拝啓 夏目漱石先生

自称「漱石先生の門下生(ただのファン)」による日記

♪右から左へ受け流す~

2007-01-09 22:35:12 | テレビ
毎年年末に関西地区で放送されている吉本芸人大集合のお笑い番組「オールザッツ漫才」。この番組は私の住む東海地区では放送されず、大阪のハードボイルド芸人ケンドーコバヤシが気になる最近の私はやきもきしているのだが、今はありがたいことにyoutubeがある。youtubeで「ケンドーコバヤシ」で検索し、彼が「オールザッツ」で披露したネタ等を無事に鑑賞することができた。今年はこの番組の司会を務める陣内智則の結婚という大ネタのお陰で例年以上の盛り上がりを見せたっぽい「オールザッツ」。「陣内死ね!」でおなじみのたむらけんじも大ハッスルであった。そして…あぁ…ケンコバやっぱおもしれー。変態的だけど最高。もう本当に大好き。この人の活躍を日常的に楽しめる関西人は羨ましいなあと思いながらいろんな動画を見ていたら、私にケンコバ級の衝撃(…さすがに言い過ぎかな)を与えてきた若手芸人に遭遇。関西のお笑いファンにはおなじみなのだろうか。「ムーディー勝山」。艶のある歌声でムード歌謡を歌う端整な顔立ちの芸人である。とにかく大笑いしたのでその動画を。

勝山慎司 ムーディーソング (from youtube)

最近これのせいで「♪右から左へ受け流す~」が頭にこびりついて離れないのです。濃い顔立ちも忘れられないし。彼のあまりの面白さは、今田耕司が「さんまのまんま新春スペシャル」にて彼を注目の芸人としてさんまに紹介し、全国ネットに引っ張り出した程。今田だけでなくさんまにもバカウケしていた。若手芸人にこんなに笑わされたのは本当、ケンドーコバヤシ以来だ。この人、吉本のプッシュ具合によってはマジにブレイクするかもしれない…。なんでも吉本の若手芸人の結婚式の二次会でこの「ムーディーソング」を初披露したところ出席者たちにバカ受けし、さらにその模様が吉本のCSチャンネルで放送され、お笑いファンに一気に浸透したそうだ。今田のイチオシという事で、今田・東野司会の「実は今一番熱い全国ネットのお笑い番組」である「やりすぎコージー」に登場して全国的に一気に注目されるかもしれない。「オールザッツ」は東京のテレビ関係者も注目してるようだし、めちゃイケの「笑わず嫌い」にも出るかもしれない。あぁ、2007年はケンコバと共にムーディー勝山にも注目せねば。彼の名前で検索していたら、なんとムーディー勝山のいとこだという方のブログを発見。まだムーディー勝山の稼ぎは少ないようです。ということでみなさん、ムーディー勝山を応援しましょう(笑)。
今はyoutubeのお陰で関西ローカルの芸人が一気に全国区になれたりする時代なのかもなー。たった一年でお笑いのあり方が激変したね。

勝山慎司 ムーディーソング part2(from youtube)
 

M-1グランプリ2006 松ちゃんの見解

2007-01-08 14:50:10 | テレビ
ダウンタウン松ちゃんと放送作家・高須氏の『放送室』を聴く。毎年新年一発目の放送はその年のM-1グランプリの総括と、最近ではベテラン芸人大集合の笑いの祭典「ザ・ドリームマッチ」の裏話・感想をテーマに松ちゃんたちが語るのだが、今年は例年に比べてかなり熱いトークが展開されていた。二人とも笑いについて真剣に真剣に考えてるんだな…と聴いてるこっちも感心するようなトークで一時間があっという間。「ザ・ドリームマッチ」についてはまだ見ていないので先に松ちゃんの感想を聞いてしまって「しまった!」と思ったけど興味深かったです。ラジオを聴いていない人が多いと思うので以下、内容を要約。 

