上手の天野先生の手を考えます。
第1問
玉頭に手を付けたので、下手の焦りを誘えました。
A 57同金 B 22銀 C 12歩
第2問
ここは実戦の手は不正解です。正しくは。
A 72金 B 46角 C 77銀
第3問
これも実戦の手は次善手。AIによると・・・
A 54角 B 42金 C 22角
上手の天野先生の手を考えます。
第1問
玉頭に手を付けたので、下手の焦りを誘えました。
A 57同金 B 22銀 C 12歩
第2問
ここは実戦の手は不正解です。正しくは。
A 72金 B 46角 C 77銀
第3問
これも実戦の手は次善手。AIによると・・・
A 54角 B 42金 C 22角
今日の棋譜20220528
1844年5月、加藤幸助先生と飛香落ち上手です。
下手一間飛車で始まりますが、上手の43金はちょっと珍しいです。それと下手が76歩を突いていないことに注目しておきます。
加藤先生は1筋の歩を切ってから2筋の歩を伸ばし
28飛から棒銀へ。まあまあある指し方です。
玉を囲うのですが
7筋の位を取られました。でも予定なのでしょう、
左銀を移動して、引き角にするはず。つまり鳥刺しと棒銀の組み合わせです。
左銀は66へ。
12歩と垂らし、次は角を引こうというところで、上手に35歩とつっかけられます。35同歩が自然で、35同金同銀同角は下手十分でしょう。ということは35同歩に同金ではなくて55歩とか73桂とかされるのでしょうか。ならば35同銀としてしまえば良さそうです。
79角を選んだら46歩。46同角とは取りにくいです。
46同歩36歩。平手の感覚ならば38飛~36飛なのですが、飛香落ちなのでもっと良い手があります。
11歩成同銀13香成
13同桂に45歩が両取り、45同金13角成で馬が作れました。下手十分です。
32金に46歩はおかしな感じです。攻めるならば24歩(同歩は同馬、12香に23歩成)、ゆっくりならば馬を引いておきたかったですが。
56金58金右43歩。この43歩は12歩35馬同角同銀と進んだ時に44桂を防ぐためでしょう。
45歩76歩同歩75歩。この継ぎ歩は取りにくいですが、怖がらなければよろしい。でも下手の心理的には嫌なのですよね。
加藤先生は57金とぶつけて同金同馬で有利という予定。でも12歩を打たれて困った。35馬同角同銀39角というのは怖すぎます。あっさり56金13歩でも悪くはなっていないのですが、
53歩同角65桂。角を逃げれば53歩~36馬とできます。66金はあったようですが(53桂成同銀46馬57金同馬で二枚換え)
65同銀同銀
55金46馬。46同金同金は、最初に金馬を取り合うよりも得なのか、と見ていたら
46同金54銀。両取りの見えない私でもわかりましたが、
57金53銀成同玉35角で両取り。
44歩57角76歩。結局下手の香損ですね。上手の持ち駒が豊富で、下手不利に見えます。
66角55歩同角85桂。この85桂は天野先生の勇み足です。54金と受けてから攻めるべき。
44角64玉53銀73玉62銀不成82玉11角成。銀を取られて上手玉は詰めろなので失敗、ではなくて46角を打てば詰めろ逃れで飛取りですね。形勢は難しかったと思います。
72金86銀、これで下手有利に戻りました。初期値よりも良いかどうかは別にして。
77銀同桂同歩成同銀62金
76銀打77桂成同馬73歩。下手の攻める番です。
加藤先生は58飛53歩54歩。
54同歩同飛53歩14飛。ここまで来れば下手有利確定です。53歩ではなくて52歩の受けとか、上手に変化がありましたが。
13歩同飛成74香。これは銀取りというか、65桂ねらい。
86桂76香同馬。金取りですが大したこともないか。AIによると22角を打てば難解。ということは86桂がおかしくて、平凡に75歩を打って受けるべきだったということですか。
54角同馬同歩77歩
65桂44角。これを打たずに11竜は詰めろでも王手竜取りの筋があります。
55角同角同歩54角、両取りですが、あまり良い手ではなかったようです。1回11竜だったでしょうか。
47角58香の局面で指しかけです。形勢は難しく、76銀が有力。68金打に77桂成同金同銀成同玉29角成と攻められるから上手よしかも。他には89銀(同玉77桂成)もあるようです。
加藤先生の作戦がおもしろいですが、予定通りの形にならなくてちょっと苦労した感じでしょうか。いくつか疑問手がありそうですが、勝負を見ている側としては面白いです。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.50 棋譜ファイル ----
開始日時:1844/05/01
手合割:飛香落ち
