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拝啓 夏目漱石先生

自称「漱石先生の門下生(ただのファン)」による日記

東方神起のこと

2009-04-18 21:47:57 | 音楽
過去の記事でもちょろっと書いたが、私の母は韓国出身アイドルグループ・東方神起の大ファンである。2004年の韓流ブームをきっかけに、世の多くのおばさまと同様に韓国ドラマ・映画に傾倒し始め、ソンスンホンやチャンドンゴンに夢中になっていた母だが、自分の子どもぐらいの年齢の若きイケメングループ東方神起に関しては「遂に真打ち登場!」という感じで、今までとは入れ込み方がなんだか違う。『ミュージックライフ』を愛読し、外タレのライブに足を運びまくってた(らしい)青春時代に戻ったかのように、毎日CD聴いて雑誌見て録画したテレビ見て…みたいな東方神起一色の生活をしてらっしゃる。ソンスンホンはどうしたんだ。つーか私が中高生の頃によく聴いてた稲垣潤一や大瀧詠一のCDは何処へ行っちゃったの?まぁいいけど。とにかくうらやましい…社会人一年目で死に物狂いな私を差し置いて…って今まで十分ウダウダしてきたよな、私も。今度は私が頑張る番だ。母さん、今までありがとう。好きなだけ熱狂してください。日本ガイシホールのライブも楽しんでおいで(チケット取って代金も出した。少しは親孝行になったかしら)。それにしても東方神起に入れ込む母を見てるとつくづく「親子だなぁ」と思う。ラルクに入れ込む私と一緒。同じ血が流れてるだけあって、好きなものへの情熱も同じで、本当に自分を見ているかのようだ。
母と血が繋がってるからか何なのか、最近私も東方神起への興味がちょろっと湧いてきた。家でちょろちょろ聴いてたってのもあるけど、先日の『しゃべくり007』の影響が一番大きい。くりぃむ有田を中心としたしゃべくりメンバーと東方神起との愉快な絡みを見てから彼らへの興味が加速。でもCDたくさん出てるから何から聴いたらいいかよくわからず、母に「何かオススメ貸して」と言うと全部貸してくるような勢いなのでとりあえずダンス系の曲のシングルを中心に聴いている。韓国人らしいぎこちない日本語ボーカルが結構耳に心地良いし、何より歌上手いねぇ。キーもびっくりするぐらい高い。たいしたもんだ。CM曲として大量オンエアされてた「Purple Line」、「歌詞がエロい」として韓国で問題になったらしい「呪文 -MIROTIC-」、ちょいエレクトロニカなノリノリ曲「Survivor」あたりがお気に入り。
ベスト盤とかあれば一度に色んな曲聴けて楽なんだけどなー。エイベックス所属アーティストということもあり、日本デビュー4年にして、シングル27枚(お、恐ろしい…)出てるわけだし、今なんとなくブレイク中みたいだし、今年中に出そうだけどね、ベスト。つーかエイベックスのアーティストのファンの人はCDの収納場所に相当頭を悩ませてるだろうな。CDはシングルだろうがアルバムだろうがDVDが付いてるから、アルバム3枚分ぐらいの分厚さの特殊ケースにパッケージされてるし、リリース間隔短いし(ラルヲタには全く縁のない悩みですなぁ。でも初回紙ジャケとかが多いからちょっとかさばるかな)。リリースされたCDは全てコレクションしてるようなあゆや倖田のファンとか収納どうしてんだろ。母のCD棚もあっという間に満タンになってましたよ。
さて、東方神起にちょろっと興味が湧いた私は、毎年夏に行われるエイベックス祭「a-nation」に母&母の友人である東方神起ファン仲間数人と行ってみよっかなぁと思い始めていた。母達は何回か行ってるが、私はもちろん初めて。でも、残念ながら名古屋公演は8月15日らしくて…終戦記念日。それは韓国人の東方神起にとっては戦勝記念日で。「そんな日に日本のイベントに出るなんて!!」的に韓国で猛烈に叩かれるのを見越してか、名古屋公演に東方神起は出ないとのこと。落胆する母。ざんねんねぇ。
 

ストロベリー・スウィッチブレイド

2009-04-10 23:03:07 | 音楽
最近80年代の二人組女性UKポップユニット、ストロベリー・スウィッチブレイドにハマっている。最近までこのユニットについて全然知らなかったんだけど、中古で買ったTommy february6のシングル「Everyday at the bus stop」のカップリングにトミーがカバーしたストロベリー・スウィッチブレイドの代表曲「Since yesterday」が入ってて。「良い曲ですなぁ」としみじみ聴いてたら原曲も気になってきて、YouTubeで検索して聴いてみたら(便利な時代だね)これまた超好みで。
Since yesterday

