千葉県長生郡に「笠森観音」として、また「祈りと香りの寺」として知られている第31番札所の天台宗の別格大本山「大悲山笠森寺」はある。創建は延暦3年(784)、本尊は十一面観世音菩薩である。観音山へ坂道を上る途中に「三本杉」、「芭蕉翁句碑」、「子授楠」がある。重厚な仁王門を潜ると大岩の上に聳える国指定の重要文化財の「観音堂」が視界に入る。この観音堂の建築様式は日本唯一の「四方懸造」で軒高34m、床高20m、階段75段あり、上りきった回廊から景観は一見に値する。境内には「紫金閣」、「六角堂」、「鐘楼堂」が建ち並ぶ。ご詠歌「日はくるる 雨はふる野の 道すがら かかる旅路を たのむかさもり」。観音様と向き合う、己とも向き合こと、そしてもう一人の自分を探すこの坂東三十三観音霊場巡りの旅も今日の3ヶ寺を加え11ヶ寺となった。(1305)

















