児玉真の徒然

峠にたつとき
すぎ来しみちはなつかしく
ひらけくるみちはたのしい
(真壁仁 峠)

林美智子(MS)の日本語

2007年03月31日 | 徒然
今日は、津田ホールにメゾの林美智子さんのコンサートを聴きにいってきた。ソニーの0才前のコンサートというのは所謂マタニティコンサートである。実際、産婦人科の先生の講演20分が後半の最初にあり(これはマタニティコンサートの定番である。昔企画をしたことがある。懐かしい)、もうこういう話しに関係ないに違いない身分としては、身の置き場に困るのでないかと思っていたのだが、思いのほか最近の妊娠から出産の様子がわかって面白かった。会場は夫婦連れがやはり多かったが、昔カザルスホールでやったときのような一種独特の濃ーい雰囲気ではなくずいぶん薄まっている感じがした。これも時代なのでしょうか。
林さんは、声量も立派だが(津田ホールの前の方の席だとPAが入っているのかと思うほど音に拡がりがある)、日本語のことばの綺麗さは聴いていて気持ちが良い。素人考えでは、日本語のように母音が優勢なことばでは子音から母音にいく経過のところが難しいのではないかと思うのだが、比較的自然に聞こえた。日本の歌曲ではすこし大きすぎるかと思えるほどの声の身振りの豊かさが気持ちの良い2時間のコンサートだった。