Tommy february6が手本にしているであろう、キラキラで胸キュンで懐かしいシンセポップに激しく心を揺さぶられてしまって、即座にamazonで85年発売の唯一のオリジナルアルバムをゲット。Tommy february6が好きなら十中八九夢中になるような曲が大量に入ってて狂喜乱舞。音の作りはもちろん、可愛いけどちょっと思い込み激しめで病んでいる歌詞の世界観もよく似てるなぁ。Tommy february6の主要元ネタの一つであろうバナナラマと比べると少々ダークなストロベリー・スウィッチブレイドの世界は、きっとTommy heavenly6の方にも派生してるんだろうな。ヴィジュアルも下敷きにしてるんじゃないのかな。水玉柄のひらひらドレスを身にまとい、髪にフワフワのリボンや花、メイクは濃いめでちょっとゴスという突飛なヴィジュアルは、Tommy february6の最新曲「○Strawberry●Cream○Soda●Pop○」のPVに直接的に影響を与えてる気がする。影響と言えば、可愛くも不気味な佇まいはWINKにも大いに影響を与えてるはず。
○Strawberry●Cream○Soda●Pop○

ストロベリー・スウィッチブレイド…Tommy february6がカバーしてなかったら絶対聴くことはなかったけど、知れて本当に良かった。メロメロです。キラキラなんだけどダークな音をバックに上品なメロディーを歌う消え入りそうなぐらい繊細な声が響き、聴いてて何故か切なくなってくる…。胸がキュンキュン痛みます。「Since yesterday」のイントロなんて本当、涙出てくる。でも基本はポップだから心はウキウキと躍る。泣き笑いしながら聴いてしまう厄介な音楽だ。あぁ、素晴らしき80年代前半ポップス。
ストロベリー・スウィッチブレイドについての知識はあんまり無いのだが、何年かに一度、日本に突然訪れるヨーロッパ出身の女性ポップスユニットの系譜に位置するような人達なのかな(約3年という活動期間の短さからみてもそんな感じだよねシャンプーしかりタトゥーしかり…)?日本にもプロモーションに来たらしいし、当時の洋楽ファンには熱狂的に迎えられたりしてたのかな。mixiのコミュニティーにも入ってみて、「このコミュの人は他にもこんなのに入ってます」的な所を見てたらTHE CUREやMy Bloody Valentineなど、私の好きなバンドもちらほら。キュアーやマイブラとストロベリースウィッチブレイドは、「美メロ、音に埋もれる繊細な声、病的な歌詞」という共通点があるね。
さて、Tommy february6は「Since yesterday」の他にも懐かしのヒット曲をカバーしている。確認済なのは、CMソングにもなってたので結構有名であろう「Can't take my eyes off of you」(「君の瞳に恋してる」)と、ベイシティーローラーズによるカバーが有名なバブルガムポップ「I only want to be with you」(「二人だけのデート」)。どっちも味わい深いカバーだけど、シンセポップアレンジと超キャッチーでスピーディーなメロディーの組み合わせが絶妙過ぎる「I only~」の方が特にお気に入り。
I only want to be with you

