経堂店は、私以外は女性客ばかり。
17時に早くも酩酊(開店は15時)している男に対し、世田谷マダムの視線は冷ややかだった気がする。
さて、ここからが今回の本題。
私が一番ウマいと思う餃子店は「ぴぐもん=ヤマタニ餃子店」なのだが、
私が一番好きな餃子店は、もう何年も前から、高円寺の『赤天』だったりする。
好きになった理由はいろいろあるのだが、まずは、お店の外観を見ていただこう。
(C)高円寺庚申通り商店街
庚申通りの終わり、早稲田通りに出るちょっと手前に店舗がある。
営業時間は、基本的には夜の2時間半だけ、そして、店内席数はカウンターの5席のみ。
上着などの荷物が多い冬場や、デブの客がいれば、さらに席数は減る。
なので、お客の大半はお持ち帰りを利用するため、地元民でも店に入ったことがある人は少ないとか。
気になるメニューは、さすがは「餃子専門店」と掲げているだけあって、品数を絞っており、
餃子とビールのみ。ストイックだ。
1人前7個250円で、店内・持ち帰り問わず、2人前以上からの注文。
消費税や野菜の高騰のため、ここ数年で30円ほど値上げしたが、創業から36年間で、50円しか値上げしてないそう。
個人店なのに、大手チェーンの『餃子の王将』より安い(東日本の王将は6個で259円)のはすごいね。
価格は安いが、店主は一切手抜きなく、早朝から閉店後の深夜まで、ほぼ一日を仕込みに費やしている。
国産の肉と野菜を使用した具材はもちろん、皮までもが自家製だ。
先述の通り、席数が少ないにもかかわらず、入店できる幸運に恵まれた際は、
店主渾身の餃子を、ビールとともに(※お酒がダメな方はお水で)食べさせていただこう。
ビールは中瓶のみで1本500円。以前はキリンラガーだったが、最近はサッポロの赤星が多い。
卓上には、醤油と酢と自家製ラー油の他、自家製の黄色い味噌ダレが。
味噌多めが私の好みだが、酢をたっぷり使うのが店主のおススメらしい。
いずれにしても、赤天オリジナルの味噌ダレは必須だと思う。タレだけ売って欲しいくらいだ。
私はだいたい、餃子が焼けるまでは、各種調味料を混ぜて味噌主体のタレを作り、
それをハシにつけ、ツマミ代わりに舐めながら、ビールを飲む。セコイだろうけど、ウマいぜ。
しばらくすると、餃子が焼きあがる。2人前で14個だ。
こちらは3人前の21個。
他にも写真はあるが、いかんせんメニューは餃子だけだし、ほぼ同じアングルなので、掲載は控えておく。
パリッと焼けた薄皮の中には、野菜多めの具が詰まっている。軽い歯触りとあっさりした味付けなので、
冗談ではなく、何個でも食べられる。
実際、いっぺんに10人前食べた猛者もいるそうだし、私自身も、5人前たいらげる女性客を、この目で見たことがある。
普段の私はだいたい、2×2の4人前にビールが2~3本。最高記録は6人前。
席数が限られているので、食べたらさっさとお会計し、退店するのがマナーだ。
赤天の魅力は、餃子自体の安さや美味しさもさることながら、
外から店内が見えないゆえの神秘さ(?)や、運よく座れたことへの優越感(??)なども含まれるのかもしれない。
無論、ここは席さえ空いていれば気軽に入れるし、タチの悪い常連客なども、見たことはない。
店主も、一見頑固そうな印象を受けるが、実は気さくな方で、いろいろと話しかけてくれる。
そう、この店主のキャラこそが赤天最大の魅力であり、私を長年、惹きつけている理由でもある。
ただ、さっき「一見頑固そう」と書いた店主は、実際に頑固というか、ちょっと怖い面もあったりする。
そのひとつが「マスコミ関係の取材は一切お断り」。
私が尊敬している某著名ライターが、こちらの店に何度か通ったあげく、雑誌への掲載をお願いしたら、
「取材のために来ていたのか!」と烈火のごとく怒鳴り散らし、追い払われたらしい。
店主が怒鳴ったのを見たことがないので、その逸話を聞いたときは、エライ驚いたもんだよ。
取材禁止の理由は「イヤだから」だって。店主はほとんど、質問には答えてくれないんだ。
私も今まで、下記のような質問をしてきたが、すべて「イヤイヤ…」と手を振り、回答を拒否されてしまった。
○一日にどれくらい餃子を作るんですか?
○餃子の作り方は? せめて原材料だけでも。ダメなら味噌ダレの作り方だけでも…(←しつこい)。
○餃子とビール以外は置かないんですか?
○赤天という店名の由来は?
○そもそも、店主のお名前は?
○神戸に『赤萬』というよく似たお店がありますが、関係はあるのですか?
餃子の作り方を聞くのは我ながら図々しいが、名前すら教えてくれないとは…。
店主は、自身のことを僕でも私でもなく、なぜか「餃子屋」と呼ぶ。これは、餃子職人であることの誇りかもしれない。
あと、最後の神戸赤萬との関係をたずねたら、ちょっと不機嫌になった。他店のことはあまり話さない方がいいみたい。
ちなみに、こちらが赤萬餃子の写真。
メニューは餃子とビールのみ、注文は2人前からで1人前7個、自家製味噌ダレなどの共通点の他、
皮の三ヶ所をつまんで三角状に具を包んでから二辺を併せる、という餃子の形成方法も一緒だった。
赤萬は赤天より16年早い1965年創業だが、かつて名古屋に赤天という餃子店があり、店主はそこで修行したという噂もある。
いろいろ謎の多い赤天だが、これからもせっせと通い、すべての謎を店主から聞き出してみたいものだ。
赤天
東京都杉並区高円寺北2-41-16
高円寺駅から徒歩約8分
営業時間 18時半~21時 売り切れによる早じまいもあり
定休日 水曜、年末年始
※一応、電話予約もできますが、大人数で訪れるのは控えましょう