●「ザ・ドリームマッチ」
・コンビ決めのフィーリングカップル形式は面白いけど残酷(ロンブー淳と宮迫…)
・俺(松ちゃん)の後輩に対する思いやりは素晴らしい(若手であるタカアンドトシの漫才を活かしきったネタ)
・相方となったトシに合わせた若手特有のハイテンポの漫才は初めてだったので緊張したが、相方のトシはあまり緊張しておらず、現役漫才コンビと漫才をある時点でやらなくなった自分の違いを実感
・トシは出来る子
・ボケ/ツッコミにこだわらないコンビ決めにしたほうが面白そう
・ネタの制限時間をみんな守らない
・宮迫はネタのバリエーションが少ない。
・ウドを回せるのは淳しかいない(天野以外では)
・ベストカップル賞は蛍原とタカだと思う
・打ち上げで毎年宮迫は落ち込んでいる。毎年ロンブー亮は感動している。さまぁーず三村は完全にスイッチを切っている。

●「M-1グランプリ2006」
【松本】
・ドリームマッチの収録の翌日がM-1なので、前日自分がネタを頑張った分、必死に頑張ってるコンビを推したくなる
・素人コンビに罪は無いが、やはりあの場に出すべきではなかった。75点つけたがそれでも高すぎたと思う。将来性のあるコンビに出て欲しかった。
・渡辺正行は点数付けるの遅すぎ(それだけみんな悩んでいる)
・審査員たちは皆、繊細。
・観客緊張しすぎ。もっと笑いやすい空気にならないものか。
・「ポイズンなんたらバンド」連呼(今後彼らの正式名称を呼ぶつもりは無いらしい)
・ネタをやる順番はある程度番組側で操作してもよいのでは。ポイズンなんたらバンドがトップバッターをつとめるのは誰が見てもありえない。本人達も可哀想。
・トータルテンボスはよくできたネタだったのになぜあまりウケなかったのだろう。
・笑い飯は完全に優勝のタイミングを逃した。2003年頃に優勝すべきだった。相当酷だが芸風をリセットしないと優勝は厳しい。
・麒麟はまだイケる。麒麟の首はまだ伸びる(田村の違う意味での「上手さ」)
・昨年の大会で松ちゃんの評価が高かったコンビが優勝するというジンクスがあり、実際今回も昨年松ちゃんが推してたチュートリアルが今年優勝したが、今年は来年に活躍しそうなコンビがいなかった。来年のM-1は厳しそう。
・そろそろK-1化してきた(同じコンビばかりが出る)
・なんだかんだ言ったが「笑い」というものを考えるのには良い日
・関西地区視聴率31%超えは「アホ」。おまえらなんぼ漫才好きやねん!
【高須】
・冒頭の、松ちゃんと今田のやりとりが素敵(松「お前(その衣装)氷川きよしか」今「ちがうわ!…さ、ズンドコ行きましょう」)
・表彰式での、松ちゃんとオートバックスの住野CEOの握手も良かった。
・観客が緊張するのはしょうがない。生放送だし何より松本含む審査員たちの顔が硬いから。
・麒麟は昔の130Rに見える。二人のキャラがさらに明確になればまだ伸びる。
・ポイズンのネタ順はあまりにも可哀想だったがネタの順番はやっぱりガチでクジ引きするべき。
・チュートリアルは今年も勿論良かったが2005年のバーベキューネタの方が面白かった。

こうやって書き出してみるだけであの濃密な放送を思い出してジーンとしてくるなぁ。M1のネタ順は高須の言うとおりくじ引きで通す方が絶対に良いと思うが、他の意見は概ね納得で、かゆいところに手が届くような内容だった。やはりM1グランプリの審査員席には「面白さ」を誰よりも精密に計れる松ちゃんがいつも居て欲しいものです。松ちゃんが審査員をやってないM1なんて若手芸人側もモチベーション上がらないだろう。特に何かするわけでもないのにお笑いウルトラクイズにピコピコハンマー持ったビートたけしが不可欠なのと一緒である。松ちゃんはとにかく観客が笑いやすい雰囲気を作るため、番組の流れをスムーズにするため、各コンビの良さを最大限に引き出すために、ネタ順はある程度番組側で操作し、トップバッター向きの派手なネタが出来るコンビに大役をまかせれば良いと熱弁し、高須はそれに全面的に反対していた。それなら折衷案として、トップバッターとして前年度優勝したコンビにエキシビジョン的にネタをやらせるのはどうだろうか。それなら安心して見れるじゃん。…これ去年高須が言ってたかな?
とにかくまあ繰り返すが、熱いトークだったわけだ。聞けてよかった。M1関係者は全員聞くべきだ。最後は松ちゃんのこんな言葉で締めくくられた。