This Is The One

2009-03-27 11:05:32 | 音楽
アルバム発売、10周年本発売、めざましテレビ出演、ラジオ復活、『ヱヴァンゲリオン新劇場版 破』主題歌ほぼ確定(予告でまた「Fly Me To The Moon」が流れてた)などなど、3月に入ってから色々ありすぎな宇多田ヒカル周辺。もちろん全てチェックしてるけど(めざましの佐野アナとの共演 in NYがシュール過ぎた)、何から書こうかなぁーとボンヤリしてるうちに3月が終わろうとしている。いい加減何か書かなければ。とりあえずUtadaの2ndアルバム『This Is The One』は良いぜ、と。宇多田史上初めてプロデュースを外部の人達に任せた(今までは宇多田本人や父親などなど、内輪でプロデュースしてた)良質なポップス集。デビューアルバム『EXODUS』は1stにしてセルフプロデュースだったためか、気合入りまくりのガッチガチな完全武装作品だったけど、今回は風通し良いよ~。ディープなんだけどサクっと聴ける。何度でも聴ける。
『EXODUS』は「どのジャンルにも属さないけど、アメリカに似合うような音楽を作りたい」という、雑種文化国・日本とアメリカの両国で育った宇多田の意志が漲る異物感溢れる奇妙な怪作だった。頻繁に聞きたくなるような音楽では無かったし、アメリカでのチャートアクションも地味だった(完全にプロモーション不足だよな。これからって時にデフジャムのトップが変わっちゃったので。かといって2004年のアメリカであのアルバムをバンバン宣伝してれば売れてたのか?と言われると微妙だが)。でも、あのアルバムで培ったアレンジ術はそのまま日本での傑作アルバム『ULTRA BLUE』『HEART STATION』に昇華されていった。で、自分一人で、密室状態で素晴らしい作品を作ったから、「一旦外の空気でも入れるか」みたいな感じで、アメリカでの2枚目をスターゲイトとトリッキーという、どうみても今が旬のプロデューサー(MTVでかかってる曲って検索するとこの人達の曲ばっかだよね)に任せたのだろう。まぁ、完全に丸投げではなくて曲と歌詞は当然宇多田が書いてるし、アレンジもネット等でやりとりしながら作っていったらしいけど。でも、個人的にベストトラックだと思ってる、坂本龍一の「戦場のメリークリスマス」を大胆にサンプリングした「Merry Christmas Mr. Lawrence - FYI」はスターゲイトのアイデアだそうで。「これを日本人の君が歌ったら面白いんじゃないか」という提案が元で作った曲らしい。日本人なら誰もが聴いたことのあるあの曲の上に、どこかオリエンタルで懐かしくて、でも新しいフワフワしたメロディーが、つまり宇多田節が乗ってるの。これが聴けただけでも「あーもう、スターゲイト起用してよかったねー!!」って感じ。宇多田以外の日本人が先にスターゲイトと一緒にやってたら、その人にこの曲を取られちゃってたかもしんないし(そんなこと絶対無さそうだけど)。
「Merry Christmas Mr. Lawrence - FYI」以外では「Automatic PartⅡ」と「Dirty Desire」が特に好きだな。まさかのセルフアンサーソング「Automatic~」は、原曲と同じテンポだけど物凄くアメリカっぽい音作り。原曲の「It's automatic」「I can't help」というフレーズを引用しつつ自己紹介的な事を歌う、まさに第二のデビュー曲。「Use to be a Virgin,now I'm with Island Def Jam」って歌詞が好きだな。上手いこと言うなぁ。「Dirty Desire」はちょっとブリトニーっぽい、つまりザ・アメリカンポップスという感じの、シリアスでクールにハジけた曲。ここまで振り切った曲、日本の宇多田のアルバムじゃなかなか聴けなかったから嬉しい。
プロモーション全然して無いし、シングル曲も無いし、ってことで日本での売り上げは超地味だけど、「アメリカのiTunesで最高19位まで行った」という明るいニュースも入ってきたし(まだ配信だけ)、もう少し売り上げ伸びるんじゃないかな。日本人はこういうニュースに本っっ当に弱いですから。でもアメリカは日本とは違い、発売してから何ヶ月も経ってるアルバムが未だチャート上位に堂々と居座ってるような国だから、「初登場○位!」とかは実はどうでもよさそうだな。シングルを沢山切って、プロモーションも続けて…むしろこれからが勝負だろう(19位なんてまだヌルい!?)。今回はデフジャムが本気で宣伝してくれてるようだし、売れると良いよね。「Come Back To Me」とか、普通にスタンダードなアメリカのポップスって感じだし(アルバム全曲を聴いた今、普通すぎて個人的に結構どうでも良い曲になってきてるけど…)。



