散歩道

自閉症のマサシとの日常の出来事、感じたことなど思いつくままに書いています。

リゾート地でのんびりしたい!

2007年07月28日 | Weblog
居間のカレンダーの写真は南のリゾート地のものです。
7月と8月は「モルジブ」
マサシはこの写真がお気に入りで、毎日よく眺めています。「こういうところへ行って、のんびりしたいね」と私も一緒に眺めながら話をしています。
水の好きなマサシは海や川の映像や写真も好きみたい。

そういうこともあって、10年前はじめての海外旅行にハワイを選びました。その時は、はじめての経験ということもあって、緊張であまり楽しむどころではなかったようです。
その後、機会があればまた海外旅行に行こうと言っていたけど、いろんなことがあって実現していません。でも、いつもこの写真を見ながら「いつかは行こうね」と言っています。

今日「モルジブはどこにあるか?」と聞いてきました。私もどこだったのか、はっきりしなかったので「地図を見て探してみて!」と言いました。
マサシの部屋の壁には大きな世界地図を貼っています。一緒になって探したら、インド洋にありました。ついでにタヒチやフィジーなども確認して…。

マサシはいろいろなことに興味を示してはくれません。
自分のいつもこだわっていること、限られたことの他は、話題をもちかけても拒絶することが多いのです。だから何かのきっかけで興味をもって聞いてきたりすると、チャンスなのです。そこから話を広げていって、興味をもたせる…。そうすると少しでも視野が広がり、会話が豊かになるのです。
毎日朝から晩まで、自分のこだわっていることばかり繰り返し話し、返事をしていると、私もストレスが溜まります。
マサシは記憶力がいいので、テレビや新聞などで見聞きしたことをよく覚えていて、結構いろいろな言葉をよく知っています。でもそれを使って会話をするということはあまりなく、記憶の箱の中にしまっているという感じです。

それにしても、南のリゾート地でのんびりしてみたいですね。
年寄りの介護や借金返済など、当面は実現しそうにないけど、いつかは…。

                    ⇒自閉症の不思議な世界ホームへ

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

安心が増えると、不安は減る

2007年07月15日 | Weblog
マサシが不安を感じている時に、私はよく「大丈夫、安心して!」という言い方をします。
“安心する”ということは気持ちが落ち着くことにつながります。

パニックをなくすための対処法に苦慮されている方は多いと思います。
自閉症について書かれた本などを読むと、よく「パニックそのものをやめさせようとするのではなく、要因をつきとめて、その要因となっている不安を取り除くことが大事である」と書いてあります。でも、これがそう簡単にはいかないのです。

マサシが精神状態が不安定だった頃、度々パニックになり、どうしたらパニックを止めることができるのか悩みました。大けがをして入院し、退院してからしばらくはこういう状態でした。
人の声や音などに対して過敏に反応し、そのことによる不安、足が治るかどうかわからない不安などから、ちょっとしたことでパニックを起こしていたのです。「どうしたら不安を取り除くことができるのか」と、いつも考えていたけど、なかなか思うようになりません。
とりあえずパニックになった時に、少しでも静めようと思い、まず“座って話を聞く”ということをしました。それをくり返しているうちにパニックになった時、自分の方から「話をする!」と言うようになりました。話す内容はまとまりのない自分のこだわっていることばかりだったけど、否定せずにずっと聞き続けました。時には1時間位話を聞くこともありました。パニックになる度に、この“話を聞く”を根気よく続けました。
話を聞いてもらうということで安心感がでてきたのか、パニックは徐々に減ってきたのです。

例えば、パニックの要因が人の声や何かの音だった場合、それを取り除くことはむずかしいですね。不安を取り除くことが困難な場合、安心できるものがあると不安は軽減されます。
不安が強いと、あらゆることに対して気持ちのコントロールができなくなります。でも安心できることが増えてくると、我慢することや克服する力がついてきます。今まで過敏だった人の声などに対して、平気でいられるようになる。
マサシの場合は話を聞いてもらって、それを受け入れてもらうことで安心できたのだと思います。
何が安心できる材料かは人によって違うと思いますが、一朝一夕にできることではありません。マサシがパニックを起こすこともなく、落ち着いた状態になるまでに2~3年かかりました。
根気よく取り組むことでしょうね。

                 ⇒自閉症の不思議な世界ホームへ

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

夏バテの季節です。

2007年07月07日 | Weblog
最近また朝は「しんどい!」と言って、調子悪いみたいです。
寝たり、起きたりしながら、たいていお昼前頃には元気になります。熱もないし、食欲もあり、茶碗洗いなどお手伝いもしながら「しんどい!」と言って、横になったりしています。

精神科の先生は「午前中が調子悪いのは、“うつ”の典型的な症状でもある」と言っていました。
マサシはずっと抗うつ剤を飲んでいます。ごく少量で目立った副作用もないので、ずっと飲み続けています。
何年も前に極度のうつ状態になり、食べることも眠ることも、何もかもできなくなってしまいました。おまけに精神安定剤の副作用にも苦しみ、とても辛い日々でした。
それはまわりの者にとっても、どうしていいのかわからない辛いことでした。今から思うと、私の対応も間違ってたことが多かったようです。何とかしようと、いつも励まし続けていました。うつ病の人に励ましの言葉は禁句だということを知らずに。
投薬も間違えば逆効果になります。今の薬に落ち着くまで何度も薬を変え、量を調節しながら試行錯誤でした。

でもどんな極限の状態であっても、必ずよくなる日が来るんですね。
今はパニックになることもなく、落ち着いた状態です。もう薬を飲むのをやめようかなと思うこともありますが、まだしばらくは飲んでいた方がいいかもしれません。

マサシは「夏バテをしてしまった! 今は誕生日前だから仕方ない」と言っています。“しんどい”のは気分的なものなんでしょうか。

                 ⇒自閉症の不思議な世界ホームへ

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする