いわき・うぶすな広場だより

セカンドライフの生き方を書いています。

222年前のいわきの年中行事・・・寛政十一年農家年中行事から

2021-09-04 08:48:36 | なるほど歴史塾

ノウゼンカツラは
夏中咲いて夏が過ぎても咲き続けています。
肌寒い小雨の今日も咲いてくれています。


サボテン先日今年2回目(1本)が咲きました。
昨日気が付きましたが、
3回目が咲きそうで
今回は1本だけでなくたくさん咲くそうです。
愉しみです。

先月8月は載せなかったので
㋇・9月を載せてみます。

私たち「なるほど歴史塾」で10年以上前に現代訳しました、
長谷川安道著
寛政十一年農家年中行事から

一.この頃になると、
  田の稗が穂を結ぶので、油断なく、ひいぬくべきだ。

     畔の草も刈り捨て、畑の草もひき捨てなければいけない。
  貧乏草の種を田畑に残してはいけない。

一.粟、稗、キビ、小豆、大角豆などは、出来次第つみあつめ取り、
   二百十日も近ずけば、とかく油断は敵と心得るべきだ。

一.八月朔日は荒れなければ、
   百姓には、めでたいことだなどとお互い挨拶あってしかるべきだ。

  ただし今日は五節句と考えることが多い。

  五節句というのは、元日、上巳、端午、七夕、重陽のことである。
  五節句の立花とは、
  まず元旦の梅花、水仙、金銭花、
  上巳の桃の花、柳、萱草(くわんくさ)、山吹、
  端午の竹、菖蒲(あやめ)、蓬(よもぎ)、石竹、

  七夕の桔梗(ききょう)、仙翁花、梶の葉、
  重陽の菊、萩、鶏頭花などである。

  たとい、農人たりとも、五節句を知らないのはよいことではない。

 一.八月三日は、畑方の一番金(畑年貢で銭納した)の取立てがある。
   村役人より割り宛てられたとおりきっと上納しなければならない。

  万一、滞納すれば、村役人が難儀をし、代納せざるをえなくなり、
  ことのほか辛労をかけてしまう。

一.八月十五日は、
    放生会(ほうじょうえ)(生物を放してやる=コイなどを放してやる)といって、
  山州男山(八幡様)のお祭りである。いなかにもこの祭礼がある。

  やぶさめ、神楽舞、おみこしあるいはおみこしなどの神事がある。
    この地方の風であって手箱・木脇差し・子供の手遊び・天狗面・獅子の頭(かしら)、
   (それから)
  それぞれの土産物は、 柿、梨、生姜、ズイキニ、きざみたばこなどことごとく売買する。

 一.彼岸は、
     二月に種を配り八月に田畑の耕作の出来盛りであり、
  地頭(領主)・代官に初穂を備え、

   家内の神々、背戸(裏門)の氏神、鎮守、産宮、

   先祖代々の精霊などにも追福の営みとして供えるのはもっともなことだ。

一.九月三日は、
   山年貢までを上納する。名主より割りつけられたとおり、
    きっと皆済して、
     (村役人の)二度とやってこなくていいように心がけるべきだ。

一.小麦は、九月十五日までに播かなければならない。
     後半の十五日に播くようでは、
   不作の原因になると、名人が物語っていたのをきいた。

一. 夜畑(作業)のことについて

    十五日前半は、
    月夜の為、たいまつはいらず、その上に暖かいので働きやすい。
  また、 闇の夜、雨の夜は、縄もじり、俵あみの用意をして秋を待つべきだ。

一.大豆、えごまの収納、里芋、蒟蒻(こんにゃく)、茸(つく)藷(いも)、生姜の種は
     その年の出来、不出来は、
     霜の降りかげんを見て、天気により油断なく収穫しておくように。

一.中旬には、
   大検見(稲の出来具合を見て回る)の役人が
     村々に巡ってくるそのお触れが名主より前もってあるから、
     お通りする道、橋の掃除を行い、指図を受けて、
     御休所までを設置すること。

一.定められた日に、大検見のために、
  郡奉行、御代官、その他下々の役人達が随行するときは、
  思いがけないようなことがないように心がけなくてはならない。
  もちろん御役人は、稲の善悪を見るので坪刈りをする。

  お昼休みの宿において、
    年貢の収納について、名主、組頭、田主(地主)、立会いの上、
    升目を改めて、帳面に書き込むことになる。

  次に、村々の名主、組頭、老百姓などに対して(
    御役人から年貢の割りあてがあり)、
     例年の通り大検見もすみ
  年貢高が決まったので、それぞれに稲刈りをすることになる。
     稲こきをし収納することとなる。