Tommy heavenly6

2009-03-06 00:05:59 | 音楽
最近Tommy heavenly6にハマっている。トミーのもう一つのソロプロジェクト(つーか実は音を作ってたのはブリグリメンバーらしいから、実質ブリグリの変名ユニットだわな)で、80年代シンセポップスを唐突に甦らせたTommy february6の方は高校時代、リアルタイムで愛聴していたが、グランジ(死語?)でゴスでたまにメタルなheavenlyの方は今まで何故かなんとなくスルーしてて。でも先月、スペースシャワーTVでheavenlyの「Lollipop candy bad girl」という曲をチラっと聴いて興味を持ちまして。しかも、まるで図られたかのようにfebraryとheavenlyベスト盤が出る、と。「おし、これを機に2枚仲良くお買い上げしたろか」とソニーの戦略に乗ってみようかと思ったが、februaryの方は旧譜2枚両方持ってるし、18曲も入ってるのに私の大好きな「Hey Bad Boy」と「SEPIA MEMORY」が入ってないので魅力を感じず。heavenlyも旧譜は2枚しか出てないので、2枚共サクっとレンタルで済ませてしまった。あのベスト盤はDVDが欲しい人向けだよなー。
で、heavenly。アルバム『Tommy heavenly6』『Heavy Starry Heavenly』、2枚共良いっすね~。少しハードなthe brilliant greenって感じで。作曲だけじゃなく演奏してんのもブリグリのメンバーなのかな?ブリグリは90年代のイギリスのギターロックを日本語でやってるってイメージだったけど、海の向こうのアメリカで起きたグランジブームの頃の音を主に再現したTommy heavenly6でも、ブリグリらしい湿り気のある哀愁が漂ってますね。アッパーでカラっとした、まるでグッドシャーロットみたいな曲もあるけど、何故か湿ってる(笑)。トミーの不可思議にチャーミングな声のせいですかね。やっぱ技術的な上手さのあるボーカリストよりも、こういった不安定で特徴のあるボーカリストの方が好きさ。hydeとかヒッキーとか小沢健二とかロバートスミスとかビリーコーガンとかデヴィッドシルヴィアンとか。
曲はどれも良いが、ちょいアニソン風味の「Heavy Starry Chain」、バンドマンを一途に追っ掛けるグルーピーの姿を描いた「Wanna be your idol」、くせのあるメロディとギターのリフが素敵な「I'm Gonna Scream+」「DOOR MAT」、もろブリグリな「ABOUT U」、木漏れ日のように明るく可愛い「LCDD」、そしてやっぱり「Lollipop candy bad girl」あたりが特にツボでした。
「Lollipop candy bad girl」とか「+gothic PINK+」とか聴いてて思ったが、ゴシックな雰囲気の曲でも、本場ヨーロッパのゴスじゃなくてアメリカのゴスっぽいですね(さっきは「湿っぽい」って書いたけども)。ティムバートンの映画や『インタビューウィズバンパイア』観てゴスに染まった不器用で突飛なアメリカ人って感じがします。特にハイスクールに通うティーンエイジャーの子がゴスに染まったら完全に異物でしょうね、学校では。映画とか観てればわかるけど、男子はスポーツ選手、女子はチアガールじゃないと居場所無いみたいな感じだもんね、アメリカの高校。Tommy heavenly6はそんな高校に馴染めない、不器用で個性的なゴス少女のイメージなのでしょう。対してTommy february6。こっちはPVでチアガールをバックに歌ってたりするので一見学園のアイドルっぽいが、歌の内容は超内気で奥手なので、利発的なチアガールへの憧れを夢想する、夢見がちな女の子って感じか。
今年の2月6日で34歳になったというのに、未だにアメリカンハイスクール的なキャラクターを演じる事が出来るトミー。あっぱれです。アメリカのニュースチャンネルCNNでは、ピンクレディーや黒木瞳など妙齢だが美しい方々を例に取り上げ、「なぜ日本人は老けないのか」について特集した番組が放送されたらしい。特にピンクレディーは、全米で幻の冠番組を一瞬だけ担当し(謎過ぎる…)、その番組が未だにカルト的人気を誇りDVDまで全米リリースされてるだけあり、当時を知るアメリカ人が現在のピンクレディーの二人の姿を見ると驚愕するらしい。「何十年も経ってるのに殆ど変わってないやんけ!」と。まさに『ポーの一族』!…この例え使うの何度目だよ(笑)。で、トミーもこういう人達と肩を並べられるよね、あんなに若々しいしさ。


 

隠れてるか否か

2009-02-27 21:02:55 | 音楽
mixiの宇多田ヒカルコミュで「個人的に隠れた名曲だと思う曲を挙げよう」的なトピがあったので覗いてみた。案の定「どこからが隠れた名曲なのかわからない…」というようなコメントがちらほら。うんうん。普通、こういうのはアルバム収録曲やシングルのカップリングなどの中から世間があまり注目してないけど好きな曲を挙げればいいんだろうけど、宇多田の場合シングルのカップリング曲とかも全部アルバムに入ってるし、出たアルバムはたったの5枚だし、どのアルバムも最低100万枚売れてるから「隠れ」てはいないような気がしちゃうんだよな。特に800万枚売れた『First Love』収録曲なんてどれを挙げても「…隠れてなくね?」とつっこみたくなる。
うーん、こんな風に思うのはファンだからかしら。まぁあれかな、『ULTRA BLUE』収録曲とかは世間にはあまり知られてないのかな、きっと。磨り減るぐらい聴いたあの名盤。あの中から「隠れた名曲」を挙げるとしたら「WINGS」とかかな。初めて聴いた時「え、あの、私の事歌にしました?」とまで思ってしまった驚異の一曲。奔放過ぎる切ないメロディーが息つく間もなく襲い掛かってくる「BLUE」「Making Love」もたまらないし、病的に神経質なビートが何故か心地良い「日曜日の朝」は中毒性高くて大好きだし。あと「もう一度父と話したい/晩年のある男の願い」という、泉谷しげる級に渋い歌詞が乗る「海路」も感動的…ってほぼ全曲やん。あ、あと『Distance』に入ってる「Parody」って曲も隠れた名曲かな。スカビートに乗せて、集団から解放された瞬間の安堵感と孤独感を歌いつつ、孤独に負けそうな人の背中をさりげなく押してくれるミラクル曲。「タイムリミット」もちょっと存在感薄いけど無茶苦茶良い曲だよねぇ。「遅れずに来て/そして迷わずにいて/次の電車が通るまでに電話が来なかったら」というフレーズが、とんっでもないメロディーの上に乗ってる衝撃曲…って、キリが無いねぇ…。そしてやっぱり楽しいねぇ、名曲について語るのって。
じゃあラルクの「隠れた名曲」はなんだろう。宇多田よりもメジャー度が下がるので選びやすいな、ラルクは。やっぱインディーズ時代のアルバム『DUNE』に入ってる「As if in a dream」はハズせないなぁ。最近は「Floods of tears」もお気に入り。他はメジャー1stの『Tierra』収録の「風の行方」、『heavenly』収録の「ガラス玉」「C'est la vie」、『REAL』収録の「TIME SLIP」、「DIVE TO BLUE」カップリングの「Peeping Tom」とかが自分にとっての「隠れた名曲」かねぇ。まぁ、その時の気分によっても変わりそうだけど。
ちなみに2006年に12cmシングル化される以前は多くのラルヲタにとって『True』収録曲の「the Fourth Avenue Cafe」が「隠れた名曲」の定番だった。あと「metropolis」と「I'm so happy」も「隠れた名曲」の定番か。「metropolis」は「隠れた名曲」として激しく支持されまくってることがhydeに伝わったのか、2006年以降はライブの定番曲になりつつありますな。「I'm so happy」は「この曲を聴くとsakura(前ドラマー)って感じがする」というようなコメントをhydeがしてたので、今後ライブで演奏される可能性は低~い。

