思い出の釣り・これからの釣り

欧州の釣り、竹竿、その他、その時々の徒然の思いを綴るつもりです

Hardy The Silex No.2

2012-07-29 15:33:00 | Hardy Reel
釣りを始めたのは海の護岸での五目釣りからで、その後は鮒、ヘラブナ、鯉、清流、渓流と一通りやりましたが、1980年以降渓流での毛針釣りだけをやっております。
然るに、道具は毛針釣りの道具のみと思うのが普通なのですが、何故かスピニング用の道具も、しかもハーディー製品で持っております。それの一つが今回紹介致します、Silex No.2です。

ハーディーのスピニングリールは、1887年或は88年のCasting Reel for Spinning Rods(Mulloch)というものが最初であると、"The House the Hardy Brothers built"には記載されております。その後、Combined Fly and Spinningというリールが1894年に登場した後、1896年に登場したのがSilex No.1リールです。同軸受けリールの宿命的に難しい過回転をどう防ぎ、バックラッシュを起こさないかを追求したのがSilexで、錘或はルアーが着水する前に如何に素早く回転を止めるかの機構が盛り込まれております。
Silex No.2は1911年に登場、1922年まで製造され、Silex No.1の機構をより洗練させたリールとなっております。


正面より見たところ。左のアイボリンのハンドルを上に上げるとドラグフリーでスプールが回転する。


裏面よりみたところ。


後ろ側からの写真。ハンドルが上に上げられるようにスリットが入っているのが判る。


前側あらの写真。ツマミはブレーキの強さを調節するもの。


スプールを取り外したところ。


アイボリンのハンドルは中ではトングとなっており、上に上げる事でチェックが効かなくなる一方、バネで繋がっている下の金属部品が微妙なブレーキをスプールに効かせる事が出来る。


スプールの内部。後ろのバネはスプールの取り外し用チェックに付いているもの。


軸。先端は細く成っており、華奢な印象。


良く見えないと思いますが、ブレーキの効き具合を調整する目盛りが付いている。


Silex (No.1)のカタログ記事。


右側がSilex No.2のカタログ記事。


Silexを使ったカースティングの方法を絵で見せたもの。左人差し指がブレーキハンドルにかかっている。

さて、このSilexを使ったカースティング、恥ずかしながら私の腕では如何ともし難いものがあり、ボートからのトローリングで使うのなら出来るかなという状況。ですので、実戦にはまだ一度も投入しておりません。


西園寺公一氏の釣魚迷には氏の体験した釣りが幾つか挙げられておりますが、その中に北海道の阿寒湖でのアメマス釣りがあります。


氏の愛竿はハーディーの9フィートの毛針竿(De Luxe)が有名ですが、他にもハーディーの11フィートの鮭竿を良く使っていた様です。阿寒湖でもこの鮭竿でルアー釣りをされており、荒天の中アメマスの大物を二匹釣り上げるのですが、その時にどんなリールを使っていたのか興味があります。多分ハーディーのSilexを使っていたのではと想像するのですが。


Wye 11' 3pcsにSilex No.2を合わせてみました。西園寺氏の鮭釣りの道具もこんなものだったのではないかと思ってます。

Wye、AHE Wood、他の大物竿と使い道の無い道具を持っている事を玩物趣味というのですね。

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