下手:加藤幸助
上手:天野宗歩
手数----指手--
1 3四歩(33)
2 1六歩(17)
3 4四歩(43)
4 1五歩(16)
5 5二金(61)
6 1八飛(28)
7 4三金(52)
8 1四歩(15)
9 同 歩(13)
10 同 飛(18)
11 1三歩打
12 1八飛(14)
13 5四歩(53)
14 2六歩(27)
15 3二金(41)
16 2五歩(26)
17 6二銀(71)
18 2八飛(18)
19 3三角(22)
20 3八銀(39)
21 5三銀(62)
22 2七銀(38)
23 5二玉(51)
24 2六銀(27)
25 2二銀(31)
26 9六歩(97)
27 7四歩(73)
28 6八玉(59)
29 6四銀(53)
30 7八玉(68)
31 7五歩(74)
32 5六歩(57)
33 4五歩(44)
34 6八銀(79)
35 4四金(43)
36 5七銀(68)
37 5一角(33)
38 3六歩(37)
39 6二角(51)
40 6六銀(57)
41 3三金(32)
42 1二歩打
43 3五歩(34)
44 7九角(88)
45 4六歩(45)
46 同 歩(47)
47 3六歩(35)
48 1一歩成(12)
49 同 銀(22)
50 1三香成(19)
51 同 桂(21)
52 4五歩(46)
53 同 金(44)
54 1三角成(79)
55 3二金(33)
56 4六歩打
57 5六金(45)
58 5八金(49)
59 4三歩打
60 4五歩(46)
61 7六歩(75)
62 同 歩(77)
63 7五歩打
64 5七金(58)
65 1二歩打
66 5三歩打
67 同 角(62)
68 6五桂打
69 同 銀(64)
70 同 銀(66)
71 5五金(56)
72 4六馬(13)
73 同 金(55)
74 5四銀(65)
75 5七金(46)
76 5三銀成(54)
77 同 玉(52)
78 3五角打
79 4四歩(43)
80 5七角(35)
81 7六歩(75)
82 6六角(57)
83 5五歩打
84 同 角(66)
85 8五桂打
86 4四角(55)
87 6四玉(53)
88 5三銀打
89 7三玉(64)
90 6二銀(53)
91 8二玉(73)
92 1一角成(44)
93 7二金打
94 8六銀打
95 7七銀打
96 同 桂(89)
97 同 歩成(76)
98 同 銀(86)
99 6二金(72)
100 7六銀打
101 7七桂成(85)
102 同 馬(11)
103 7三歩打
104 5八飛(28)
105 5三歩打
106 5四歩打
107 同 歩(53)
108 同 飛(58)
109 5三歩打
110 1四飛(54)
111 1三歩(12)
112 同 飛成(14)
113 7四香打
114 8六桂打
115 7六香(74)
116 同 馬(77)
117 5四角打
118 同 馬(76)
119 同 歩(53)
120 7七歩打
121 6五桂打
122 4四角打
123 5五角打
124 同 角(44)
125 同 歩(54)
126 5四角打
127 4七角打
128 5八香打
129 中断
まで128手で中断
下手の長坂先生の手を考えます。
第1問
5手読んで駒得かどうか。
A 44歩 B 33角成 C 64桂
第2問
盤面は広く見ます。
A 13馬 B 64香 C 69金打
第3問
厳しい寄せです。
A 83香成 B 75桂 C 54銀
今日の棋譜20220527
1845年7月、長坂六之助先生と飛落ち上手2局目です。
長坂先生の右四間飛車ですが、天野先生は33桂ではなくて33角を選びます。下手は45歩と仕掛けやすいでしょう。33角と上がられる前に45歩を突いても十分でした。
下手が仕掛けてこないので天野先生は角を引きます。45歩に63角のつもりなのか、でも44歩の取り込みのほうが大きいでしょう。となれば45歩に33角か62角かですが、
長坂先生は45歩ではなくて65銀。73玉~64歩56銀でも72玉と戻るから手損ではないということだったのでしょう。ところが上手は73角で
74銀64角49飛。86角が王手になるからちょっと変な手ですが、79玉として2手得を生かそうということでしょうか。
33桂87銀55歩、位を取られても
しっかり囲って65銀ねらい。十分です。
62銀に65銀ではない? 65歩のほうがいいということがあるのか。
53角67金右64歩。これは64同歩同角66金として力将棋かと思ったら
56歩65銀。下手の手が当たりませんが、