……「隠れた名曲」ってのは間違いなくコアなファンじゃなきゃ選べないんだけど、コア過ぎるとあらゆる曲を際限なく挙げまくって本当にキリがなくなるということが、よくわかったよー。 

発売日は13日の金曜日

2009-02-20 18:38:24 | 音楽
VAMPSの新曲「I GOTTA KICK START NOW」とカップリングの「TROUBLE」がラジオで解禁されたので、即ipodに入れて聴きまくっているが…「TROUBLE」最っっ高。先月、「VAMPSがシャンプーの「TROUBLE」をカバーする」というニュースを知っただけで舞い上がり、まだVAMPS版を聴いてもいないのに勝手に盛り上がってブログに記事を書いてしまったが、実際に曲を聴いてテンションさらに上がった!なんでこれがカップリングなんだよ、A面にしよーよ。そんでMステとかで歌うの。オレンジレンジを従えて。ていうか原曲を知らない人には(15年前の曲だし居て当然)「へぇ、hydeが『ロコローション』を英語でカバーしてるよ」とか思われるかも?さすがにそれはないか…まぁとにかく、すっごいカッコいいっす。ライブで踊りまくりてぇ!でもZepp Nagoyaには来ねぇ!
A面の「I GOTTA~」の方は、80年代アメリカのハードロック+J-POPメロディという、お得意の絶妙な折衷技の効いた曲。ざっくりヘヴィーな音が鳴りつつカラッと乾いた風が吹き抜ける、どこまでも抜けの良い曲ですな。スカーっと晴れた日にドライブしながら聴くのがハマりそう。よく聴くとメロディラインはかなり脳天気だが、荒っぽく声を張り上げる部分と低めのキーをねっとりセクシーに歌う部分のコントラストが効いててもう超素敵。欲を言えば突き抜けるような爽やかファルセットもあればなぁ…なんて。それはラルクでしか聞けないんすかね。
で、B面の「TROUBLE」。バンドサウンドを押し出してカバーするのかと思ったけど、意外なことに打ち込みだった。ラルクの「SEVENTH HEAVEN」をさらに毒々しくアッパーにした感じ?「あぁ、これが本当のディスコパンクかぁ」みたいな。初めて「SEVENTH HEAVEN」聴いた時は「ラルク冒険したなぁ…」と興奮したが、あの曲が行儀良く思えるよ、今は。とにかくテンションの高い過激な名曲。問答無用で体が動く。4つ打ちビートと切れ味鋭いギターをバックに(「ディスコパンク」って本当に便利かつ的確な言葉だな~)、HYDEがぶっきらぼうに歌い叫ぶぜ!くねくねバキバキ歌い踊るあの人が目に浮かぶぜ!畳み掛けるようにラップ調の歌詞をまくしたてるあの人の歌声を聴いてると沸き上がってくる快楽…もうどうすりゃいいんだYO!…落ち着け。
「遊び過ぎて終電無くなったから車泥棒して帰っちゃえ」という果てしなく軽薄な歌詞に合わせ、終盤ではガラスの割れる音やらパトカーのサイレンやらがバカバカしく鳴りまくる「TROUBLE」。この曲と「I GOTTA~」は今のJ-POPに一番足りない部分を鳴らしてるような気がする。なんか、「軽薄だけどカッコいい」みたいなのが足りないよね?まぁ軽薄なおバカソングは羞恥心がヒットさせたけど、あれはいくらなんでも音がダサ過ぎるし、大体プロデューサーは戦略練りまくってるだろうし…なによりバカソングを歌ってる本人達、根は真面目そうだ。とにかく、真面目で真摯な想いを綴ったヒット曲が多すぎる気がするな。もちろん真面目なのは良い事だけど、あんまりそんなのばかりが溢れると綺麗事にしか聞こえないっすよ。スペースシャワーとか見てると本当ウンザリっすよ。皆なんであんなに純朴なんだ!VAMPSみたいにシレーっとぶっきらぼうな曲を出すようなミュージシャンが増えると良いな。