「僕は毎年(M1やドリームマッチに)感動してるんですよ。嬉しいなーって。笑いが好きな人達に囲まれて仕事してるっていうのが本当に幸せ。嬉しい。皆お笑いが好きなんだなっていうのが分かるってだけで十分」
「ただ、31%は見過ぎです。アホです。」

追記
L'Arc~en~Ciel NEO UNIVERSE 15th L'Anniversary Live(from youtube)
CDよりもキーが下がってるけどこのライブバージョンの方が好き。キー下げてレコーディングして欲しかったぐらいだ。

●今日の一曲
「迷彩」/椎名林檎

浮雲の「口リズム」に震える

2007-01-07 17:17:57 | 音楽
今年は明けて早々椎名林檎をよく聴いている。というか3枚目のアルバム『加爾基 精液 栗ノ花』だけをリピートしまくり。椎名林檎作品の双璧を成す二大アルバム『無罪モラトリアム』『勝訴ストリップ』は殆ど聴かないしそんなに好きじゃないのだが『加爾基 精液 栗ノ花』だけは別格。というか別次元?試聴した時は「この人こんな音楽も作れるのか!」と感動した覚えがある。…コアな林檎ファンには同意されないかもなぁ…。
琴や三味線などがフィーチャーされた曲が多かったり、熱海の旅館で作られた曲があったりと部分的に「和」の匂いを醸し出している作品なので正月時によく聴きたくなるアルバム。新旧入り交じった様々な楽器が巻き起こすカオスのような音世界と林檎嬢の書く上品過ぎるメロディーが絡まり合う、聴いてる間中どこまでもトベる名作。やっぱ聴いててぐわーっと飛べたりドーンと落ちたりできる音楽が好きだなぁ…(そしてその両方を満たすラルクが大好き)。「とりこし苦労」での浮雲氏による「口リヅム」にはぶっ飛ばされました。「迷彩」での斉藤ネコ氏による狂気のヴァイオリンとうねりまくるウッドベースは癖になるし「ポルターガイスト」の優雅なワルツもたまらない。安堵と混乱を行き来するような危うい旋律。
そんなわけで林檎聴きまくってたら更に林檎を聴きたくなり、ついでにCDを買いまくりたくなり、タワレコに出かけた。タワレコはここ一年くらい「6000円以上買うとWポイント進呈」という若干セコいキャンペーンを展開中なので最近CDはまとめ買いすることにしている。だから行くの久々。そしてまず林檎率いる東京事変の『大人』を手に取る。『加爾基 精液 栗ノ花』で華麗な音世界を披露しておきながらシンプルなロックバンドを組んだ彼女にちょっとガッカリし、ずっとスルーしていたが今は興味しんしん。1stの『教育』と迷ったが、『教育』のリードシングルだった「群青日和」があまり好きではなかったのとジャケットが素敵だったので『大人』にしておいた。「口リズム」を披露していた浮雲氏が参加してるのも気になったし。今聴いてるが、渋く落ち着いてるのに混沌としてて良い感じ。「雪国」「歌舞伎」がかなり好みだわ。そういえば林檎嬢は江戸時代の遊郭を舞台にした映画『さくらん』の音楽監督に就任し、2月にでる新作『平成風俗』はその映画をイメージしたものになるという。これは要チェックだ…。
あとは今更MUSEの新譜『BLACK HOLES AND REVELATIONS』購入。さらに前から気になっていたdownyのアルバムも。満足といえば満足だが買おうかなーと思ってたアルバムはことごとく無かったな。別にマイナーでもなんでもないのになんで在庫揃えといてくんないんだろう。あぁ、名古屋のタワレコよ。アマゾンとかで注文すれば早いんだけどポイント欲しいし何より店頭で手に取るのが好きなんだよー。


