日本気象株式会社より一昨日(2/27)に「2020年桜の開花・満開予想」(第5回)が発表された。北海道から鹿児島までの全国約1000か所の桜の名所、及び各都市のソメイヨシノの今年の開花・満開予想を行っている。その発表では「東京・福岡が3/16」、「横浜、松山、高知が3/17」に開花がスタート、続いて東日本・西日本でも続々と開花し始め、3月末には東北地方南部に開花前線が到達する予想である。今年は全国的に記録的な早さの開花となり観測史上最も早い開花(2002年/2013年)と並ぶ。今シーズンは全国的に暖冬・暖春の傾向のようで暖冬で「休眠打破」が遅れたにも関わらず、その後の暖春により生長が早まるため、最終的には休眠打破の遅れを大きく取り戻す形となる見込みである。休眠打破後の気温が非常に高く推移することから全国的に記録的な早さの開花となる。まず相模太夫のおひざ元の「東日本」は10月から2月の気温が平年よりかなり高めの気温(暖冬傾向)により休眠打破の時期は10日程度遅れたが、3月からの気温が平年よりかなり高めとなるため、開花時期は平年よりかなり早く3/16頃に開花がスタート、3/22か23が満開となる見込みである。また「西日本」も10月から2月の気温が平年よりかなり高めであった。暖冬傾向のため休眠打破の時期は概ね平年より数日から10日程度、九州南部では2週間以上遅れたが3月の気温は平年よりかなり高めのため開花時期は平年よりかなり早くなる。「北日本」も東日本、西日本と同様に10月は平年よりかなり高め、11月から12月にかけては平年並み、1月は平年より高め、2月は平年よりかなり高めの気温であった。10月の高い気温のため休眠打破の時期は平年より数日から1週間程度遅れたが、1月上旬頃までには休眠打破を終え、3月は平年よりかなり高め、4月は平年並みの気温が予想されるため開花時期は平年より早くなる予報である。桜の開花・満開時期を左右するのは前年の秋からの気温の推移である。桜の花の元とな る花芽(かが)は開花前年の夏に作られ ①休眠 ②生長の2つの過程を経て開花に至る。花芽は形成されてもすぐには生長せずにまず ①休眠に入りる。これは寒く日も短い冬を生き抜くため、冬を前に自ら葉を落とし生命活動を最低限に抑えようとする。そして秋から冬にかけて一定の低温(-5~15℃)にさらされると春が近づいていることを感知して「休眠打破」(覚醒)する。休眠打破後は②生長段階に入り春先の気温の上昇に伴い 開花へ向かって生長していく。この段階になると気温が高いほど生長の度合いも大きくなる。休眠中は花芽に見た目の変化は現れないが生長段階に入り開花が近づいてくると花芽は徐々に膨らみ始め、次第に花芽の先が黄緑がかってきて、開花直前には花びらが見えるようになってくる。 また桜の開花日を予測する方法として「その年の2/1以降の最高気温を足し算していき、累積温度が600度を超えた日に桜が開花する」という「600度の法則」がある。果たしてこの法則通りに推移するのだろうか?(2002)
昨年の相模原市役所通り、千鳥ヶ淵、上野公園、隅田公園
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