朝起きたら紋ちゃんの姿が犬小屋から消えていた。久しぶりの家出。案の定、隣村の智ちゃんからメールが入って智ちゃんの家で繋がれていた。配達の帰り乗せてきた。少し怒ったので今のところはおとなしい。ドッグフード、豚肉など珍しく平らげた。今は自分の小屋で寝ている。紋ちゃんは行きは自分の足で歩いていくが帰りは私の車を待っている。私の車は紋ちゃんのタクシーになっている。若いころは毎日ほど遠出したが今で一カ月か二カ月に一回になってきている。友人の綾ちゃんが「紋ちゃん、一人で来たのか」と声をかけたそうだが振り向きもしなかったそうだ。たぶん耳も遠くなってきているのかもしれない。