★ Serena ★

カナダ暮らしのエスペランチスト、自然愛好家。
エスペラントやカナダの野草、ネーチャークラブの活動など思いつくままに。

チコリ

2005-06-20 02:25:18 | 野の花 - 夏から秋へ


夏が来ると路傍に咲く花の一つ。その美しい紫を帯びた青色に目が行きます。
中々名前を知る機会がなく、当時は図鑑も持っていなかったし気になっていた花でした。
ある夏、プリンス・エドワード島へツアーで行った時、路傍はこの花で一杯でした。
その時バスの運転手ルーイにようやく教えてもらったのです。彼とはその後何回か一緒に仕事をしたのですが暫らく姿を見ない年が続きました。ある年バス会社の人に彼の消息を尋ねると
『昨年急に亡くなったのよ』と言う返事。良く太っていたので心臓に掛かる負担が大きかったようです。背丈はあまり高くない人でしたから、横に転がした方が早いタイプでした。
物静かな人であまりおしゃべりもしなかったし何度か一緒に仕事をしたと言うだけなのですが、チコリの咲く季節が来ると達磨さんのような彼の顔を思い出します。

一度に数個の花を付けますが、花の命は一日だけ、それでいて夏中花を楽しませてくれる、ヨーロッパ原産の花です。花が咲くのも萎むのも毎日同じ時間というのも面白いですね。

根は茹でて野菜としても食べられるし、乾燥させ粉末にしてコーヒーの代用品になります。戦時中のヨーロッパではもっぱらこれがコーヒー代わりに使われていたようです。
コーヒーそのものよりも水に溶けやすく少量で十分な香りを楽しめるので経済的でもあるのだそうですが、カフェイン無しでコーヒーの味を楽しめるし、血液の浄化や肝臓の健康に良いとのことです。
現在でもカフェインに敏感な人はチコリを主体にした身代わりコーヒーを求めることが出来ます。

もちろんこのように使われているのは栽培されている物で、きのこ狩りのように路傍のチコリを狩り集めるのではありません。
この花は何故か、Blue-sailors ブルー・セーラーズとも呼ばれます。日本語ではキクニガナ。

サラダに使われるエンダイヴ(Cichorium endivia)もチコリの一種ですがチコリの葉も若いのはサラダに使えるとのこと。まだ使ったことはありません。花が咲いて始めてその存在を認識するので、その頃は葉も硬くなっているのです。

英語名はChicory、学名はCichorium intybus、エスペラント名はCikorioで、エスペラント名のCikorioは、エンダイヴ等も含めた広義でのチコリです。
      


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1 コメント

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Unknown (glimi)
2005-06-20 09:36:41
 チコリ、聞いたのか食べたのか思い出せません。でも、なぜか童話が読みたくなりました。

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