わにの日々-中西部編

在米30年大阪産の普通のおばさんが、アメリカ中西部の街に暮らす日記

IMF対ウーマノミクス

2018-10-05 | 時の話題
なんだか昨日ボヤいた内容に、さりげに関連あるような、今日の気になったニュース記事。昨日の記事のネタは、


ですが、人の振り見て我が振り直せじゃないが、今日は日本がIMFに突っ込まれたニュース。

【AFP=時事】来日中の国際通貨基金(IMF)のクリスティーヌ・ラガルド(Christine Lagarde)専務理事は4日、根強い低インフレと成長の鈍化、急速な高齢化に直面している世界第3位の経済大国である日本に対し、経済政策の全面的な見直しを促した。
中略
 さらに、世界で最も高い地位にある女性の一人で、女性の権利向上を強く訴えているラガルド氏は、日本の労働市場における男女格差是正に向け「もっと多くのことがなされ得る」と述べた。
 安倍首相は、女性の労働力を増やそうと「ウーマノミクス(Womenomics)」を経済政策の中心に掲げてきたが、今週発表された内閣改造で女性閣僚は1人にとどまり、批判が集まっている。
 ラガルド氏は、女性の就労を促してきたことについては評価する一方、「日本の女性の長期雇用を奨励することは、間違いなく今日の課題への対応策の一つになる」という見方を示した。
 世界経済フォーラム(WEF)が発表した最新の世界男女格差年次報告書(Global Gender Gap Report)によると、日本は先進7か国(G7)で男女格差が最も大きく、世界全体では114位。特に経済と政治分野における女性の参画度が低かった

 母国を離れて長くなると、嫌うか「関係ないね」と意識的に無関心になるか、逆に無闇と防衛意識が過剰になる事が多いように思いますが、私は後者で、日本を悪く言われるとむっとする方です。こと、IMFなんかに上から目線で言われると、るっせーよ、いつまで経っても途上国は途上国のまんまだし、人口は増えるし、教育は行き渡らないし、貧困は克服できないし、環境は破壊されるし、何が持続可能ななんちゃらだよ、エラソーなこと言ってんじゃねーよ!それもこれも、てめーらの政策がことごとく失敗してっからだろ、このヤロー!などと、発作的にムカッとしてしまうのです。

 国連開発局(UNDP)が、最初の人報告書を出したのは1990年で、その前年、大学院生だった私はNYCの国連本部でインターンとして、この報告書のための統計分析をしていました。担当は文盲率関連でしたので、男女格差の指標であるジェンダー開発指数(Gender-related Development Index、略してGDI)には関わっていないものの、日本が低いって指摘されてムキムキして反論してたのを覚えています。あの時は、日本と欧米じゃ、「男女格差」の定義が違うんだよ!日本の家庭じゃかーちゃんが財布の紐を握ってんだよ!簡単な比較で決めつめんじゃねー!と、口泡吹きながら騒いでましたが、当時から比べると、指標の導き方もずっと複雑になった現在でもなお、格差が認められるという事実。

 でもね、閣僚に女性が一人しかいないとか、男女格差って数で図れるものだろうか?って疑問は残ります。何事も、量より質じゃない?女性役員が少ないから企業に義務付ける、セクハラを自慢する男がトップを務める、性的暴力を奮った過去のある男が最高裁判事になる… そんなアメリカだって、女性閣僚の数は多い。

 日本の働き方改革や、女性管理職の増員に関しては、個人的な経験から色々思うところがありますが、それはまた別の機会に。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