oh♪oh♪

「evergreen」展

2009-02-10 15:03:32 | 音楽
2001年にリリースされたHYDEのソロデビューシングル「evergreen」。アコースティックサウンドが奏でる静寂の世界が広がる名曲で、彼がこれまでラルクで表現してきたものとは一味も二味も違う音楽だが、何故か「うーわ、HYDEワールド全開だな」と瞬時に感じさせてしまう不思議な曲だった。当時、ラジオからMDに録音したものを繰り返し、何度も聴いた。勿論CDも擦り切れるぐらい聴き倒した。とにかく常にあの曲を聴いていたくて。あの曲が耳に入ってこない状態が嫌で仕方がなくて。もう完全に「evergreen」中毒だった。HYDEの音楽性のコアな部分を封じ込めた劇薬のような曲だと思う。



さて、この「evergreen」にはいくつかのバージョンが存在する。以下まとめると…

①2001年リリースの「evergreen」
②①のカップリングだった「evergreen english ensemble」
③①の英語詞バージョン
④「EVERGREEN [DIST]」
⑤④の日本語詞バージョン

という感じ。オリジナル版である①が一番有名だろうけど、他のバージョンもそれはそれは味わい深い。特に②。①の歌詞が英語詞に置き換えられたものだが、アレンジも①とは異なっている。アコースティックな音作りで、パッと聴いた印象は①と似ているものの、ピアノがメインで音数は少なめで①よりもさらに儚い、消え入りそうな程の静寂の世界が広がっている。最近の『HUNTER×HUNTER』のキルアみたいな。置き換えられた英語詞もまた良いんだよなぁ、切なくて。一番感情が揺さぶられる終盤のフレーズ「近づく終わりに言葉一つ言い出せない」が、英語版だと「The bells have rang,the time has come」になってるのよ…。



③は①のアレンジは変えず、歌詞だけを英語にしたバージョン。HYDEの1stソロアルバム『ROENTGEN』の海外盤に収録されている。HYDE本人は日本語版よりもコレがお気に入りらしい…ってなんか書いててややこしくなってきた。大丈夫か、今日の記事、読んでくれる人に伝わっているのか!?
④は、HYDEがソロでやる音楽をロックに転向させた後にリリースされたもの。2005年のシングル「COUNTDOWN」のカップリングで、原曲のテンポやキーは変えずにバンドサウンドにアレンジしたもの。音が一気に厚くなり、HYDEの声がエモくなってるのだが、原曲の儚い魅力は健在なのが凄い。KAZの男泣きディストーションギターもガーガー鳴り響くよ。歌詞は英語なので③の別アレンジ版ってことになるのかな。



で、最後の⑤はCD化はされていないが、先日発売されたDVD『VAMPS LIVE 2008』に収録されてた④の日本語詞版。去年私がVAMPSのライブで聴いたのも多分こっち。歌詞の意味がダイレクトに伝わってくる分、④よりもさらにエモく聴こえる。

ここまで色んなバージョンがあるわけだし、本人的にも余程の自信作、というかお気に入りなのでしょう。ソロデビュー曲だしね。あぁ…懐かしい。「evergreen」と、続くシングル「Angel's tale」そして「SHALLOW SLEEP」は、CDケースが棺桶型の特殊パッケージだったなぁ。棺桶を開けると、中に懐かしの…2001年の時点で既に時代錯誤だった8センチシングルが入ってんの。どんだけ吸血鬼好きやねん、と。