銀交換して55角73歩。これならば上手の歩切れで1歩得、65歩の拠点が残っているのは嫌ですが、下手十分です。
45歩同歩同桂と攻めて好調ですが、
54銀で飛角両取り。でも64桂の返しがあって
64同角43飛成同銀64角。飛桂と角金の交換は少し駒得です。攻め駒が4枚というのが大きいですね。下手優勢でしょう。
53銀55角44歩。前の73歩と言いこの44歩と言い、天野先生が我慢しているのですが、自分から変化に出てしくじってから我慢では良くなるわけはありません。64歩と垂らされるのも嫌ですが、
21角は43角成同金52銀のねらい、54銀左には44角(同銀54角成~44馬)があるから51桂の受け。苦しくなるばかりです。
12角成59飛13馬。駒損で馬も活用されます。
66桂88玉58桂成78金。攻め駒2枚ではこれ以上なくて、
54銀左37角39飛成46馬。これは詰めろです。
62金に長坂先生の85香は悪い手ではないけれどぬるそうです。64香は反動があったか、ならば15角とか342歩とか。
45歩47馬66歩同金57桂成、これは駒損しそうですね。でも15角47馬51角成が速いですが
57同馬37竜67馬。これでも良いのです。飛と金桂香歩3の交換ですから。下手玉がずいぶん堅く見えます。
36竜55歩43銀75桂。83香成の受けがないですし、
61玉63歩、持ち歩が多いのでこれも厳しいのです。
63同桂同桂成同金75桂62金63歩52金62銀、桂銀をはがして
54銀はまたちょっとおかしな手ですが(54金と打ちますよね)
43銀63金
51玉52金同玉63桂成。桂が成れて
42玉53金同銀同成桂、これで43銀を取れます。
45歩を取って馬が使える、この手を指したかったのか。
あとは上手玉を入玉させないだけです。銀を打てば簡単でしたね。
桂を打たれ
歩を打たれて粘られたようでも、
45同馬同竜25銀打まで。
長坂先生の完勝でしたが、もうちょっとうまい手があったろうに、という気はします。前局では無理攻めをしてしまいましたが、本局は反省してゆっくり指したということなのでしょう。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.50 棋譜ファイル ----
開始日時:1845/07/24
手合割:飛車落ち
下手:長坂六之助
上手:天野宗歩
手数----指手--
1 3四歩(33)
2 7六歩(77)
3 4四歩(43)
4 4六歩(47)
5 3二金(41)
6 4八銀(39)
7 4二銀(31)
8 4七銀(48)
9 5四歩(53)
10 5六銀(47)
11 4三銀(42)
12 4八飛(28)
13 5二金(61)
14 3六歩(37)
15 3三角(22)
16 1六歩(17)
17 6一玉(51)
18 6八玉(59)
19 7二玉(61)
20 5八金(49)
21 6二銀(71)
22 3七桂(29)
23 5三銀(62)
24 7八銀(79)
25 9四歩(93)
26 9六歩(97)
27 7四歩(73)
28 8六歩(87)
29 5一角(33)
30 6五銀(56)
31 7三角(51)
32 7四銀(65)
33 6四角(73)
34 4九飛(48)
35 3三桂(21)
36 8七銀(78)
37 5五歩(54)
38 7八玉(68)
39 5四銀(43)
40 6八金(69)
41 4三金(32)
42 7七角(88)
43 1二香(11)
44 6六歩(67)
45 6二銀(53)
46 6五歩(66)
47 5三角(64)
48 6七金(58)
49 6四歩(63)
50 5六歩(57)
51 6五銀(54)
52 同 銀(74)
53 同 歩(64)
54 5五角(77)
55 7三歩打
56 4五歩(46)
57 同 歩(44)
58 同 桂(37)
59 同 桂(33)
60 同 飛(49)
61 5四銀打
62 6四桂打
63 同 角(53)
64 4三飛成(45)
65 同 銀(54)
66 6四角(55)
67 5三銀(62)
68 5五角(64)
69 4四歩打
70 2一角打
71 5一桂打
72 1二角成(21)
73 5九飛打
74 1三馬(12)
75 6六桂打
76 8八玉(78)
77 5八桂成(66)
78 7八金(68)
79 5四銀(43)
80 3七角(55)
81 3九飛成(59)
82 4六馬(13)
83 6二金(52)
84 8五香打
85 4五歩(44)
86 4七馬(46)
87 6六歩(65)
88 同 金(67)
89 5七成桂(58)
90 同 馬(47)
91 3七龍(39)
92 6七馬(57)
93 3六龍(37)
94 5五歩(56)