  (年貢米は)(平城内米蔵への)御蔵納め、
    (江戸屋敷用に回船で送るための)浜下(はまおろし)となり、
    縄や俵はよく吟味して運搬しなければならない。
   (年貢収納の)日限については、郡の割頭(わりがしら)どもより指令があるので、
  この趣旨は末端の小百姓(小作農)のものどもまで、
    もれなく聞かせよということである。

 一.御検見役人が、通行を済ませれば、天気次第で、稲を刈り、
  収納して名主が指示した通り平城の米蔵まで運び、、
  浜津出しをしたりするにも、縄俵を粗末にしないで、
    苫(とま)柴(しば)、台木などまで
  間違いのないように心掛けなければいけない。
  苫(とま)柴(しば)が不揃いでは年貢を納める当日の差支えとなり、
    人足の連中の迷惑にもなる。

  もちろん、金銭で買ってそろえるような品物ではないから、
    ただ心がけ次第なのだ。

一.今九月は、
    鎮守、氏神様の祭りである。御幣を捧げ、御供えを備えて、
    家内安全を祈ることは、
  各々の吉例によるのである。

一.九月は重陽の節句とて、五節句のしまいである。
     今日より冬の衣装に移る。

  だから、八月下旬より、袖縁、裾廻し、おびき・綿など調達しておき、
    女房は衣装の準備を間違いのないように心掛けなければならない。
    家内の人数、洗濯、綿入等など、女房の心掛けで平常たいせつなことだ。
   田畑作物、扱(こ)き、収納の米のうす摺りや年貢の納めがすみしだいに
   冬着、節衣を心掛け
 糸を引いて幟を織ったり、紺屋に頼んだものが染め次第、仕立て正月を待つのである。

  また、手拭、頭巾、羽織、上着」、下着、帯、股引、脚絆、足袋、くつずり等まで、
    差し支えないようにこしらえておくことだ。

  なおまた、絹布の類は、百姓が使うものではない。
  ことに俗のたとえに「金襴の袋に味噌を包む」と言う。

  無算、無筆にて、行儀知らず、
    大食・大酒・けんか・ばくち・悪口・ひるね・いねむり・
  大あくび・うそつき・小盗・じせぶり・屁ひりくらべなどははよく覚えて、
     われ劣らじ我れ負けじの風である。

  小袖の中からたいへん臭いものを出すのである。
     ゆえに俗にこれをたとえて、屁ひり小袖という。

 これは人間として慎むべきことだ。

一.日待の事、正月五月に準じて、信仰をすべきだ。

一.稲の刈取と収納がすみ、麦作のしつけが終了すれば、
    田をおこして、薪(まき)を樵(こ)り貯えるべきだ。

    またそのあとは村の所々のを手励みをし、
    少しでも、金儲けを心掛けるものだ。

※:手励み:よそから頼まれてやる賃仕事ねど。

 ところ(地元での)商売・賃仕事の 金儲けは、銭もうけといえば
 まず、
 山で炭焼き、
     薪つくり、松、松ヤニ、イコ、イモ、山アク、こぼく、メウド、鍬柄、斧台、火口、などである。

 この村の外の村々では、破魔弓、、箭、羽子板、笊(ざる)、
  籠、フコ、フルイ、ムシロ、ゴザ、草履、木履、野菜など、
   所々の市を追いかけて、
   小名浜、上遠野、木戸、富岡、久之浜、四倉、平の
  六斉市にて金銭をもうける。

  年貢は申すまでもなく、名主、組主の雇銭や紺屋の染賃、綿の打賃、
  味噌の塩代まで、さいそくされないで
  自分で準備できるように心掛けるようにしなければいけない。

一.二十三夜は、餅をつき、神仏に餅を供え、菩提寺、祈祷所、
  親元、師匠方まで持っていき進上することだ。

と八月・九月について
長谷川さんは
いわきの行事や農作業について
222年前のいわきを書いています。
いわき市長選挙中のいま
考えたいですね。

 

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小雨の中の収穫・・・いわき

2021-09-04 08:25:28 | 家庭菜園

肌寒い小雨のいわきのお天気です。
家庭菜園には入れないので
トマトのみ収穫を。
トマトはよくなってくれ、
好きですので助かります。

このところの雨で家庭菜園の収穫も少ないので
スーパーでも高騰しているようです。

政治の世界も
一瞬先は闇の世界のようでしたね。

いわき市長選挙は
明日が投票日。

いのしし宅はへき地ですので
各候補者は期間中(1週間)、1回くらいだと思います。

期日前投票を期日前投票初日に済ませてきました。
誰もいず一人での投票でした。

日めくりカレンダーから
☆おいしいってすてき
      神奈川県 農業の方

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