わにの日々-中西部編

在米30年大阪産の普通のおばさんが、アメリカ中西部の街に暮らす日記

13時間喋り続けた男(米国議会の真面目な話です)

2013-03-07 | 時の話題
 いやー、昨日の上院議会での、ジョン・ブレナン対テロリズム顧問・大統領補佐官のCIA長官任命に物申すの、ケンタッキー州のランド・ポール共和党議員の13時間に渡るフィリバスター(議事障害)は凄かったらしいですねぇ。あんまり長くてしつこいんで、つい私の文章も長くてしつこくなってしまいますよ。「アメリカ国内で、アメリカ人を無人機(ドローン)で攻撃するつもりなんか?どないや?どないなんや~!?!ここではっきり白黒つけてんかぁ!ブレナンはんは、アフリカやら中東とかで無人機を使って暗殺を命じてきたお方や。ほんまに、無人機でわしらアメリカ人を殺しに来ぉへんのか、ホンマか、ゴルァ!」と紛糾し続けること半日以上、対する司法長官の返答は「No」の一言… とは省略し過ぎでも、要は「たとえオバマ大統領でも、国内の先頭に関与してないアメリカ人を攻撃する権限はありません。オバマ大統領も、そんなことをする気はございません。だから安心してください」ってことでご納得いただき、今日やっと、ブレナン大統領補佐官のCIA長官任命を63対34の大差で賛成多数、承認、可決。

 いやー、13時間喋り続けたポールさんもお疲れさんだけど、付き合わされた上院議員の皆さんもお疲れ様。政治家ってのは、本当に体力勝負なんですねぇ。だいたい、強靭な体力がないと選挙戦も戦えないでしょうし、皆さん、お達者なことで何よりです。ところで、ポール議員のフィルバスターの書き写し全文が、LA Timesのサイトで読めますので、お暇な方はどうぞ。全部で33ページあります。書き写した人もご苦労さんです。

 揉めに揉めて延長し、結局、1ヶ月もかかった聴聞会ですが、その人件費だの電気代だの議会維持費だのって費用も、私らの税金が使われてんですけど。共和党側は、アメリカ人外交官ら4人が殺害された昨年9月11日のリビアでの攻撃と、国外の過激派殺害計画に関する、オバマ政権の機密文書を俺らにも見せろ、でないと、ブレナンを承認してやんないぞ、って、話だったんですが、結局、そっちの話はどうなったんでしょうか?私にはよく分からない…

 ともあれ、派手なオバサンと不倫の挙句、CIA長官職辞任に追い込まれた恥ずかしいおじさん、ペトレイアス将軍の後釜は、スパイ一筋この道25年のブレナンさんに決まりました。その道のプロらしく、恥ずかしい理由で蹴りだされないよう、しっかり身辺を固めてほしいものです。政府高官が変わるたびに、ただでさえ逼迫した財政に負担がかかるんですから。一方、その騒ぎの影で目立たなかったけど、おむすびころりんサインのルーちゃん首席補佐官も、ちゃんと財務長官の任命が可決してます。お札に印刷されることになる、新サインの発表が楽しみです。ルーちゃん財務長官については、過去記事のここを見てください。

 えー、さて、そんなこんなでポール議員が頑張ってた間に、北朝鮮は「ワシントンを火の海にしてやる!」と騒いでるわけですが、アメリカの反応は「あ、そう」てなもんらしく、各ニュース機関の扱いも小さい。アメリカまで飛ばすつもりが、届きませんでした、なんてとばっちり食うの嫌だから、もうちょっとマジメに対応してあげてよぉ(TT)

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