Trouble

2009-01-27 18:58:27 | 音楽
スピッツのライブの前に大阪プチ見物した時のこと書こうとしたけど、ちょっと驚いたことがあったので全く別の話題を。いやー、驚いた。VAMPSが3月に出す2枚目のシングル「I GOTTA KICK START NOW」のカップリング曲「Trouble」が、まさかまさか、あの、Shampooのヒット曲のカバーだなんて。この情報、既に1月上旬頃に発表されてたみたいだけど、私はさっき本屋で「Monthly VAMPS」立ち読みして気づいた(買えよ)。何年かに一度、まるで熱病のように日本に訪れては塵のように消えていく、ユーロ出身ガールズユニットの筆頭、Shampoo。彼女たちの代表曲「Trouble」は、オレンジレンジの「ロコローション」の主要元ネタの一つでもありますな。2009年現在、ShampooのCD持ってる人ってどれぐらい居るんだろ…ってウチにもあったぞ(笑)。数年前従兄弟にもらったやつが。もらうなよ、自分(苦笑)。オレンジレンジが「Trouble」を引用したのは「俺らってどーせ徒花ユニットみたいに思われてんだろ、Shampooみたいな」という的確な自己批評に基づいていたのか、それともただの悪ふざけなのかは定かではない…いや、多分両方だな。そいえば2003年にロシアのt.A.T.uが流行りまくった時「どーせSampooみたいにすぐ消えるよ」と囁かれていたっけ。実際、流行ってたのが嘘みたいに、泡のように消えてったが、オレンジレンジはまだまだ頑張ってるね。「不滅の徒花」という、矛盾しまくりの存在として走り抜いて欲しいと思います。
とにかく楽しみ、VAMPSの「Trouble」。原曲でループしてるギターのリフ、KAZが弾くとめちゃくちゃカッコよくなるよね、きっと。歌はサビ以外ラップ…というか叫び。絶対ハマるよね、HYDEにね。ぶっきらぼうにワイルドに歌い叫ぶ彼が目に浮かぶよ。音はゴリゴリのハードロック、でもリズムは超ルーズ…みたいな「Trouble」を希望。「何故今Shampoo?大丈夫?凄い意外な所突いてくるなー…超変化球だなー…」とか思ってたけど、想像すればする程名曲になりそうな予感が沸々と。超~~~久々に「Trouble」を聴きながら、さらに妄想を膨らませております。うん、絶対カッコよくなるに違いないぞ!
シングル出るのは3月13日。う~ん、早く聴きたいけど、まだ3月になんてなって欲しくない(笑)。とりあえず2月4日に出るライブDVDが早く欲しいですわ、うん。ライブと言えば春からのツアーも決まったようで。また一箇所のライブハウスで6公演とかやるみたいです。この無茶苦茶なスケジュールを見ても、全く驚かなくないね、さすがに。名古屋と大阪のZeppには来ないみたいだけど、多分アリーナで追加公演やるね、3年前みたいに。

いっそPVもカバーしちゃえばいいのに、HYDEとKAZで。
Shampoo - Trouble



ちょっとした出会い

2009-01-15 22:28:29 | 音楽
ある夜、カーラジオから耳慣れない歌謡曲が流れてきた。「これFM AICHIだよな?珍しい曲がかかるなぁ…」と思ってるうちに、曲自体の良さにビビってしまい、気付けば本気で傾聴していた。ゆるいディスコビートに乗る、女性ボーカルによる色っぽい歌唱。このような曲がミックス形式で立て続けに3曲かかり、「うわっ良い!これも良い!やべぇ!」と車内大盛り上がり。完全に心をディスコ風歌謡曲に持っていかれてしまった。帰宅後、即FM AICHIのHPで流れた曲を検索し、YouTubeでそれらの曲と再会。昭和歌謡っぽいJ-POPってよくあるけど、ああいうの聴くよりは本当に昭和に流行った歌聴いてみた方が、自分にとっては有意義だと改めて思ったよ。
で、私が心を奪われた曲は、鹿取洋子「ゴーイン・バック・トゥ・チャイナ」、中原理恵「東京ららばい」、岩崎宏美「ファンタジー」の3曲。全部初耳だったけど、ある年代の人にとっては定番曲なのかな。特に「東京ららばい」なんて松本隆・筒美京平コンビだし。この3曲を即ipodに入れ、真夜中にしんみり聴くのがマイブーム。

