拝啓 夏目漱石先生

自称「漱石先生の門下生(ただのファン)」による日記

I'm a slave for you

2007-01-10 20:22:31 | 音楽
かのLUNA SEAは自分達を支持してくれるファンの事を「slave」と呼んでいたそうだ。スレイヴ…つまり奴隷である。彼らのファンクラブの名前が「SLAVE」だったからそのままファンたちの事もそう呼んでいたのだろう。勿論そこには蔑称の意は無く、親しみと感謝を込めてそう呼んでたのだろうし、LUNA SEA全盛期のファン達の熱狂度を見る限り彼(女)らも「奴隷」呼ばわりされることを全力で喜んで享受していたのだと思われる。ちなみにボーカルの河村隆一ことRYUICHIを特に愛する人の事を「RYUスレ」、SUGIZOなら「SUGIスレ」みたいに呼ぶそうだ。「あなた誰スレ?あたしはINOスレ~」みたいな感じだったのだろうか、スレイブ同士の会話って。ドラムの真矢さんのスレイブってやっぱ少数派だったのかな…。
LUNA SEAと奴隷達の繋がりが作り出した異様な空間は敷居が高く、「あ、ルナシーのあの曲結構良いかも」程度の興味では到底入り込めない。派手なコスプレをビシっとキメたスレイヴ達で溢れるライブ会場なんて、凡人は足を運ぶ勇気出ないだろう。いくらバンドに興味があっても。そんなある種排他的な状態のまま東京ドームライブを満員にできる程の人々を惹き付けたLUNA SEAは奇跡みたいなバンドだったなぁ…と今になって思う。殆ど宗教だよな。ちなみにライブのMCではRYUICHIが客に向かって「ここに集いしスレイヴたちよ!」と呼びかけるそうだ。
それにしても「スレイヴ」…アーティスト側から見たファンという存在をこれほど的確に表現した言葉は他に無い。自分達が作り出すものに対してありったけの愛と声援と、そしてお金を惜しみなく捧げてくれる存在。まさに奴隷じゃないか。LUNA SEAに限らず、他のアーティストのファンだって端から見ればみんなスレイヴだ。特にジャニーズファン。自分が応援するグループの新曲を一位にするため、同じCDを複数買うファンはまさにスレイヴ。実際ファンたちの貢献の賜物か、去年発売されたジャニーズ系のCDは殆ど一位をとったらしい。一番売れたKAT-TUNはジャケットの違う、しかし収録されてる中身は同じCDを6枚同時発売したが、おそらく熱心なファンは全部買っただろう。まさにスレイヴ。あ!そういえばジャニーズのファンは「自分は○○君のファン」ということを示すのに「○○担」という言葉を使うらしい(「担当」の略でしょうね)。「亀担」とか「仁担」とか。同じだよね、「RYUスレ」と。
ある程度私のブログを読んで頂ければわかるが私はラルクのファンである。彼らの全盛期とともに思春期を迎えたラルク直撃世代でもある。先述のLUNA SEAファン同様、ラルクのファンも端から見れば熱狂的に見えたのだろうが、私はラルクの「スレイヴ」になれる程入れ込んではいなかった。一回の全国ツアーに何度も足を運んだり等はもちろんしなかったし、リリースされた作品を全て買ってるわけでもない。ベスト盤とかいらないし。3月に出る3万円もするDVDボックスも買う気なし。大好きだけど服従は出来ないよぅ…tetsuスレにはなれないよ(実は一番好きなのはtetsuなんです)。

●今日の一曲
「右から左へ受け流す歌」/ムーディー勝山