追記
桂三枝のDJ OZMA擁護にちょっと感動したな。さすが吉本で一番偉い芸人。そうだよね、オズマは別に悪くないよね…。

●今日の一曲
「雪国」/東京事変

イローン―『TO-Y』

2007-01-05 19:28:29 | 漫画
数年ぶりに上條淳士原作の『TO-Y』という漫画を一気に読む。約20年前に週刊少年サンデーで連載されていたこの漫画。類稀なカリスマ性をもつボーカリスト、トーイこと藤井冬威を主人公とした音楽漫画で、今でいうと『BECK』や『NANA』と同じようなジャンルになるのだろうか。自分が生まれた頃に連載されていた漫画なので時代背景などはよくわからないが、ちょうど世間ではバンドブームだったのかな?ボウイとかが流行ってたころだろうか。あと吉川晃司とか。この漫画は後の世代のミュージシャンにいろいろな影響を与えてる気がします。
インディーズでパンクバンドのボーカリストを務め一部の若者たちに熱烈な支持を得ていたトーイが大手芸能ブロダクションの敏腕マネージャーの目に留まり、紆余曲折を経てソロとして歌手デビューし、芸能界でのし上がっていく様を描いた漫画。久々に読んだら「こんなに面白かったっけ???」とびっくりするほど熱中してしまった。とにかく天才ボーカリストであるトーイをとりまく脇役たちのキャラの濃さにヤラれた。
主人公のトーイがあまり感情の起伏を表に出さず、彼の内面さえも殆ど描かれないため、周囲の脇役たちの存在感は相当に濃くなっている。というか『TO-Y』と聞いてまず思い浮かぶのは主人公のトーイじゃなくて魅力的な脇役たちだ。トーイのライバルにして人気アイドル・哀川陽司(吉川晃司がモデルとされている)は、クールなトーイとは対照的に、カッコいいくせに妙に熱くてドジで、道化役を一手に引き受ける様に男気を感じさせるナイスキャラだ。そして、トーイの従姉妹であり恋人(?)である美少女で、トーイの芸能界入りのきっかけをつくった小石川日出郎(ヒデロー。女の子だよ)。当時彼女の美しすぎるヴィジュアルにヤラれた少年たちはかなり多かったのではないか。私も久々に読んでちょっとクラクラしてしまったぞ。最近の漫画でもこんなに綺麗な女の子、お目にかかれないもの。「森ヶ丘園子」という芸名でブリッコアイドルとして大活躍している彼女だが、オフの時は男勝りでサバサバとした性格に変貌。トーイと二人きりの時は色っぽく彼にせまるがいつも邪魔が入るのがお約束。まぁ少年漫画だし、園子は15歳って設定だししょうがないのか?…15歳であの色気…さすが少年漫画。アイドルとしてテレビ番組で歌うシーン、華麗です。あと、トーイに憧れてバンドを組んだものの、ソロで芸能界デビューしてしまったトーイを「堕落した」と位置づけ、トーイの抹殺をたくらむ危ないバンド少年・カイエ(画像参照)。「ペニシリンショック」というバンドでボーカルを務める彼の、80年代UKゴスを彷彿とさせる黒服を纏ったルックスは、後のヴィジュアル系のアーティストに少なからず影響を与えている気がします(大昔のSUGIZO、カイエにそっくりだ)。バンド名も某バンドを思わせるし。他にもトーイ、哀川、園子を支えるそれぞれのマネージャーやスタッフ、名門の旧家である園子の実家の人々、トーイの昔のバンド仲間たちなどなどなど、登場する数多のキャラたちがいちいち個性が強すぎて、読んでいて一瞬も飽きさせない。凄すぎるぜぇ…。『TO-Y』を読んでる最中に私が感じるドキドキ感を煽ってるのは主に園子とカイエだな。この二人が見たくて今回読み直したようなもんだ。
シャープでクールでエレガントな絵柄にもかかわらず、2~3ページに一度の頻度で挿入されまくるギャグの応酬もたまらない。物語の本筋とはまったく関係ないところで展開されるベタベタだったりシュールだったりするギャグシーン、ツボにハマればどれも相当な破壊力。物語の本筋で堂々と描かれるギャグもたまに登場。意表を付きまくりでビビります。あの綺麗な絵で描かれるのがまた良いんだろうなぁ…。妙なタイミングとテンポで構築されるギャグは、音楽漫画ならではの華麗なライブシーンと並んでこの漫画の肝だろう。今回再読したときもストーリーそっちのけでギャグシーンを真剣に追ってしまったよ。ペンギンの群れに紛れてるカイエや園子の家族は最高ですなぁ…。
第一話序盤に、哀川や園子に並ぶ…いや、それ以上の主要キャラで、トーイの熱烈なおっかけ中学生の「ニヤ」という少女が登場する。どこまでも純粋にトーイを思い、トーイを応援する神出鬼没な彼女はいつのまにかトーイと園子が二人で暮らす家に住み着く。普通ならトーイを愛するもの同士で対立しそうなニヤと園子だが、ニヤのもつ天性の人懐っこさと純粋さは物語を単なる三角関係な恋愛ものにすることを許さなかった。あの不思議な三角関係は今読んでも結構新鮮だし面白い。いつもニヤが一緒にいることが当たり前で、急に居なくなると一気に不安になってしまうトーイと園子。彼らの気持ちが読者にも自然に伝染してくる気がするのが凄い。
この漫画、当時は大ヒットしたらしいが巻数は少年漫画にしては全10巻と結構少なめ。掲載紙が少年ジャンプだったら絶対に無理矢理引き伸ばされてたんだろうなぁ…というか、当時のジャンプにこれが載っててもあっさり打ち切られてそうだ。「友情・努力・勝利」のどれもしっくりあてはまらないクールな漫画だもんな。20年も前の漫画なので今となっては文庫版すら中古屋でしか手に入らないと思われるが、未読ならぜひ読んでみて欲しい漫画の一つ。漫喫とかで。


