東京都北区西ヶ原に武蔵野台地の斜面を利用して造られた豪壮でモダンでおしゃれな建物、和洋の庭園、大正の息吹に触れられる空間と言われている「旧古河庭園」はある。洋館は大正６年竣工。外観はルネサンス調で煉瓦造りの躯体を新小松石の野面石積みで覆っている。その洋館南側には「イタリア式」と「フランス式」の庭園が見事に組み合わされ配置されている。バラフェスティバルは終了したが、まだ十分楽しめる「バラ園」は華やかで気品あふれる「ドフトゴールド」、「熱情」、「コンラッド ヘンケル」、「ゴールデン メダイヨン」、「ブルグント'81」、「春芳」、「ミスターリンカーン」などの秋バラが咲き誇り、その周りを優しく包むように真赤に色づい紅葉が美しく色を添えている。また低地に位置する日本庭園の中心には優雅な曲線を描く「心字池」はいま紅葉に彩られ池面を真赤に染め上げている。重厚な建物と和と洋が見事に調和した大正の庭園は今、バラと紅葉のコラボレーションという最も美しい季節を迎えている。(1411)
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