95 4三銀(54)
96 7五桂打
97 6一玉(72)
98 6三歩打
99 同 桂(51)
100 同 桂成(75)
101 同 金(62)
102 7五桂打
103 6二金(63)
104 6三歩打
105 5二金(62)
106 6二銀打
107 同 銀(53)
108 同 歩成(63)
109 同 玉(61)
110 4四歩打
111 同 銀(43)
112 5四銀打
113 4三銀打
114 6三金打
115 5一玉(62)
116 5二金(63)
117 同 玉(51)
118 6三桂成(75)
119 4二玉(52)
120 5三金打
121 同 銀(44)
122 同 成桂(63)
123 3三玉(42)
124 4三成桂(53)
125 2四玉(33)
126 4五銀(54)
127 4七龍(36)
128 3六銀打
129 4八龍(47)
130 3四銀(45)
131 3一桂打
132 3三成桂(43)
133 4五歩打
134 同 馬(67)
135 同 龍(48)
136 2五銀打
137 投了
まで136手で下手の勝ち
下手の長坂先生の手を考えます。次善手以下の手をあげるので、他の手を考えてみましょう。
第1問
49飛82角から駒組が続きますが、ずっと指したい手がありますよね。
第2問
ここで44角同金53銀と攻めたのが暴発です。それ以外の手を指していれば悪くはならないでしょう。
第3問
ここで78玉ではだめです。攻めましょう。
今日の棋譜20220526
1854年7月、長坂六之助先生と飛落ち上手です。
長坂先生の右四間飛車です。
これまで31角に65銀がセットだったのですが、下手が65銀としないとどうなるか、という将棋です。天野先生のねらいは64角なのですが、65銀55角同角同歩で角交換は上手に負担が多いはず。
長坂先生は65銀とせずに駒組を進めるのですが、この図が一番決行しやすいところでしょうか。65銀55角同角同歩74銀、あるいは65銀82角74銀72銀という進行で十分なはず。
そこも見送って駒組をしていたら、天野先生は64金。こうなれば45歩を突いて
55歩
44歩54銀47銀
53銀46銀44銀56歩、自然な流れで攻めが続くので下手十分でしょう。上手玉はまだ居玉なのです。
45歩に55歩では55銀とするのも有力で、両方あったでしょう。進行は変わります。
46歩54歩同金。この図は飛先が止められていて、上手から38銀も見えるのですが、まだ上手からは攻めにくいです。65銀55金ではよくわからないので、72銀を打ちたいですが。52玉81銀成73角45歩、銀を逃げると44桂があるので45同桂同桂を取れなくて有利になりそう。他には78玉と待つのも有効です。
長坂先生は44角同金53銀とやってしまいました。詰めろ金取りなのですが、43銀と打てば受かります。
43銀44銀成同銀。飛落ちで大駒1枚は切っても構わないのですが、飛が使えていないから失敗です。
45歩53銀54歩同銀53金。今度は詰めろ銀取りですが、やはり43銀で受かります。
43銀78玉。棋聖天野宗歩手合集が間違っていて、この78玉ではなくて63金になっています。(2手抜けて総手数が2手足りていない。)将棋DB2に正しい棋譜があって助かりました。
さてこの78玉が疑問手で、敗着に近いです。44歩52銀43銀(62銀41玉では足りない)と攻めていくしかなかったでしょう。
52歩63金54角(78玉52歩が抜けていた)これで攻めが切れていて、
64銀52歩(78玉52歩が入っていなければ53金とできるのでおかしい)
44歩同銀46飛。やっと飛が使えたのですが、
55銀打44飛同銀53銀。飛も切って突撃です。
53同歩(手合い集では53同銀)同銀成63角
63同成銀同歩54角。飛銀損ではだめですね。
42金63角成55角で詰めろ。(手合い集によると44銀は下手の持ち駒なので62銀で詰んでいるのでおかしいことに気が付いた。)
77桂同角成同玉65桂68玉77銀59玉まで決めてから62歩。これを打たないと、合駒が悪いので95角から上手玉がとん死します。
64馬39飛49歩38銀
48金57桂成まで。
上手に64角と出られても、下手が悪いということはないのですが、そのあとの指し手を知らないと困るかもしれません。ここで長坂先生が完勝していたら、天野先生が31角を採用せずに、定跡が進化していたかもしれないのに。
本譜の進行が不満だと思えば40手目55歩のところを55銀としておけば展開が変わります。下手としては飛を使いやすそうなので考えやすかったかも。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.50 棋譜ファイル ----