●今日の一曲
「END OF SORROW」/LUNA SEA



P・A・M・S、裏スマ!

2007-01-04 19:02:45 | 音楽
スマップの決定版ベストアルバム『Vest』の約半年後にリリースされた、スマップのメンバー自身による選曲の裏ベストアルバム『裏スマ』。シングルA面にそっと寄り添っていた佳曲や、アルバムに収められた隠れた名曲を集めたアルバム。この『裏スマ』も、A面集『Vest』に負けず劣らずの名曲揃いなのでちょろっと紹介したい。もう凄いから、これは。スマップの粋を集めたような感じ。粒がそろいすぎてる。ミディアムテンポなスマップの曲が好きな人なら絶対に抜け出せなくなる、スルメアルバム(聴けば聴くほど良さを感じられるアルバムのことね)。

■「雪が降ってきた」(ballad version)
タイトル通り、初期のシングル「雪が降ってきた」のバラード版。フルではなく、サビまでの1コーラスを。5人が順番にソロで、情感たっぷりに歌い上げている。テンポはバラードなので原曲より遅め。これはこれで良い曲だが、やっぱ原曲のハジけたノリのほうが歌詞の内容に合っている気がする。それに「雪が降ってきた」と言えばバスケットボールのパフォーマンスでしょ。歌番組で、何故かこの曲を歌いながらバスケをやっていた当時のSMAP。スローなバラードにしちゃたらバスケ出来ないじゃないかぁ…。

■「オレンジ」
亀田三兄弟の長男がビストロスマップに出演したとき、「『オレンジ』とかカラオケで歌うで」と発言し、「お、知ってんじゃーん」とスマップに感心されていたが、この曲はシングル曲じゃないにしてはスマップファン以外にも不思議なほど知名度がある。「らいおんハート」のカップリングだったからかな?Mステとかでもたまに歌っていたような。地味に知名度が高い曲だけあって質はかなり高め。シングルカットされる前の、ただのアルバム収録曲にすぎなかった「世界に一つだけの花」みたいな存在感である。日本人のツボをつきまくった美しいメロディーと、スマップにしか出せないような切ないハーモニーが絡み合った傑作、でしょう。大袈裟に言えば、この曲を聴くためだけに『裏スマ』を買ったって損はしないと思う。『Vest』に入る曲としてはちょいと地味だが、『裏スマ』ではエース級。

