児玉真の徒然

峠にたつとき
すぎ来しみちはなつかしく
ひらけくるみちはたのしい
(真壁仁 峠)

永留結花さんとエスプリ(木管5重奏)初の中学校

2010年07月11日 | アウトリーチ
長崎の演奏家の今年2回目が7月7日(七夕)に行われた。とても暑い日。
今回は2カ所とも中学校で永留さんもエスプリもずいぶん緊張していたように見えた。確かに中学校は反応が無くてやりにくそうだという演奏する側の怖れもある。実際に経験豊かで慣れているはずのボロメオSQが「アメリカでもジュニアハイスクールは難しい」と言っていたことを思い出す。小海はそれに7月の梅雨の時期と言うことで、暑さと湿気による自身と聴き手双方の集中力をどう維持できるかと言うこともあったはずだ。
永留さんは長崎市の一番北の端(外海と言っていたところ)の神浦中学校。ここは以前に長谷部君と言ったことがある。そのときの長谷部君のアウトリーチは、本人が後にとても良かったと言っていたので、今回もきっと良い出会いができるだろうと思っていた。永留さんはやや大人向けにプログラムを組んでいたけれど、よく考えられた構成。途中でみんなに目をつむらせて周りの音に集中する時間は、1分位もあったように思えた。その間にまわりのいろいろな音に気付かせようと話しかけていくのだけれど、あれはなかなか長い時間が怖くてできない芸当。
エスプリは中学生と言うことでやや気負った風があって,それが必ずしも成功していなかった気がする。特にこちらはやや南部の比較的新しい住民の良そうなところで、その分子供は元気でも純朴な感じではないので、心に引っかかるフックのありようも同じではない。まあ良い勉強だったかな。人数が多く後ろの列の子供が演奏者を見えないというネックもあり、午後の一番暑い時間でもありと、ややかわいそうだったかも。とはいえ、こういうのも経験である。充実したアウトリーチができる多くの演奏家がそれを乗り越えてきたのだから。
でも、帰りがけに吹奏楽をやっている子たちが来て玄関で送り出しの演奏をしてくれた。こういうところは中学校の良さである(ちょっとジーンとくるのです)。