開始日時:1854/07/13
手合割:飛車落ち
下手:長坂六之助
上手:天野宗歩
手数----指手--
1 3四歩(33)
2 7六歩(77)
3 4四歩(43)
4 4六歩(47)
5 3二金(41)
6 4八銀(39)
7 4二銀(31)
8 4七銀(48)
9 5四歩(53)
10 5六銀(47)
11 4三銀(42)
12 4八飛(28)
13 3三桂(21)
14 3六歩(37)
15 3一角(22)
16 5八金(49)
17 6四角(31)
18 3七桂(29)
19 5二金(61)
20 6八玉(59)
21 5三金(52)
22 7八銀(79)
23 7四歩(73)
24 4九飛(48)
25 8二角(64)
26 8六歩(87)
27 6二銀(71)
28 8七銀(78)
29 6四金(53)
30 4五歩(46)
31 5五歩(54)
32 4四歩(45)
33 5四銀(43)
34 4七銀(56)
35 5三銀(62)
36 4六銀(47)
37 4四銀(53)
38 5六歩(57)
39 4五歩打
40 5五歩(56)
41 4六歩(45)
42 5四歩(55)
43 同 金(64)
44 4四角(88)
45 同 金(54)
46 5三銀打
47 4三銀打
48 4四銀成(53)
49 同 銀(43)
50 4五歩打
51 5三銀(44)
52 5四歩打
53 同 銀(53)
54 5三金打
55 4三銀(54)
56 7八玉(68)
57 5二歩打
58 6三金(53)
59 5四角打
60 6四銀打
61 6二歩打
62 4四歩(45)
63 同 銀(43)
64 4六飛(49)
65 5五銀打
66 4四飛(46)
67 同 銀(55)
68 5三銀打
69 同 歩(52)
70 同 銀成(64)
71 6三角(54)
72 同 成銀(53)
73 同 歩(62)
74 5四角打
75 4二金(32)
76 6三角成(54)
77 5五角(82)
78 7七桂(89)
79 同 角成(55)
80 同 玉(78)
81 6五桂打
82 6八玉(77)
83 7七銀打
84 5九玉(68)
85 6二歩打
86 6四馬(63)
87 3九飛打
88 4九歩打
89 3八銀打
90 4八金(58)
91 5七桂成(65)
92 投了
まで91手で上手の勝ち
下手の小島先生の手を考えます。
第1問
7筋に備えられたところですが。
A 73銀 B 77桂 C 95角
第2問
上手玉を寄せるために。
A 26桂 B 44桂 C 62銀成
第3問
この手が詰めろです。上手には55馬や83馬があるのでどちらにも対応できなければなりません。
A 42金 B 51銀 C 14飛
今日の棋譜20220525
1854年4月、小島明悟先生と飛落ち上手です。
小島先生の右四間飛車です。
31角に65銀は当時の一セット。ここから駒組ですが、
また天野先生のほうから動きます。55同角に
35同歩54銀直
54同銀同銀77角36銀38銀。前にも同じような形を並べましたが、上手が無理をしています。
43金87銀45歩。ゆっくりしていても47金同銀成同銀くらいで悪いから仕方ないのですが、
45同歩同桂同桂同銀。ねらいは46桂とか36桂とか。下手は47銀と受けておくのが無難でしょうか。
34歩44桂。桂を打たせてちょっと小島先生が楽になったでしょう。
49飛34銀
33歩同金46桂で両取り。
桂銀交換ですから駒得で有利です。まだ飛を切って決めるには早いけれど、43歩41歩を利かすこともできるし、43銀も打ってみたいところ。でも47銀が本筋なのでしょう。
46歩54銀45銀は俗手ですが、これでもいいでしょう。
48歩同飛45同銀同歩36桂
46飛28桂成47銀。俗手で攻めた分だけ簡単にはなっていませんが、
35金56飛45金66飛54銀。飛が捕まることもないですし、上手から怖い手もありません。46銀74桂45銀66桂同角45銀は指し過ぎでしょうか。
なので75歩19成桂。今度こそ46銀と思ったら
85歩17角成46銀。85歩を突いたのは、64香(76飛65銀)を気にしたのか、でも45銀66香54銀で十分すぎました。馬を作られた分はまぎれていて、
44金86飛55歩。84歩から十字飛車が決まるのであれば良いのですが、82香を打たれるのでうまくいかなさそう。
45歩43金55銀45銀。ここは26歩とか35歩同馬44銀打が手筋ですが、
95歩53馬94歩
96歩同香92歩16飛。端を詰めたのは良いけれど、飛が右に逃げたのは75馬を気にしたのか?
