拝啓 夏目漱石先生

自称「漱石先生の門下生(ただのファン)」による日記

浮雲の「口リズム」に震える

2007-01-07 17:17:57 | 音楽
今年は明けて早々椎名林檎をよく聴いている。というか3枚目のアルバム『加爾基 精液 栗ノ花』だけをリピートしまくり。椎名林檎作品の双璧を成す二大アルバム『無罪モラトリアム』『勝訴ストリップ』は殆ど聴かないしそんなに好きじゃないのだが『加爾基 精液 栗ノ花』だけは別格。というか別次元?試聴した時は「この人こんな音楽も作れるのか!」と感動した覚えがある。…コアな林檎ファンには同意されないかもなぁ…。
琴や三味線などがフィーチャーされた曲が多かったり、熱海の旅館で作られた曲があったりと部分的に「和」の匂いを醸し出している作品なので正月時によく聴きたくなるアルバム。新旧入り交じった様々な楽器が巻き起こすカオスのような音世界と林檎嬢の書く上品過ぎるメロディーが絡まり合う、聴いてる間中どこまでもトベる名作。やっぱ聴いててぐわーっと飛べたりドーンと落ちたりできる音楽が好きだなぁ…(そしてその両方を満たすラルクが大好き)。「とりこし苦労」での浮雲氏による「口リヅム」にはぶっ飛ばされました。「迷彩」での斉藤ネコ氏による狂気のヴァイオリンとうねりまくるウッドベースは癖になるし「ポルターガイスト」の優雅なワルツもたまらない。安堵と混乱を行き来するような危うい旋律。
そんなわけで林檎聴きまくってたら更に林檎を聴きたくなり、ついでにCDを買いまくりたくなり、タワレコに出かけた。タワレコはここ一年くらい「6000円以上買うとWポイント進呈」という若干セコいキャンペーンを展開中なので最近CDはまとめ買いすることにしている。だから行くの久々。そしてまず林檎率いる東京事変の『大人』を手に取る。『加爾基 精液 栗ノ花』で華麗な音世界を披露しておきながらシンプルなロックバンドを組んだ彼女にちょっとガッカリし、ずっとスルーしていたが今は興味しんしん。1stの『教育』と迷ったが、『教育』のリードシングルだった「群青日和」があまり好きではなかったのとジャケットが素敵だったので『大人』にしておいた。「口リズム」を披露していた浮雲氏が参加してるのも気になったし。今聴いてるが、渋く落ち着いてるのに混沌としてて良い感じ。「雪国」「歌舞伎」がかなり好みだわ。そういえば林檎嬢は江戸時代の遊郭を舞台にした映画『さくらん』の音楽監督に就任し、2月にでる新作『平成風俗』はその映画をイメージしたものになるという。これは要チェックだ…。
あとは今更MUSEの新譜『BLACK HOLES AND REVELATIONS』購入。さらに前から気になっていたdownyのアルバムも。満足といえば満足だが買おうかなーと思ってたアルバムはことごとく無かったな。別にマイナーでもなんでもないのになんで在庫揃えといてくんないんだろう。あぁ、名古屋のタワレコよ。アマゾンとかで注文すれば早いんだけどポイント欲しいし何より店頭で手に取るのが好きなんだよー。


追記
桂三枝のDJ OZMA擁護にちょっと感動したな。さすが吉本で一番偉い芸人。そうだよね、オズマは別に悪くないよね…。

●今日の一曲
「雪国」/東京事変