身延山久遠寺末「能谷山妙行寺」

町田市能ヶ谷に山梨県身延山久遠寺末、日蓮宗寺院「能谷山妙行寺」はある。当寺は久遠寺第8世日億（永徳元年1381寂）が開山、創建は永和元年(1375)。江戸時代中期に僧日通が小名二ノ倉より当地に移転再興。本尊は三宝諸尊。鶴川駅より柿生方面左手に岡上・三輪方面の丘陵と相対している高台に位置し急勾配35段の石段を上ると「山門」(冠木門)がある。境内正面に壁面に色鮮やかな彩色を施した入母屋造の「本堂」、右手に「庫裡」がある。本堂前には小さな池が配され鯉が泳いでいる。寺宝として蓮真筆経文の一行切十二字、現地に移して再建した僧日静筆一字一石六万九〇〇〇余の妙経を写して、三宝諸天善神に寺院の加護を祈願した貞享頃(1684）の礫石を保有している。(1809)