わにの日々-中西部編

在米30年大阪産の普通のおばさんが、アメリカ中西部の街に暮らす日記

オブリビオン

2013-08-23 | 映画・ドラマ・本
 今日は地元の海岸でバンドの親睦会がありました。学校からビーチまで、歩いて5分だかんね。私の通った高校も海辺で校舎の敷地と校庭の間に防波堤があるし、父親のわにおの高校も海辺で、不思議な因縁です。何時間も砂浜にいた上息子は、背中や肩が真っ赤。茹でタコか、はたまたロブスターかって感じ。背中バッチン!とやったら怒られた(爆笑) 日焼け止め塗らないからでしょ、って言ったら、だって日焼けしたかったんだもん、だって。そりゃ自業自得だ。

 バンドでは、部員同士の親睦を図るため… と、いうより、理由を付けてつるむため、年に数回、ビーチや部員の家(広~い邸宅に住んでる子がいるんだよね)で集まりますが、今回は特に、新学期前に新入部員と上級生の親睦という立派な名目付き。ハイスクール・デビューは緊張するらしいですが、息子達は新学年初日に既にバンドの先輩を知っていたので安心だったよう。むしろ若息子は、なぜか顔の広い兄のせいで学校中で声をかけられ、どこに行っても名前呼ばれる~とボヤいてたほどw

 その若息子は「砂が嫌い」なので、家でDVD鑑賞。映画の人気は、DVD発売から何日で図書館で借りられるかでも測ることが出来ると思います。人気作品は、貸出予約をする人が多く、なかなか棚に並びません。例えば、「ジャンゴ・繋がれざる者」は未だに借りられない一作。予約(HOLD)には手数料75セントが必要なので、Red Boxより安いけど、待てばタダで借りられるものは、たとえ75セントでも払いたくない私は使わないシステムなのwww

 因みに、Red Boxというのは、1ドル(+税金)で翌日の夜11時まで最新DVDが借りられる、全米展開の貸DVD自販機。写真の右に写ってる赤い箱がそれで、その左は作品一覧のポスターです。映画DVDの他に、ゲームディスクも借りられます。自販機が珍しいアメリカで、高価なDVDやゲームディスクの自販機は矛盾に思えますが、この自販機はクレジットカードかキャッシュカードしか使えず、スーパーの店内や24時間営業のコンビニ前にしか設置されてません。自販機荒らしの目的は現金だし、常時監視下にあって襲われにくい。利便性第一の日本の自販機とは、根本的に違うように思います。

 ともあれ、鳴り物入りで公開したのに、早々に図書館の貸出用の棚に並んでいる作品… 要するに予約する人すらいない作品もあり、今日見た「オブリビオン」も、そんな作品だったようです… って、やっと本題に入った。月が破壊されて荒れ地となった地球の風景がとても美しく、未来的な屋内インテリアがすてきでした。飛行艇のデザインも面白くって、飛行シーンは爽快。これ操縦して空を飛びたい!って思った。しかも、美しい景色はぜ~んぶCGかと思ったら、多くの場面は、アイスランドの未開の地にわざわざ道を作ってセットを組立てて撮影したそうです。流石にお金かかってる!(←でも環境保護的にはどうなの?)

 雲の上の情景も、CGや合成じゃなくて、実際に山上で撮影したフィルムをセットの背後に投影させて撮ったのだそうです。これを応用すれば、壁全体がスクリーンで、プロジェクターを投影して、素敵な景色に囲まれた部屋に住めるようになりそう。この映画みたいな雲の上の部屋に住みたいな。未来の家は、海沿いもアルプスの山中も、景色は思いのまま?

 でも残念ながら、魅力的なのは映像だけで、今作もまたトム・クルーズPVの域を超えていないように思いました。白髪や目尻のシワを隠さずに、年齢そのままで勝負してる「ワールドウォーZ」のピットさんを見たばかりなので、トムクルさんの若作りが苦しい。戦闘シーンやドロイドとのチェイスも、いま一つスピード感がなく単調で迫力に欠けるし、映画に出てた二人以外に地上勤務のクローンはいなかったのか、とか、なんで期間満了のクローン作業員(と、無関係の人間)を無警戒にコントロールシステムの内部に入れちゃうの?とか、ストーリーの穴が気になりました。

 予告でバンバン中身を見せてたのと、トム・クルーズとモーガン・フリーマンという配役のお陰でオチが読めちゃって、「まさか、こんな安易なオチじゃないよね」と思ってたら、そのまんまなんで、逆の意味で驚いた。そして、他のクローンが現れて「夫が返ってきた」ってラストシーンには「奥さん、本当にそれでいいんですか?!」って思っちゃったよ。トム・クルーズは、この作品も一つ前の「アウトロー」も、大した興行成績ではなく、名前だけで人を呼べるスターパワーが衰えてきているような?そろそろ、実際の年齢に沿った映画に切り替えたら?なんて思っちゃいました。