29成桂に44銀打で良さそうでしたが、44歩33金86角は74歩を突きたいという手です。
64香の受けに74歩同歩75歩。75同歩には74歩くらいか。
54歩46銀34銀
74歩62金73銀。73同桂同歩成同金65桂の筋ですね。73同桂同歩成同玉でも65桂同香53角成同金51角で王手金取りです。73同金同歩成同玉には95角か。となればこの銀は取れなくて下手優勢。
61玉35歩。変なところに手が行きますが
25銀15飛14銀18飛。銀が質駒になったのと、桂をもらって45桂のねらいができたので、これでもいいのか。
84歩同歩75桂というのは天野先生の勝負手です。75同角67香成同金右75馬は二枚替えなので良くならないのですが、
83歩成87桂成同玉85歩。どこに逃げても86銀は王手角取りです。勝負手は成功。
95角86銀78玉95銀
95同香44馬(45桂があるから仕方ない)45歩。ここで96角から何かないか、無かった。
53馬34歩同金44桂で左右挟撃です。やはり下手優勢のままで、
72歩62銀成同玉35歩
24金41金。変な手ですね。とりあえず51銀61玉が入ったら勝てないのですが、
43馬69玉。96角に備えられては逆転の目はありません。
55歩73歩成同歩55銀
55馬14飛まで。上手玉は51銀53玉42銀不成以下の詰めろです。55馬でも83馬でも24飛が詰めろ。
上手は下手に変な手で負かされたという将棋ですが、大駒落ちで上手から動いてはいけませんでした。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.50 棋譜ファイル ----
開始日時:1854/04/16
手合割:飛車落ち
下手:小島明悟
上手:天野宗歩
手数----指手--
1 3四歩(33)
2 7六歩(77)
3 4四歩(43)
4 4六歩(47)
5 3二金(41)
6 4八銀(39)
7 4二銀(31)
8 4七銀(48)
9 5四歩(53)
10 5六銀(47)
11 4三銀(42)
12 4八飛(28)
13 3三桂(21)
14 3六歩(37)
15 3一角(22)
16 6五銀(56)
17 6二玉(51)
18 6八玉(59)
19 7二玉(62)
20 7八玉(68)
21 6二銀(71)
22 5八金(49)
23 9四歩(93)
24 9六歩(97)
25 4二角(31)
26 6八金(69)
27 5三銀(62)
28 3七桂(29)
29 1二香(11)
30 7七角(88)
31 5一角(42)
32 8八銀(79)
33 6二角(51)
34 8六歩(87)
35 5五歩(54)
36 同 角(77)
37 3五歩(34)
38 同 歩(36)
39 5四銀(53)
40 同 銀(65)
41 同 銀(43)
42 7七角(55)
43 3六銀打
44 3八銀打
45 4三金(32)
46 8七銀(88)
47 4五歩(44)
48 同 歩(46)
49 同 桂(33)
50 同 桂(37)
51 同 銀(36)
52 3四歩(35)
53 4四桂打
54 4九飛(48)
55 3四銀(45)
56 3三歩打
57 同 金(43)
58 4六桂打
59 4五銀(54)
60 3四桂(46)
61 同 金(33)
62 4六歩打
63 5四銀(45)
64 4五銀打
65 4八歩打
66 同 飛(49)
67 4五銀(54)
68 同 歩(46)
69 3六桂(44)
70 4六飛(48)
71 2八桂成(36)
72 4七銀(38)
73 3五金(34)
74 5六飛(46)
75 4五金(35)
76 6六飛(56)
77 5四銀打
78 7五歩(76)
79 1九成桂(28)
80 8五歩(86)
81 1七角成(62)
82 4六銀(47)
83 4四金(45)
84 8六飛(66)
85 5五歩打
86 4五歩打
87 4三金(44)
88 5五銀(46)
89 4五銀(54)
90 9五歩(96)
91 5三馬(17)
92 9四歩(95)
93 9六歩打
94 同 香(99)
95 9二歩打
96 1六飛(86)
97 2九成桂(19)
98 4四歩打
99 3三金(43)
100 8六角(77)
101 6四香打
102 7四歩(75)
103 同 歩(73)
104 7五歩打
105 5四歩打
106 4六銀(55)
