わにの日々-中西部編

在米30年大阪産の普通のおばさんが、アメリカ中西部の街に暮らす日記

発音記号とアクセント

2014-05-17 | 英語
 地元の日本人補習校、先週は幼稚園担当でしたが、今週からは中学の社会と高校の英語を教えます。「教える」なんて行っても、所詮、私は全くの素人なので、一緒にお勉強、って感じなのですが。社会は教科書と指導書にそって授業をしますが、工夫が必要なのは高校英語です。何しろ、生徒さん達はもう何年も、現地校に通っているバイリンガル。読み物だけのページは口頭で訳してもらうけど、会話の練習のページは流すだけ。日本での受験に備えた文法が主な授業内容になります。だから、ぶっちゃけて言えば、日本風のテスト問題に正解でき、点数を上げるのが主な目的。

 うちのこ達は日本の学校に通ったことはないので、大学生の頃に塾の先生をした時以来、何十年ぶり高校の英語の教科書を見たのですが、ゆとり教育を経て、ずいぶんと内容が優しくなっているというのが第一印象でした。私達が中学の頃に習った某胴体と受動態、助動詞、現在完了形なんかを高校で習うようになっているし、単語もレベルが下がってると思う。私達の頃にはなかった、会話のページがあるのは、昨今の事情を反映してでしょう。でも、一番驚いたのは、未だに発音記号なんかが載ってること!

 現地校に通う日本人の生徒さん達が「一番苦手!」と顔をしかめるのは、意外にも、この発音記号とアクセントの質問なのです。以下の中で発音が違うのはどれでしょう?なんて選択問題を、声に出してみてもいいよ、と、言って答えてもらったのですが、互いに顔を見合わせて、言葉を発音してみて、これ!なんて回答してもらったら、いくつかはハズレという結果に。生徒さんたちのアクセントは、普通のアメリカ人並みで鉛も少ないにもかかわらず、です。日本人の苦手な「L」と「R」の違いなんかは完璧に聞き取れても、曖昧な母音なんかは特に相当に混乱するみたい。発音記号の横にある、口内断面図を見ながら、「舌を歯の裏に当てて、シュ…って、あれっ?何かヘン?」なんて困惑しています。

 発音だけではなく、単語のどこにアクセントがあるでしょう、というのも、苦戦する問題。普通にペラペラと英語で喋れる子たちが、インディペンデント?インディペンデント?はたまた、インディペンデント??うわー、混乱してきたー!と七転八倒している。これらの母音の発音の違いやアクセントの位置の問題、完全にネイティブで、しかも東海岸から南部、西部へと移り住み、母親が英語ネイティブではないので外国語訛りも聞き慣れた、うちの息子達がどこまで答えられるか試してみたいwww

 息子達が、確か小学校の頃に、発音記号というものが有りますと、その存在を教わっていた覚えはありますが、実際にどの発音記号はどんな音なんてことは勉強していません。こちらの英英辞書にも、古いものには発音記号を見かけることがありますが、コンピューターやAV機器でいくらでも正しい発音を耳から覚えることの出来るご時世ですから、実際に英語圏であるアメリカでは発音記号は過去の産物。これぞ当に、日本人が英会話ができない理由じゃないでしょうか?

 妙に、単語一つ一つの「正しい発音」や「正しいアクセント」にこだわるあまりに、スムーズに会話ができない。単語ごとに聞き分けようとするから、リスニングも苦手。文法を基礎からしっかり学ぶことは、日本の英語教育の素晴らしい点だと思うのですが、CDやコンピューターを通して、いくらでも「正しい」発音約セントに触れることの出来る現代において、発音記号を覚えて、それを基に英語の単語を発音する意味は本当にあるのでしょうか?

 本当に、日本人の英語力を伸ばしたいと思っているのなら、今まで通りに文法やスペルをしっかりと教えてくと同時に、会話や発音に関する教育法は抜本的に買えなければならないと思います。教科書に会話練習のページアがあるのはいいけど、発音記号をまる覚えして、それを基に発音してたんじゃ、実践的な会話力とやらは、身につかないと思う。

口の中の舌の位置を気に留めて発音すると、通じる英語が喋れる?ない、ない!

 アメリカやイギリスの子供は、耳で覚えて英語をしゃべる。日本の子供達も、日本語を耳で覚えて、日本語をしゃべる。会話力も、美しい英語(または日本語でも同じだけけど)を話すには、理論ではなく、実際に聴いて、真似して言ってみるのがいいんじゃないかな、と、思う、在米20年以上、未だに「L」と「R」が聞き分けられない私なのでありました。コレクト?集めんの?直すの??(collectとcorrect、ね)

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