ゴーイン・バック・トゥ・チャイナ


東京ららばい


ファンタジー


さて、この3曲に出会ってから自分内で、にわかに「70年代を知りたいブーム」が起きている。まぁ、その当時の風俗を図書館で調べる程度なんだけどさ。あー、可愛いぜ、70年代ファッション。70年代といえば『anan』や『non-no』が創刊された頃なので、色々と花開いた時代なんだろうね。あとこの時代といえばやっぱ少女漫画ブームですか。昨年は70年代の漫画を再読したり、新たに開拓したりの一年だったな、ある意味。萩尾望都の文庫本、コンプリートまであと3冊という所に来るまで読み漁ってみて、実は『ポーの一族』が発表された70年代より、80年代以降の作品の方が断然自分好みだと発覚…。そういえば私の母親、70年代に青春を過ごしたくせに萩尾望都ノーマークだって聞いて呆れた。勿体ねぇ…。
70年代初頭に頭角を表した萩尾望都だが、彼女の作品からその時代の日本の風俗を読み取るのはほぼ不可能。舞台がヨーロッパばっかりだし、宇宙が舞台のSF漫画も多いし。萩尾望都の作品で、当時の日本の様子を窺い知る事ができるのは80年代末に描かれた『完全犯罪-フェアリー-』ぐらい?
70年代の日本を濃厚に感じられる漫画と言えば、一条ゆかりの『デザイナー』とかだろうか。1974年の東京を舞台に、プライドの高~い二人の女性デザイナーが繰り広げる愛憎劇及びファッション合戦(?)。作品を彩るクラシカルで古くさくも可愛いファッション、レトロな香り漂うレストランやバー、インテリア、ビル街、車、都内一等地に建っているはずであろう、バラの咲く豪邸……あぁ、むせ返る程華麗な世界。そんな世界に生きる主人公達-己の才能を武器に夢に向かって突き進む彼女達は、基本的に孤独。安息の場所など絶対に作れず、野望を実現させるために戦い続ける…。
つーか今気付いたけど1974年って『ちびまる子ちゃん』の舞台と同じだ!まる子も『デザイナー』読んでたんだろうなぁ…。

boy you’re one in a million

2009-01-10 01:22:43 | 音楽
いやーびっくりした。宇多田ヒカルが「UTADA」名義の2枚目のアルバムを3月4日に出すんだってさ。前作『HEART STATION』から1年足らずで、もう新しいアルバムが出るなんて。宇多田史上最速ですなぁ。「ここ最近は2年ごとにアルバムが出てたから、次作が出るのは早くて2010年かぁ…」なんて思ってたから、嬉しい誤算。で、先日新曲「COME BACK TO ME」がMy Spaceにてフルで試聴開始。新曲、かなり良い曲っすよ。かなり王道感漂う、Ne-Yo的なメロウなR&B曲。なんとなく『HEART STATION』収録の「Stay Gold」に近い、ピアノを基調としたフワフワとした甘いバラード。ただ「Stay Gold」はベース代わりに沈み込むような低音ピアノを使ったり、幻聴のような不穏なコーラスが聴き手を幻惑したりと不思議な仕掛けが満載だったけど、「COME BACK TO ME」の方はベースラインが久々にブラックミュージック全開で結構オーソドックスなアレンジに聴こえる。でも「え、この流れでそっち行くのか!」という驚きがありつつも何故かサラっと聴けるメロディーラインは健在。最高だぜ、この「凄いことしてるのに全然凄いように聴こえない」感!そうかー、2枚目は王道路線で行くのかー。
全米デビュー盤『EXODUS』は、宇多田ヒカルが本格的にアレンジの主導権を握るようになった初めてのアルバムだったこともあり、「とにかく尖った音を鳴らしまくってやるぞオラァ!」的な、力みまくりのアルバムだった。聴いてて刺激的で楽しいのは確かなんだけど、せっかくの唯一無二の歌声にエフェクトかかってたりしてなんとなく勿体無いような気がした。もちろん好きな曲一杯あるんだけどね。でも『Distance』『DEEP RIVER』『ULTRA BLUE』『HEART STATION』みたいに、恒常的に部屋で聴きたいとは思わないアルバムだった(数ヶ月に一度、たまーに聴きたくなるぐらい)。それに比べて今回の「COME BACK TO ME」の落ち着きぶりときたら。シングル「Flavor of Life」以降の流れを汲む、刺激的な音とかはどうでもよくて、無駄だと感じる音は一切排除して、とにかく歌を邪魔しない音、耳に気持ち良い音だけを確実に鳴らす手法。『EXODUS』は若気の至りというか、思春期的な作品だったってことですな。それにしても成長のスピードが速すぎる。あれだ、『スラムダンク』の桜木並みだ。アルバム毎に目覚しい進歩を見せ付ける宇多田ヒカルは、練習を重ねる度に異常なスピードで新しい技術を身に付けまくり、試合ごとに確実にその成果を刻んでいく桜木のようだ。
UTADA名義ということで歌詞はもちろん英語。mixiの宇多田コミュでは英語が堪能な方(つーかアメリカ人っぽい)が、聞き取った歌詞を即載せてくれていた。便利な時代ですなぁ。どうやら浮気をしてしまい彼氏に愛想をつかされた女の子が「反省してるから戻ってきて…」と願ってる歌のようで。プレイボーイではなく、宇多田が「I admit I cheated 」とか歌う。「I wish that that I could photoshop all our bad memories」って歌詞は、なんとなく宇多田らしい言い回しな気がする。「私たちの嫌な思い出を、フォトショで修正出来たなら…」って感じだよね(英語苦手)。初めは主語は「I」で、女の子の独白っぽい歌詞がずらーっと続くんだけど、途中から三人称になるのが洋楽ならでは。コミュでは「I wish that he would listen to her side of the story 」って部分も宇多田っぽいと話題になってたなー。