107 3四銀(45)
108 7四歩(75)
109 6二金(61)
110 7三銀打
111 6一玉(72)
112 3五歩打
113 2五銀(34)
114 1五飛(16)
115 1四銀(25)
116 1八飛(15)
117 8四歩(83)
118 同 歩(85)
119 7五桂打
120 8三歩成(84)
121 8七桂成(75)
122 同 玉(78)
123 8五歩打
124 9五角(86)
125 8六銀打
126 7八玉(87)
127 9五銀(86)
128 同 香(96)
129 4四馬(53)
130 4五歩打
131 5三馬(44)
132 3四歩(35)
133 同 金(33)
134 4四桂打
135 7二歩打
136 6二銀成(73)
137 同 玉(61)
138 3五歩打
139 2四金(34)
140 4一金打
141 4三馬(53)
142 6九玉(78)
143 5五歩(54)
144 7三歩成(74)
145 同 歩(72)
146 5五銀(46)
147 6五馬(43)
148 1四飛(18)
149 投了
まで148手で下手の勝ち
下手の川添先生の手を考えます。次善手以下の手をあげて、そのほかを考えてもらうことにしましょう。
第1問
上手が無理な動きをしています。本譜の37角はおとなしい手でしたが、他にもいろいろあります。
第2問
46飛と逃げましたが、逃げないで攻めることができました。
第3問
ここで34桂は外れでしょう。
第4問
本譜は46銀で足りません。言われないと気が付かなさそうですが、銀を捨てる勝負手があります。
第5問
本譜53銀不成は飛を取られてだめでした。
第6問
最後は上手を持って即詰みがあります。
今日の棋譜20220524
1852年8月、川添松五郎先生と飛落ち上手です。
序盤で変化があります。下手36歩に対して上手33角。ここで56銀ならば穏やかになったかもしれませんが、
68玉に天野先生は45歩。大駒落ちで上手から動くのはほとんど疑問手です。45同歩とは取れないので、対応はちょっと悩ましいのですが、
48飛88角成33桂。下手は手得しているので指しやすくなっているはずです。まだ45歩は取れませんが、
77銀64角37角。37角はおとなしい対応でした。角を温存して38金46歩同銀45歩37銀でも良かったでしょう。37桂46歩同銀45歩同桂同桂66角もあり得たでしょうか。AI推奨は21角でしたが、催促されたら角を切る感じです。
46歩同角53角。やはり角交換は上手の負担が大きいのです。いずれにせよ下手の手得ですから、指しやすくなっているはずです。
天野先生は右金を繰り出して
35歩同歩同金。何かありそうな局面です。下手は角を使えれば良いから、65銀43銀56歩~55歩が正しいのですか。なるほど。
川添先生の47金~36歩はおとなしい指し方。
無難な路線で進めるのかと思えば、66銀~77桂。上手を攻めつぶそうというのですね。
64歩37桂63銀46金。攻撃力はありそうですが、玉が薄いのでしっかり読まねばなりません。
単に45桂と跳ねるのではなくて16角~17角ですか。
44歩45歩は好調。
45同桂同桂55歩。ここは悩みどころです。55同銀左75歩は嫌なので、55同銀直か55同金か。
35歩24金55金、先に55同金としてから35歩24金(あるいは45金)でも同じようなことですが、
54歩に44金同金36桂。筋悪のようですが、桂得だったのでこれで良いのです。
37金46飛36金。これはまぎれてしまいました。怖いけれど37金に44桂48金34歩で寄せてしまえたでしょう。
36同飛41桂。駒損ではないのでまだあるはず。
32金75歩。嫌なところを突かれましたが、無視して34歩から攻めるべきです。35歩を打たれて難しいのですが、33歩成は利きそうで、33同桂46飛でどうか。
75同銀55歩。ここでも34歩がどうか。
43歩同銀41金同玉33桂成。これでもいいのかな。56歩には45歩です。
42歩に34桂がおかしいのか、32金を打たれてしまいました。43成桂同歩(同金は55銀)45歩54金66桂・・・攻めは続いていたように見えました。
32同成桂同玉47銀。銀を逃げるのでは失敗です。
25桂28角35金左。これは逆転したでしょう。
66飛54金。これは34桂がまだ生きているから、何かありそうですね。AIによると強引でも64銀同銀55角同金64飛で勝負ですか。なるほど。