■「ひと駅歩こう」
キムタク+香取ペアで歌われるミディアムチューン。タイトル通り、いつもと違う駅で地下鉄を降り、地上に出て街を歩いてみよう、というストーリーが描かれる。歌が上手すぎないぶん、こういう身近で日常的な風景の描写のような歌詞を歌わせたら天下一品のスマップ。誰もが認める大スターにも関わらず、一般人と同じ目線の世界にすーっと入り込めるのが不思議だ。…いや、不思議っていうか、「がんばりましょう」辺りから蒔いてきた種が実をつけたってことか。ジャニーズでこんな芸当ができるのは明らかにスマップ以降の世代だ。


●今日の一曲
「finale」/L'Arc-en-Ciel

ナレーションはアナゴさん

2007-01-02 00:52:31 | テレビ
年末年始にふさわしく、ここ数日に見たテレビ番組の感想などを。数はあんまり見てないんだけどどれもそれなりに面白かったなぁ…

●「人志松本のすべらない話」(12月29日)
発売されたDVDがお笑いDVD史上最高のセールスを記録した超人気シリーズがついに全国同時ネットで登場。時間も早めの夜11時。名古屋では時差ネットで地味ーな時間に予告無しで放送されていて、当日に「え、今日すべばなじゃん!知らなかった!」と危うく見逃しそうになることが多々あったのでこの時間の放送は嬉しい。しかも今回は大好きなケンドーコバヤシがリターン。というか宮川大輔、千原ジュニア、次長課長・河本などの「すべばな」の主要メンバーが勢ぞろい。しかし全国ネットということですべらない話をするメンバーが過去最大の10人だったり、無駄に豪華なゲストを入れてすべらない話を観覧させたりと、従来の番組が持っていた密室感がかなり薄れてしまっていて初めこそ不安になったが、始まってみればいつもの愉快な番組であった。でも10人はやっぱ多いよ。各芸人に話を披露する番が回って来る確率がかなり低くなってた。この番組でその存在と面白さを知った河本(タロ吉の話・「姉がレズ」は、もはやクラシック)なんて一回しか喋ってなかったような。ケンコバも2回ぐらいしか話を披露してないよね。まぁいい、質より量だ。ケンコバの心地よいバリトンボイスで語られるラーメン屋でのエピソード、そして新幹線のエピソード、最高だったぜ。千原ジュニアの「残念な兄」についての話も相変わらずキレがあって楽しかったー。
今回「すべばな」に初登場し、意外な程の活躍を見せたのは麒麟の田村。誰もが涙する不幸な生い立ちを見事に笑いに昇華していた。関根さんと浅草キッドの水道橋が披露した長島一茂の天然エピソードも面白かったな。しかしスピードワゴンの小沢は「ちょっと、出直して来てちょ」とつっこみたくなっちゃったぞ、見てて。すべらない話をナメるなよ~。松ちゃんは「若手芸人にはどんどんこの番組に出て欲しい」と語り、挑戦を受け付けているようだ。「はねるのとびら」に出てる芸人さん達がこの番組でどれくらい活躍できるのか、見てみたいものですなぁ。ふ。
この番組、私が一番好きな芸人・松ちゃんが出る番組ということで第一回から欠かさず見ているのだが、今は松ちゃんではなくケンコバ目当てで見ている。「ケンコバの存在を教えてくれてありがとう、いい番組企画してくれてありがとう、松ちゃん」という感じだ。松ちゃんが話す「すべらない話」も勿論面白いのだが、やっぱり芸歴が長いだけあってガキの使いのトークやラジオなどで聞いたことのあるエピソードが何度も出てくると正直「うーん、またその話かぁ…」となってしまう。松ちゃんの定義する「すべらない話」とは「たとえオチが分かっていたとしても、何度聞いても笑ってしまう」というものらしいが、往年のダウンタウン好きにとっては「いくらなんでももう飽きたぞその話」とつっこみたくなることもたまにあるのだよ。いっそのこと松ちゃんはサイコロを振り、すべらない話に対して笑いながらコメントするだけの、完全なディーラーみたいな役目を担って欲しいのだが。…それじゃあ物足りないかなぁ…。

あ、「すべらない話」についてダラダラと書いてたらいつのまにか結構な分量になってしまった。今日はここまでか。何この無計画。


●今日の一曲
「TIME SLIP」/L'Arc-en-Ciel