46銀34金35歩、桂損では苦しくて
35同金同銀同角46金
53角55金37歩。角を封じられては桂損だけ残っています。
54金同銀右34歩同銀64銀。でも勝負になったかな。
44角53銀不成。これは飛を取られるからだめですね。55銀と捨てたらと同角61飛成77角成で危ないのか。いっそのこと55金同銀同銀同角63飛成か。77角成同玉65桂の筋がないので勝負でした。
66角同歩43金。一度受けられて、44金は48飛の筋でだめです。52金も詰み筋がないので、
64銀成48飛で大差。
58金打28飛成54金同金35歩。これは銀を取っても詰めろではないです。
67銀同玉89角。78合駒に55桂68玉67銀が厳しい、ではなくて詰んでいますね。67銀を取らなければ詰みませんでしたが。
川添先生は何度か決めるチャンスがあったのですが、それを見切るには力量が必要です。今はいろいろな攻め筋が知られているので考えやすいのですが、当時にはかなり難しいでしょう。棋聖天野宗歩手合集には内藤先生の解説や好手疑問手のマークがあるのですが、それでさえ(時には)AIの評価とは違っています。より厳しい攻めが見つかるのが時代の流れなのでしょうね。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.50 棋譜ファイル ----
開始日時:1852/08/05
手合割:飛車落ち
下手:川添松五郎
上手:天野宗歩
手数----指手--
1 3四歩(33)
2 7六歩(77)
3 4四歩(43)
4 4八銀(39)
5 3二金(41)
6 4六歩(47)
7 4二銀(31)
8 4七銀(48)
9 5四歩(53)
10 3六歩(37)
11 3三角(22)
12 6八玉(59)
13 4五歩(44)
14 4八飛(28)
15 8八角成(33)
16 同 銀(79)
17 3三桂(21)
18 7七銀(88)
19 6四角打
20 3七角打
21 4六歩(45)
22 同 角(37)
23 5三角(64)
24 5六銀(47)
25 5二金(61)
26 7八玉(68)
27 4三金(52)
28 5八金(49)
29 4四金(43)
30 2八角(46)
31 3五歩(34)
32 同 歩(36)
33 同 金(44)
34 4七金(58)
35 4三金(32)
36 3六歩打
37 3四金(35)
38 6六銀(77)
39 6二銀(71)
40 7七桂(89)
41 6四歩(63)
42 3七桂(29)
43 6三銀(62)
44 4六金(47)
45 7四歩(73)
46 1六歩(17)
47 6二角(53)
48 1七角(28)
49 4四歩打
50 4五歩打
51 同 桂(33)
52 同 桂(37)
53 5五歩(54)
54 3五歩(36)
55 2四金(34)
56 5五金(46)
57 5四歩打
58 4四金(55)
59 同 金(43)
60 3六桂打
61 3七金打
62 4六飛(48)
63 3六金(37)
64 同 飛(46)
65 4一桂打
66 3二金打
67 7五歩(74)
68 同 銀(66)
69 5五歩(54)
70 4三歩打
71 同 銀(42)
72 4一金(32)
73 同 玉(51)
74 3三桂成(45)
75 4二歩打
76 3四桂打
77 3二金打
78 同 成桂(33)
79 同 玉(41)
80 4七銀(56)
81 2五桂打
82 2八角(17)
83 3五金(24)
84 6六飛(36)
85 5四金(44)
86 4六銀(47)
87 3四金(35)
88 3五歩打
89 同 金(34)
90 同 銀(46)
91 同 角(62)
92 4六金打
93 5三角(35)
94 5五金(46)
95 3七歩打
96 5四金(55)
97 同 銀(63)
98 3四歩打
99 同 銀(43)
100 6四銀(75)
101 4四角(53)
102 5三銀(64)
103 6六角(44)
104 同 歩(67)
105 4三金打
106 6四銀成(53)
107 4八飛打
108 5八金打
109 2八飛成(48)
110 5四成銀(64)
111 同 金(43)
112 3五歩打
113 6七銀打
114 同 玉(78)
115 8九角打
116 投了
まで115手で上手の勝ち